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49話 国王陛下からの呼び出し その2
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「こ、国王陛下……お初にお目にかかります。ヒュンケル家の長女、レミーラと申します。本日は拝謁のご許可を賜わりまして、誠にありがとうございました」
イオン国王陛下を前に私は自分の言葉が正しいのか、という考えうら浮かんで来なかった……それほどまでに緊張していたのだと思う。舞踏会などで他の貴族と挨拶を何度もしているけれど、あの時の緊張感とは比べ物にならない。当然と言えば、当然だけれど。
「いいよいいよ、面を上げてくれて。謁見と言っても公式なものではないしね。楽にして良い構わないよ」
「は、はい……畏まりました、イオン国王陛下」
私は言われた通りに頭を上げ、そのご尊顔を拝見する。おそらく、拝謁をしたことのある誰もが思うことだろうけれど、本当に幼い顔つきをされていた。実年齢的にはそこそこいっているはずだけれどね。
「父上、ご用件を伺ってもよろしいでしょうか?」
隣に立っていたシグレ様が私の代わりに言ってくれる。私は緊張のあまり、上手く話し出せなかった。
「ああ、ごめんごめん。内容としてはマグロ・フォルクス公爵に関することだよ」
「やはりそうでしたか」
イオン国王陛下は明るい笑顔でそう言った。マグロ様の話だと分かった時点で、私の緊張は大分緩んでいた。
「あの、国王陛下……やはりマグロ様は、王家からの監視についての話をされたのでしょうか?」
「レミーラ嬢、その通りだよ。でもまあ、結果としては監視下の排除というのは認められない。私だけじゃなくて、そこに居るヴァイス大臣の意見でもあるしね」
イオン国王陛下が指差しした方向。ヴァイス大臣が険しい顔つきで立っていた。イオン国王陛下の緩い態度には頭を悩まされていると聞いたことがあるけれど、あの顔つきはその表れなのかもしれない。
「最終的には議会にも通して決定していく流れにはなるんだけれど……」
「はい、イオン国王陛下」
イオン国王陛下は妙に最後の方の言葉を濁していた。なんて言ったのか聞こえていない。
「フォルクス家はこの国でもかなり地位が高い家だからね……なんとかしないと本当にマズイんだ。その為の確認として、マグロ殿には公爵家当主の座を降りてもらう」
「……!」
「元婚約者であるレミーラ嬢から見て、その判断は厳し過ぎると思うかな? 実はそのことを確認したかったんだ」
イオン国王陛下は平然と言っていた……まさかそんなことの為に呼ばれたというの? 国王陛下の心理が読めないわ。
イオン国王陛下を前に私は自分の言葉が正しいのか、という考えうら浮かんで来なかった……それほどまでに緊張していたのだと思う。舞踏会などで他の貴族と挨拶を何度もしているけれど、あの時の緊張感とは比べ物にならない。当然と言えば、当然だけれど。
「いいよいいよ、面を上げてくれて。謁見と言っても公式なものではないしね。楽にして良い構わないよ」
「は、はい……畏まりました、イオン国王陛下」
私は言われた通りに頭を上げ、そのご尊顔を拝見する。おそらく、拝謁をしたことのある誰もが思うことだろうけれど、本当に幼い顔つきをされていた。実年齢的にはそこそこいっているはずだけれどね。
「父上、ご用件を伺ってもよろしいでしょうか?」
隣に立っていたシグレ様が私の代わりに言ってくれる。私は緊張のあまり、上手く話し出せなかった。
「ああ、ごめんごめん。内容としてはマグロ・フォルクス公爵に関することだよ」
「やはりそうでしたか」
イオン国王陛下は明るい笑顔でそう言った。マグロ様の話だと分かった時点で、私の緊張は大分緩んでいた。
「あの、国王陛下……やはりマグロ様は、王家からの監視についての話をされたのでしょうか?」
「レミーラ嬢、その通りだよ。でもまあ、結果としては監視下の排除というのは認められない。私だけじゃなくて、そこに居るヴァイス大臣の意見でもあるしね」
イオン国王陛下が指差しした方向。ヴァイス大臣が険しい顔つきで立っていた。イオン国王陛下の緩い態度には頭を悩まされていると聞いたことがあるけれど、あの顔つきはその表れなのかもしれない。
「最終的には議会にも通して決定していく流れにはなるんだけれど……」
「はい、イオン国王陛下」
イオン国王陛下は妙に最後の方の言葉を濁していた。なんて言ったのか聞こえていない。
「フォルクス家はこの国でもかなり地位が高い家だからね……なんとかしないと本当にマズイんだ。その為の確認として、マグロ殿には公爵家当主の座を降りてもらう」
「……!」
「元婚約者であるレミーラ嬢から見て、その判断は厳し過ぎると思うかな? 実はそのことを確認したかったんだ」
イオン国王陛下は平然と言っていた……まさかそんなことの為に呼ばれたというの? 国王陛下の心理が読めないわ。
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