13 / 62
第13話 超人?
しおりを挟む自分の体が可笑しい。
1時限目をサボって裏庭に来ていた。
クラスの担任も俺を腫物扱いするから、どうせ咎められない。
それより、今は自分の体の事が知りたい…その気持ちが強かった。
しかし、此処暫く精神的に参ってしまっているのか、体がだるい。
夜眠れていないから、仕方が無いのかも知れない。
夜になると、色々とストレスから解放されるのか、逆に元気になる位だ。
『やってみますか』
思いっきりジャンプして見た。
どう見ても俺の身長と同じ位は飛べている。
良く解らないがバレーボール選手なんか比べ物にならないのは間違いないな。
少し走ってみたが、相当速い。
タイマーが無いから解らないが、体感的には自転車より速く感じた。
近くにあった小石を握りしめてみた。
「はぁぁぁーーっ」
見事に割れた。
流石に粉々にはならないが、普通じゃ考えられない。
もしかして、あの女神は天然なのか?
恐らく、今の俺の能力は『異世界に居た時のまま』だ。
最早、超人だ。
この世界に魔物は居ない。
恐らくは熊位には勝てるような気がする。
この能力なら、格闘技をしてもアスリートになっても必ず一流になれるだろう。
格闘技系の部活の奴らをルールに則って半殺しにし、アスリート組の記録を越え、推薦の邪魔をするのも悪くない。
…おい…俺は何を考えているんだ?
『半殺し?』そこ迄する必要は無い。
たかが陰口にいたずらだ。
なんだか、自分が凶暴性をおびた気がする。
そして…何故か下半身が少したぎり、喉が良く乾く。
あれ程の恐怖を味わった後遺症かな…
人は死を感じると、生存本能で勃起するらしい…
あの恐怖が俺を敏感にしたのかも知れない。
『恥ずかしい』
これも早くどうにかしないと…そのうち変態呼ばわりされるかも知れない。
まぁ、良い。
女神の天然のせいか、今は超人みたいな力が使える。
もしかしたら能力を失うか、取り上げられる、かするかも知れないが。
今は『使える』
地獄のような日々を過ごしたんだ。
少し位楽しんでも良いだろう。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
71
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる