伯爵令嬢は身の危険を感じるので家を出ます 〜伯爵家は乗っ取られそうですが、本当に私がいなくて大丈夫ですか?〜

超高校級の小説家

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しかし村まではここから半日も歩かないといけないと言われました。
基本的にほとんど屋敷の外に出ない生活を送らされていた私は体力には自信がありません。もう少し長くかかるかもしれませんね。

ひたすら山道を歩き続けると少し日が暮れて来ました。重かった水も結構減ってしまい、食料もあと一回食べれば無くなってしまいます。半日あれば着くということだったのですが、もしこのまま遭難してしまったら食べるものも飲むものもありません。ちょっと不安になってきました。

もう少し歩くと暗くなるまでにと焦って無理をしたせいで、足がふらついてきました。しかも、既に辺りは真っ暗なのに結局村には辿り着きませんでした。

それからどのくらい歩いたでしょうか。すっかり足が棒のようになってしまい、これ以上は歩けそうにありません。そう思った矢先、私は拳くらいの石を誤って踏んでそのまま転んでしまいました。

しゃがむと、足首がズキズキします。どうやら捻ってしまったようです。
こんな時は指輪に頼りましょう。今日はまだ使っていないので。

実はマジックアイテムと思われるお母様の形見の指輪は、一日に一回だけ治癒魔法のような効果を発揮してくれるのです。以前から叩かれた痛みが引くことが分かっていたのでいろいろと試してみたところ、あまり時間が経っていないと効果を発揮しないことがわかりました。

検証のためとはいえ一日に二度ぶたれるのは辛いものがありましたけど。

そんな大けがをしたことはないので、どのくらいの治癒効果があるのかはわかりません。
あと、指輪を使った後は痛みは引くのですが凄い疲労感に襲われます。

案の定、指輪を使うと足首の痛みは引きましたが眠たくなってしまいました。
仕方ないので少し休むことにして目を閉じました。

私がまどろみ始めたころ、何かの足音が聞こえてきました。起きなくてはと思うのですが、歩き続けて疲労困憊だった身体は思うように言うことを聞きません。

「パパ!ママ!あんなところに人が倒れてるよ!」

子供の声がして小さな足音が近づいてきます。

「こらこらノーラ!危ないから近づいちゃいけません」

「えー?でも凄く奇麗なお姉ちゃんだよ?」

「あらほんとねえ。こんなところで何してるのかしら」

親子連れと思われる三人が私を松明で照らしてのぞき込んでいます。
この辺りの村の住人でしょうか。だとしたら何とか連れて行ってもらわないと。

「助けて……」

疲れていて思わず出た一言はそれだけでした。

「助けてほしいって!お父さん助けてあげてよ!」

「えー?なんだかトラブルに巻き込まれそうなんだけど」

「あなた、子供の手前それは格好悪いわ。運んであげましょうよ」

私は親子連れの男に抱き上げられましたが、ここで意識が途切れてしまいました。
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