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7:新しい快感

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くっきり浮き出た鎖骨を舐めながら、バージルがやわやわと乳房を揉み始めた。アルフレッドの乳房は、バージルの大きな手にすっぽりとおさまっている。バージルに押し倒されて、今更ながらに自分が今女であることを自覚した。アルフレッドは男の時も中背中肉の体格をしている。バージルは背が高く、鍛えているので厚みのある身体つきをしている。男の時にはなんとも思わなかったが、女になった今、バージルのデカさを体感している。乳房を優しく揉み解すような手は、硬くて大きい。人並みに体力はあるが、特に身体を鍛えている訳ではないアルフレッドのものとは全然違う。

バージルの唇が鎖骨から離れ、アルフレッドの乳首に触れた。乳首の色は男の時と変わっていない。淡い茶褐色で、お世辞にもキレイな色をしているとは言えない。バージルが片手で乳房を揉みながら、優しく乳首を吸い、乳頭を擽るようにして舌を這わせた。少し擽ったい。同時に、微妙に背筋がぞわぞわする。アルフレッドはバージルの逞しい肩に両手を置いて、伏し目がちに乳首を咥えているバージルの顔をじっと見た。舌で器用に乳首をしごくかのようにして弄られる。乳首を弄られるのは初めてだ。じわじわ気持ちよくなってくるのが、なんだか悔しい。やっぱりテクニシャンか。やんわりと解すように揉まれている方の乳房もじわじわと気持ちよくなってきた。むっつり野郎め。ちゅうっと少し強めに乳首を吸われて、アルフレッドは堪らず熱い息を吐いた。乳首からバージルの唇が離れ、今度は反対側の乳首を口に含まれる。自然とピンと勃った乳首を舐められながら、バージルの唾液で濡れた乳首を指で優しく摘ままれ、くりくりと弄られる。下腹部にどんどん熱が溜まってきて、どうにも落ち着かない。アルフレッドはバージルの髪を摘まみ、つんつんと引っ張った。バージルは側頭部と後頭部を刈り上げていて、前髪から頭のてっぺん辺りの毛は少し長い。いつもは整髪剤で整えているのだろう。普段はきっちり上げている長めの前髪が、今は自然に落ちている。ちゅくっと小さな音を立てて、バージルが乳首から口を離し、真っ直ぐにアルフレッドを見た。


「なんだ。痛いか」

「痛くない。気まずいから、なんか喋れ」

「無茶を言うな。舐めている時に喋れるか」

「がんばれ」

「無理だ。……こうするのはいいか?」


バージルがピンと勃った乳首をしごくように指先で弄った。確かに感じる快感に、思わず腰をくねらせてしまう。アルフレッドは眉間に皺を寄せて、バージルを睨んだ。


「聞くんじゃねぇよ」

「喋れと言ったのはお前だろう」

「うるせぇ」

「理不尽な奴だな」


バージルが呆れた顔をして、アルフレッドの乳房の間に唇をつけ、優しく吸った。いっそ腹が立つ程、バージルの唇も手も優しい。気持ちがいいのは確かだし、開き直って楽しもうかと思ったが、どうしても居心地の悪さを感じる。バージルの熱い舌が肌を這う。唇と舌がどんどん下がっていき、臍の穴に舌先を突っ込まれた。擽るように舐められると、背筋がぞわぞわして、微かに、自分の中から何かがどっと溢れ出るような感覚がした。バージルの唇が更に下がり、下腹部に何度も優しくキスをされる。バージルの手で大きく広げられた両足の間をバージルが陣取り、濃い灰色の陰毛の下にあるアルフレッドのまんこをじっと見下ろした。


「ちゃんと濡れているな」

「言うなボケ。お前の頭髪をむしって部分ハゲにするぞ」

「やめろ。濡れてはいるが、まだ全然足りない」

「う、あっ!?」


バージルの頭がアルフレッドの股間に埋まった。位置的にクリトリスだと思われる部分にバージルの唇が触れ、ちろちろと優しくバージルの熱い舌が触れてくる。今までの緩やかな快感とは違う鋭い感覚に、アルフレッドはビクッと身体を震わせた。ペニスを弄るのとは微妙に違う快感に混乱して、アルフレッドはとっさにバージルの頭を両手で掴んだ。バージルの頭を押しやろうとするのに、びくともしない。その間もバージルの舌がアルフレッドのクリトリスを舐り続けている。


「う、あ、は、は、はぁっ……」


アルフレッドはだらしなく口を開けたまま、クリトリスを舐め回しているバージルを見た。バージルは舌を動かしながら、じっとアルフレッドを見つめていた。猛禽のように鋭い鳶色の瞳が熱を孕んでいる。どうやらバージルは興奮しているらしい。なんだか妙に可笑しくなって、アルフレッドは小さく笑った。
ちゅうっと優しくクリトリスを吸われる。アルフレッドはビクッと内腿や腰を震わせながら、微かに口角を上げて、小さく喘いだ。ヤバイ。本当にちょっとだけ楽しくなってきた。初めての感覚に奇妙な興奮を覚える。女になって、1度だけ自分のまんこを鏡で見た。未使用だからか、意外とキレイなピンク色をしていた。興奮はしなかった。自分のまんこだからだろう。自慰もしていない。する気力なんてなかったし、そもそもその発想が湧かなかった。排泄の後と風呂で洗う時以外、自分のまんこに触れなかった。完全に未開拓なアルフレッドのまんこに、バージルが顔を埋め、舐め回している。何故だか妙に笑えてきて、アルフレッドは笑いながら、身体中に広がっていく快感に、素直に喘いだ。

バージルの舌がクリトリスから離れ、ゆっくりとまんこの穴に移動した。じゅるっと啜るような音がするから、間違いなくアルフレッドのまんこは濡れているのだろう。穴を擽るようにして、バージルの舌が動く。クリトリス程の鋭さはないが、これも堪らなく気持ちがいい。まんこヤバい。アルフレッドは腰をくねらせて、バージルの唇に自分からまんこを押しつけた。ちろちろとまんこの穴を擽っていたバージルの舌が、ゆっくりとアルフレッドの中に入ってきた。熱く柔らかいせいか、痛みは感じない。代わりにゾクゾクする快感が背を走り抜けた。ゆっくりとした舌使いで、まんこの中も外も舐められる。どんどん自分の中で熱が高まっていくのを感じる。アルフレッドは太腿でバージルの頭を挟み、わしゃわしゃとバージルの髪を両手で掻き回した。


「あ、はっ、やべぇ、ふ、あっ、すげぇ、いいっ」


バージルの舌使いがじわじわと激しくなっていく。まんこの穴を舌で犯すかのように舌を抜き差しされたかと思えば、じゅるじゅると愛液を啜られ、再びクリトリスを唇と舌で弄られる。高まり続ける熱が身体の中をぐるぐると暴れ回り、快感が弾け飛ぶ予感がどんどん大きくなっていく。アルフレッドはバージルの頭を自分のまんこに押しつけるように、バージルの頭を掴んでいる両手に力を入れた。じゅうっと強くクリトリスを吸われた瞬間、暴れまわっていた快感が弾けた。自分の中から何かが飛び出すような感覚を覚えながら、アルフレッドは初めての強烈な快感に裏返った声を上げた。目の裏がチカチカして、頭が真っ白になる。今までのセックスはなんだったのかと思う程、既に気持ちがいい。はっ、はっ、と大きく浅い息を吐きながら、股間から顔を上げたバージルを見ると、口周りや顎が濡れていた。バージルが自分の濡れた唇を舌で舐めてから、口を開いた。


「まさか初めてで潮を吹くとはな」

「……ははっ。ドスケベ過ぎてやべぇな。俺」

「お陰でちゃんと勃起した」

「そいつは重畳」

「指を入れる。痛かったら、ちゃんと言え」

「へーい」


バージルのゴツい指がまんこの形をなぞるようにやんわりとまんこを撫で回し、ゆっくりとまんこの穴に入ってきた。痛みはない。しかし、異物感がなんとも気持ちが悪い。ゆっくりとまんこの穴に指を抜き差ししながら、バージルが口を開いた。


「痛いか」

「痛くはない……けど、なんかきめぇ」

「いい所を探す。もう少し堪えてくれ」

「……ん。あ、はぁ……」


バージルがまんこの穴に指を抜き差ししながら、反対側の手でクリトリスを優しく擦り始めた。イって敏感になっているクリトリスへの刺激が、正直堪らなく気持ちがいい。膣が締まったのだろう。やけに中に入っているバージルの指の存在を意識してしまう。バージルの指が優しく膣壁を擦り、探るような動きをしている。クリトリスを弄られているからか、なんだかまんこの中まで気持ちよくなってきた。どんだけドスケベな身体をしているのか。アルフレッドは笑いながら喘いだ。バージルの指が膣内のある一点に触れると、ぞわっとした感覚を覚えた。クリトリス程の即効性はないが、確かに快感を感じる。


「はっ、はっ、バージル、そこ、そこだ」

「ここか?」

「あぁっ、はっ、そこっ、いいっ」

「気持ちいいか」

「きもちいい」


アルフレッドは素直に答えた。だって、本当に気持ちがいい。そこを優しく指でトントンと刺激されると、じわじわと快感が大きくなっていく。同時にクリトリスも摘まむようにして弄られている。また大きな快感の波が押し寄せてきそうな予感に、アルフレッドは喘ぎながら笑った。
バージルの指が抜け出て、今度は2本の指が入ってきた。少し穴が引き攣れるような感覚はしたが、痛いという程ではない。ゆっくりとまんこの穴をバージルの太い指が行き来して、穴を広げるように指が回り、また膣内の気持ちがいい所を集中的に刺激し始めた。ゾクゾクゾクッと堪らない快感が這い上がる。アルフレッドは腰を浮かせて、自分の太腿を強く掴んだ。快感の頂点がまたやってくる。ぐちぐちといやらしい水音が自分の股間から聞こえてくる。処女の癖にどんだけ濡れているんだ。


「あっあっあっ、やべぇ、またイクッ、イクッ」

「イけ」

「……あぁぁぁぁっ!!」


アルフレッドは腰を突き上げるようにして、また派手に潮を吹いてイった。



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