宵闇百鬼夜行・・・心得の上・・・

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宵闇御伽草紙

宵闇御伽草紙 第一章(03) 夫と書いて、“つま”と読む

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宵闇御伽草紙 第一章(03) 夫と書いて、“つま”と読む

[newpage]#01 化生は化生けしょうはけしょう
 夫と書いて、“つま”と読むは、今は昔のお話です。“つま”というのは、あやかしひとあらざるものにとって、つがいの相手であり、人の世では男女に関係なく、“つま”とよばれていました。
つまって・・・」
驚いてしまって、言葉が続かなかった。
「“つま”というのは、あやかしひとあらざるもので言えば、つがいの相手。京洛では、女子おなごばかりが、つまと呼ぶが、元々は男子おのこつまだぞ」
「ですが、ただの人で、小さいし」
 そう・・・一寸法師は小さい。身体も小さいから、滾っていても、小さいモノは小さく、一寸いっすんくらいだった。
「ははは、心配はいらぬ、ほれ」
ぽんっと、綾様が椀へと飛び込んでくると、すぅっと小さく小さくなっていって、六寸18cmの蒼い肌に鱗紋を浮かべた身体で、椀の中に立っていた。
化生けしょうすれば、大きさなど、関係はない」
 俺が五寸15cmなら、綾様は六寸18cmほどに、化生けしょうしていた。

 湯船にぷかぷかと浮かぶ椀が少し揺れる。
「私のつまは、嫌か、一寸。応えよッ」
正面より俺に詰問してくる。梳かれて艶やかな蒼黒の長い髪、蒼い肌に浮かぶ鱗紋、大きな胸乳おっぱいに括れた腰に豊かな蒼い尻。一寸は力いっぱい響き渡るように叫んでいた。

「綾様の妻に俺はなるッ」

 湯屋御厨に響く声は、綾姫や斎様いつきさまだけでなく、湯屋に控えていた女御や湯女狐達にも響き渡っていた。

[newpage]#02 一代とは、三日三晩なり
 あやかしひとあらざるものの能力で、よく知られていて多いのは、大きさを変える化生けしょうである。
「よう言うたッ」
 綾様は椀に飛び込むように六寸180mmに化生して、大きく椀が揺れた。
 一寸法師が滾り立たせていたのは、普段で六分18mmであったが、滾ると一寸30mmに近づいていた。一寸法師の身の丈は五寸150mmなので、比率を考えると・・・と思ってしまう大きさだった。

 綾様の身の丈は、六尺180cmなので、化生けしょうして六寸180mmとなる。
「一寸、どうじゃ」
 身の丈六寸180mmとなった綾様は、蒼い肌に鱗紋が浮かび、薄蒼の長い髪は長く艶やかで、大きな胸乳おっぱい三寸90mm、縊れは二寸60mm、豊かに広がる腰が二寸八分84mmであった。ミリメートルをセンチに直してみると、見事なスタイルを一寸に露わにした。

 一寸を抱き寄せて、腕に押し倒すように、睦み逢いを始めた。

 平安期、京洛の公家では、男女の契りは、三日間つまおんなの下へ通い、夜が明けた時に「三日夜餅みかよのもちい」の儀式を執り行って、公的に認められる「妻問婚」が一般的でした。

 綾様と一寸法師は、一晩が明けても夢中に睦み逢いを続けて、三日三晩を一代とするように睦み逢い続けて、淫らな生気プラーナを浪花の町いっぱいに、広がるくらいに溢れさせていた。

[newpage]#03 三日三晩は一代という
 玉鋼を鍛えるために、蹈鞴場たたらばでは、三日三晩を一代として、蹈鞴を踏み続ける重労働であった。ふいごから送る風を調整し、火を絶やすことなく、燃やし続けて、玉鋼を創り出すのです。

 薄い本であれば、男が滾り続ける話がありますが、リアルな男が、滾り続けることは無理なお話であります。夜昼なく、淫らに喘ぎ滾って、淫気を溢れさせていくのは、男にしてみれば、苦行のようなものです。

 一寸法師は綾様を睦み合いして、三日三晩を一代と呼ぶように、滾りたねを放ち、淫気を溢れさせて、浪花の町を覆うように広がっていったのです。

 平安期の日ノ本は、別段貞淑という時代ではなく、奔放に性を謳歌する時代でありましたから、淫気に溢れた浪花の町は、季節外れの春となって、来年は子供が多くなるなぁという感じに広がっていったのです。

 一代が明けて、
「一寸、そなた、凄いのぉ・・・」
あや、そうなのか」
 一寸法師は、最初は綾様に導かれるように破瓜におよんで、淫らな気を溢れさせていましたが、徐々に綾様を喘ぎ悶えさせるように、淫らに気を溢れさせて、三日三晩愛し続けたのです。
 少しやわらかくなっていましたが、それでも滾るように、天に向かうように反り返って、たねを放てる強さを保っていました。
「一寸が、望むなら、わらはの身を捧げてもよいが、そなたも枯れてしまう」
「俺は、綾が、望むなら・・・」
「無理はせずとも良い」
 椀で破瓜を迎えて、閨に移って、三日三晩の一代を、愛し逢う二人となった。

 綾様が、一寸を抱き上げようとしたが、腰が立たなかったので、一寸も綾様を抱き上げることができず、膝に乗せるように抱えるのが精一杯でした。

 一代が明けて、「三日夜餅みかよのもちい」の儀が、執り行われたのであります。
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