3 / 8
#03「堕ちる」
しおりを挟む
- 影象機関本部にて -
認証コンピュータ「生体認証ヲ行イマス。光ル位置二立ッテ静止シテクダサイ。」
千景「これ古いよな...」
タッ...ピー
認証コンピュータ「認証デキマシタ。オ通リクダサイ。」
ウィーン...
千歳「あの...千景さん?」
千景「ん?」
千歳「ここ僕通れないと思うんですけど...」
千景「あ、そっか。ちょ、月森さーん!!」
千歳(声デカいよ...)
月森?「ん?」
千景「この青年が処理官になりたいだそうで」
月森?「何?自殺志願者なのあなた?」
千歳「違いますよ...バカにしてるんですか...?」
千景「とりあえずいいですから。月森さん開けてほしいんすけど」
月森?「ん、りょーかい」
認証コンピュータ「認証ヲスキップシマシタ」
ウィーン...
千歳「ありがとうございます...あの、お名前は」
月森?「ん?さっき言ってたと思うけど...月森 澪っていうよ。」
千歳「月森さん...よろしくお願いします」
千景「で、とりあえず最高監に会わせないとすね」
千歳「最高監...?」
- 影因体関連事象対処機関統制最高監室にて -
澪「最高監、いらっしゃいますでしょうか」
最高監?「ああ、月森と遠野か」
千景「さっ最高監っ!?」
澪「なにあなた、会ったことないの」
千景「加入の時にちょっと...」
澪「顔覚えてないだけじゃないの?」
千歳「あ、あの...こんにちは、よろしくお願いします」
最高監?「ああ、よろしく。祓野 漂麻だよ。」
千歳「よろしくお願いします最高監。霧島と申します」
最高監「早速なんだが、千景、この少年がここに来た理由は?」
千景「処理官を志しているそうです」
最高監「ああ...わかっていたよ、やはり、そうか」
最高監「霧島。お前は何が動機で処理官を志した?」
千歳「震災の日、僕は家族を影に殺されました。全員です。3年経っても、家族の最期を知ることもできません。僕は、知りたいんです」
最高監「処理官、とは「命を差し出して向き合う」仕事だ。霧島は「知るため」に命を差し出すのか?」
千歳「「守りたい」んです。あの日のことを理解し、家族を奪ったこの世界を、少しでも修正するために」
最高監「霧島の信念は理解した。ただ、「処理官になる」というのは「堕ちる」ということだ。憎しみ、後悔、哀しみ。全て影因体になる苗床だ」
千歳「僕は決して、自分の感情には呑まれたくありません。自分を見失ったりしない」
最高監「...わかった。霧島。後日結果を千景から伝えてもらう」
千歳「わかりました。ありがとうございます」
澪「失礼しました」
ガチャッ
千景「連絡せんとだからeCHO交換しとこーよ」
千歳「あ、持ってないです」
千景「じゃあ、REVERBは?」
千歳「持ってないです」
千景「LINK-Eは?」
千歳「持ってないです」
千景「お前本当に現代人かよ!!!」
千歳「あ、RELINKなら使ってます」
千景「マイナーなアプリ使いやがって...」
ピッ
千景「千歳くん、eCHO作っといてな」
千歳「はい」
千景「じゃな、また後日」
- ??? -
最高監「処理官希望の16歳が訪ねてきたぞ」
???「え、本当?」
最高監「いい加減敬語使ってくれ」
???「わかりましたって...で、素質ありそうなんですか?」
最高監「ああ」
最高監「「過去に何かあった」方が、揺さぶられにくいからねえ」
続
認証コンピュータ「生体認証ヲ行イマス。光ル位置二立ッテ静止シテクダサイ。」
千景「これ古いよな...」
タッ...ピー
認証コンピュータ「認証デキマシタ。オ通リクダサイ。」
ウィーン...
千歳「あの...千景さん?」
千景「ん?」
千歳「ここ僕通れないと思うんですけど...」
千景「あ、そっか。ちょ、月森さーん!!」
千歳(声デカいよ...)
月森?「ん?」
千景「この青年が処理官になりたいだそうで」
月森?「何?自殺志願者なのあなた?」
千歳「違いますよ...バカにしてるんですか...?」
千景「とりあえずいいですから。月森さん開けてほしいんすけど」
月森?「ん、りょーかい」
認証コンピュータ「認証ヲスキップシマシタ」
ウィーン...
千歳「ありがとうございます...あの、お名前は」
月森?「ん?さっき言ってたと思うけど...月森 澪っていうよ。」
千歳「月森さん...よろしくお願いします」
千景「で、とりあえず最高監に会わせないとすね」
千歳「最高監...?」
- 影因体関連事象対処機関統制最高監室にて -
澪「最高監、いらっしゃいますでしょうか」
最高監?「ああ、月森と遠野か」
千景「さっ最高監っ!?」
澪「なにあなた、会ったことないの」
千景「加入の時にちょっと...」
澪「顔覚えてないだけじゃないの?」
千歳「あ、あの...こんにちは、よろしくお願いします」
最高監?「ああ、よろしく。祓野 漂麻だよ。」
千歳「よろしくお願いします最高監。霧島と申します」
最高監「早速なんだが、千景、この少年がここに来た理由は?」
千景「処理官を志しているそうです」
最高監「ああ...わかっていたよ、やはり、そうか」
最高監「霧島。お前は何が動機で処理官を志した?」
千歳「震災の日、僕は家族を影に殺されました。全員です。3年経っても、家族の最期を知ることもできません。僕は、知りたいんです」
最高監「処理官、とは「命を差し出して向き合う」仕事だ。霧島は「知るため」に命を差し出すのか?」
千歳「「守りたい」んです。あの日のことを理解し、家族を奪ったこの世界を、少しでも修正するために」
最高監「霧島の信念は理解した。ただ、「処理官になる」というのは「堕ちる」ということだ。憎しみ、後悔、哀しみ。全て影因体になる苗床だ」
千歳「僕は決して、自分の感情には呑まれたくありません。自分を見失ったりしない」
最高監「...わかった。霧島。後日結果を千景から伝えてもらう」
千歳「わかりました。ありがとうございます」
澪「失礼しました」
ガチャッ
千景「連絡せんとだからeCHO交換しとこーよ」
千歳「あ、持ってないです」
千景「じゃあ、REVERBは?」
千歳「持ってないです」
千景「LINK-Eは?」
千歳「持ってないです」
千景「お前本当に現代人かよ!!!」
千歳「あ、RELINKなら使ってます」
千景「マイナーなアプリ使いやがって...」
ピッ
千景「千歳くん、eCHO作っといてな」
千歳「はい」
千景「じゃな、また後日」
- ??? -
最高監「処理官希望の16歳が訪ねてきたぞ」
???「え、本当?」
最高監「いい加減敬語使ってくれ」
???「わかりましたって...で、素質ありそうなんですか?」
最高監「ああ」
最高監「「過去に何かあった」方が、揺さぶられにくいからねえ」
続
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる