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第40話 出張ホスト
しおりを挟む学校の帰り道、スマホが鳴った。
「黒木様、お仕事です! 今からお時間はございますか?」
これは例の、高級出張ホストクラブの電話だ。
「大丈夫だけど?何処に行けば良い?」
「タクシー代も負担しますので、今すぐ南条グランドホテルに来て下さい」
「解ったすぐに向かう」
俺はすぐにタクシーを拾うと南条グランドホテルに向かった。
◆◆◆
南条グランドホテルにつくと、いつもの黒服の男が居た。
「黒木様、すぐに来て頂いてありがとうございます、こちらが今回の女性でございます」
髪の毛は黒毛でロング。
痩せていてモデルの様な体型。
どことなく塔子に雰囲気が似ている気がする。
「え~と、何から話せば良いのかな?」
「へぇ~ ワニを倒す位強いって聞いたけど? 普通の高校生にしか見えないわね」
「まぁ、普通の高校生でもあるからね」
「まだ、マネジメントはすんでいませんよ? こちらが、今回の黒木様がお相手する女性です…名前は身分がある方なので最初の1回は教えられません。2回目以降の指名や愛人契約に話が進んだ際にお教えします」
まぁ、身分があるなら、そんな物だろう。
「別に構いませんが…それで俺は何をすれば良いんですか?」
「黒木様…出張ホストは大人の付き合いをする物でございます…もし問題が無いならこのままホテルの部屋に向かい…そういうサービスをして頂きます」
「それは大丈夫だけど」
俺にとってそれは好都合だ。
「ギャラはとり半、初回は10万円で当会が半分頂きますので5万円、それと今回はタクシーをお使い頂いたのでタクシーだとして5000円支給いたします…どうぞ5万5000円です。お受け取り下さい」
「俺は、それで良いとして…そちらのお姉さんは俺で大丈夫なの?」
「勿論、外見はまぁ、好みだわ…ただ、後はあっちが強いかどうか? 私性欲が強いから、もし最後までつき合えたなら、次回も指名してあげるわ」
「そう? それじゃガッカリさせないように頑張るよ…あと、偽名で構わないので教えてくれない? 呼び方に困るから」
「そう…それじゃ麗華で良いわ」
「それじゃ行こうか?」
「ええっ」
マネージャの黒服の男を残し俺はそのまま麗華の部屋へ腕を組みながら向かった。
◆◆◆
「それじゃ、シャワーを…」
「シャワーなんて要らないわ…私はオスの臭いが好きなの…シャワーを浴びないと出来ない、なんて言わないわよね?」
「俺は別に構わないけど…」
普通の人間なら、不潔と思い嫌がるかも知れない。
俺の体はバンパイアとインキュバス。
だからか…こう言うのも嫌とは思わない。
女はさっさと服を脱ぎ下着姿になった。
レースの高級そうな下着が良く似合う。
年齢は20代後半~30代位…なかなかの美形だ。
「なに、グズグズしているの? 早く貴方も脱いで、ほら奉仕…えっ」
俺が服を脱ぎ、下半身を露わにすると、女の顔が真っ青になった。
俺のアレは…恐ろしくでかい。
通常は普通だが勃起すると、普通の人間の肘から先以上に長く50cm位はある。
「それじゃ、しようか?」
「そ、そんなの見た事ないわ…ば、化け物…そんなの入らないし、居れたら壊れちゃう…いや、来ないで…うそ…なんで、なんで体が動かないの…」
バンパイアの能力かインキュバスの能力か一睨みで動きが止まった。
「大丈夫、すぐに良くなるから…」
「嫌、いやぁぁぁぁぁぁーーー来ないで」
女が泣き叫んでいるが、此処は高級ホテル…誰の耳にも届かない。
◆◆◆
「ハァハァ…もう駄目…」
最初、女は泣き叫んでいたが…途中からは、ただ、だらしなく涎を垂らし、泣きながら受け入れていた。
だが、インキュバスの能力のせいか、そこからすぐに快感に変わり、あとはひたすら俺を求め続け…気がついたらもう深夜だ。
「どう?満足した?」
「ハァハァ…満足…したわ…こんなの初めて…」
「そう、それなら良かった…寝てて良いから、俺はシャワー借りるね」
「ハァハァ…解ったわ」
相当、精を吸い続けたから、暫くは動けないだろう。
性欲もきっと暫くは湧かないだろうな。
さっさとシャワーを浴び、俺は身支度を整えた。
女はまだ、裸のままで横たわっている。
「それじゃ、これで満足という事で…失礼します」
「待って…ねぇ待って…」
「はい」
「私の全てをあげる…権力もお金も…だから…」
「俺はホストですよ? もし抱きたくなったら指名して下さいね」
「そんな…車でも…マンションでもあげるから」
「それは要りません…そうだ気に入ってくれたなら会を通して愛人契約でもして下さい…それじゃ失礼します」
なかなか良い女だけど…恐らく連続で犯っていたら多分相手が死んでしまう。
『偶に相手する』その位の関係じゃなくちゃ…相手がきっと持たない。
初めての経験だが、これは凄く俺には向いている気がする。
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