【完結】何でも欲しがる妹?お姉様が飽き性なだけですよね?

水江 蓮

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「な、なんの事ですか…?そんな…血の繋がった娘にそんなことするはずがないじゃないですか?」

狼狽えるカルサイト元侯爵を見て、私は確信した。
あれは確実にやったな…。
もう養子に出た後なんだから放って置いてくれたらいいじゃないか!!
何をしようとしてくれているんだ!

「お、お父様!?私はアンリをカルサイト家に連れ戻そうとは言いましたが…暴行は聞いていません!」

おい!キャロット!
誘拐についてはお前も同罪かよ…。
何でそんなにおバカさんなのかな?
そしてここでペラペラと…本当におバカさん…。

「キャロットは黙っておれ。今はお前の時間ではない。さて、カルサイト元侯爵もう調べは付いていると言っているだろう?お前の指示書、闇ギルドの計画書全て確保済みだ。平民になったお前が公爵令嬢の誘拐暴行未遂を企てていたんだ…どうなるか分かるよな?」

国王陛下の発言に対し、カルサイト元侯爵は小さな声で反論した。

「確かに私が依頼していたかもしれません…。しかしその時はまだ貴族でした!伝統あるカルサイト侯爵でした!いや、今も私はカルサイト侯爵だと思っております。臣下としてこの国の為に役に立ちたいと思っております!」

してたかもじゃなくて、していましたですよね?
何ここにきて誤魔化そうとしているんですか!?
そしてもう貴族じゃないから。
何度も言われているのに…。
まだ理解していないの?
いや理解したくないのか…由緒あるカルサイト侯爵家の当主って事を自慢してましたもんね。
それがなくなったら何も誇れる事ないですもんね?
でもね?自分が貴族だと名乗ればそれで貴族になれるなら、皆貴族だって言い張るよ…。
もうため息もでないや…。

そんなカルサイト元侯爵の意見が通るはずもなく、国王陛下は淡々とカルサイト元侯爵への処罰を告げられた。

「カルサイト元侯爵、お主は極刑に処す。カルサイト侯爵であった時に依頼したのでまるで罪はないかのように言っているが、そんなはずないだろう?処罰に関しては今まで行ってきた事全てを鑑みて決めている。この誘拐暴行未遂がなければ鉱山奴隷ぐらいに収めてやっていたかもしれんが、もう遅い。臣下として?お前はなんの役にも立たぬ。生かしておく理由がない。この者は地下牢へ。何直ぐにあの世に送ってやる。その日まで地下牢にて反省していろ。連れて行け!」

国王陛下の指示を受け兵たちがカルサイト元侯爵を運び出した。
カルサイト元侯爵は私に対し罵詈雑言を言っていたが、私はもう聞かない事にした。
だってもう私には関係のない人だもの…。
キャロットが私に対してカルサイト元侯爵の処罰を止めさせるように言ってきてますが、私にそんな力あるはずがないでしょう?
おバカさん…。

「さて、あとは2人の処罰についてだな。まずカルサイト元侯爵夫人。お主は誘拐暴行未遂には関わりがない。そしてアンリ嬢に対して特に何もしていない。そう、何もしていないんだ。意味は分かるか?幼い頃からアンリ嬢を愛を持って育てる事なく、そして親の義務を果たすこともなく…本当に何もしていない。あぁ、多少の罵詈雑言を与えていたぐらいか?そんなお前には、今後は鉱山奴隷として働いてもらう。カルサイト元侯爵はもうアンリ嬢への慰謝料など払うことはできないから、お前一人でアンリ嬢への慰謝料を支払う事を命ずる。この者を北の鉱山へ運ぶように!その前に必ず奴隷紋を刻んでおくように!連れて行け!」

カルサイト元侯爵夫人は力なく兵に連れて行かれた。
特に何も発言することなく、ただ涙を流しながら…。
ここにきても何もしないんですね…。
分かっていたけれど…謝って欲しかったな…。
最後に声を掛けて欲しかった…。
感傷的になってももう終わった事だけど…。

「さて、最後になったな。待たせて悪かったなキャロット。お主への処罰についてなんだが、2つの案があってな?どちらがいいか悩んでいるんだ。そこでアンリ嬢にどちらがいいか決めてもらおうと思っているんだ。いいかな?アンリ嬢?」

うん?
ここで私?
いや何で!?


そんな重要な判断私に任せないでください!!
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