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Secret Crush Moon 4
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午前九時四十五分――。
なんとかぎりぎりでセット出来たタブレットを回収しに、デザイン課とシステム課の若手が社員がやってきた。
そこには千絵ちゃんは居なかったが、皆が目をキラキラさせてあたしを壁際に追い詰め、質問攻めにしようとした。
その時。
バァンッ!!
大きな音をたててドアを開いた入り口に立つのは、腕組をした香月課長。
どうやらその長いおみ足で蹴り飛ばして、乱暴にドアを開けたようだ。
真っ白いドアの真ん中に、スマートな靴跡がくっきり見えている。
怖っ!!
「タブレット、運んで下さい」
冷ややかな声。ご機嫌よろしくない課長に睥睨され、タブレット運搬係は身体を小さくさせて、タブレットを手にして出ていった。
続けて課長も出て行こうとしたから、慌てて課長の手を強く引けば、右手の包帯の手だった。
よく見れば、凄く綺麗に包帯が巻かれている。
これ、課長が左手で巻いたの?
随分とぐるぐる巻きで、手が動きづらそうだが、巻き方はとてもいい。
思わずじっくりその手を観察していれば。
「……嫌がらせですか?」
ああ、ごめんなさい。ぎゅっとしたままだったよ。
「い、いいえ! たまたまです。その手どうしちゃったんですか?」
すると課長は自嘲気な笑いを作って、包帯を見た。
「……気がついたら、血まみれの手のまま出社していて、手当して貰いました」
「気がついたらって、無意識でそんなになるんですか!?」
「なってましたね」
それはホラーだよ、笑い事じゃないのに笑わないでよ、不気味だから。
大体――。
「その手で仕事出来るんですか!?」
「……今日は細かい作業は控えます」
そりゃそうだよ、ITは手が資本。
こんなだったらキーボードも叩けないんじゃないの、バチバチと。
いや、それより――。
「……」
「……」
長い静寂を、あたしは自ら壊した。
「課長、ありがとうございます。その……色々と」
そう、まずそれを最初に言うべきだったのだ。
まあそのつもりで手を引いたんだけれど、見事に脱線してしまって。
「別にあなたに謝ってもらうことはなにもしていませんが」
「プリン! 課長があんなマニアックなものをご存じとは! あたしあれ、大好きなんです!」
「……そっちですか」
そんなに嫌そうな顔しないでよ、本当にあのプリンは美味しかったんだから。あたし大好きなんだってば。
「それに、バルガーは至る所にあるわけではないんです。それなのに、わざわざ買ってきて下さり……、そして心配して下さるそのお気持ちを踏みにじってしまい、すみませんでした」
昨夜、あたしが具合悪くなったのは真実だ。
満月という起因があるとはいえ、家に帰ったわけではない。結城とセックスして、堂々と朝帰りをした。しかもホテルに入る証拠写真まで、社内に広まっているのだ。
この謝罪で地雷を踏んだのは自覚している。
罵られても仕方がない。
そう思えど課長の声は聞こえず、だからあたしは頭を下げたまま謝罪を続けた。
「それと今朝……、定例会からずっと庇って下さり、ありがとうございました。今もそうですよね」
「あなたは……」
言葉が不自然に途切れたから、なんだろうと顔を上げれぱ、課長は不思議そうな顔をしてあたしを見ていた。
「あなたは、私があのメールを皆に送ったとは思っていないんですか?」
「はい」
「なぜ?」
眼鏡の奥の切れ長の目が、訝しげに細められた。
あ、平然としているけれど、目にクマが出来ている。
髪も艶やかさが翳っている気がする。
そうだものね。
夜通しうちの前で、あたしを待っていてくれたんだものね。
九年前は本当に優しくて柔和に笑う子だった。
九年後は、鉄面皮で冷たい男に成長していたけれど、実は根底の優しいところは変わっていないのかもしれない。
――チサ、気持ちいい?
九年前を持ち出すな。
「なぜ、私の仕業ではないと?」
「勘です!」
……嫌な顔をされた。
だから美人さんは、そういう顔されると怖いんだってば。
あたしはふと、香月課長の胸ポケットにある、やや細身の黒いボールペンを見つめた。
「……これがなにか?」
「ちょっと貸して頂けます?」
怪訝な顔をした課長が、ボールペンを手にして見せてくれた。
その背には、ローマ字で名前が書かれてある。それをあたしは見たのだ。
Syu Kohzuki
「課長、自分の名前をローマ字で書いてみて下さい」
「は?」
「名前というより、苗字を」
あたしは畳んだ段ボールの中にあった白い紙をもって来た。
Kohzuki
「これがなにか?」
「課長は、Kozukiと書かれないんですか?」
「はい、hを入れますが」
脳裏に、杏奈の言葉が再生される。
――うん。あのね、サーバーの最終ログイン時間は、今日の午前八時。その数分前にメールアドレスがひとつ追加されたの。
「課長、八時には会社にいました?」
「はい」
「サーバ室に入ったの誰か、見ていませんか?」
「三上さんが出てきたところは……」
「その前です。その前、課長はなにをしていましたか?」
課長は手を見た。
「手当をして貰っていました。二階で」
「二階? なんでまた」
「救急箱が二階にあると」
「一階にもありますよ、救急箱。誰ですか、二階で手当したのは」
「秘書課の……三橋さんです」
それは結城にフラられ、あたしを敵視していた子だ。
「ねぇ、課長」
あたしは、課長の様子を見て、わかった気になった。
「課長は、三橋さんの仕業だと、思われていたんじゃないですか? メール送信時にアリバイがないの、三橋さんが証明してくれないから、今もやもやな状況なんじゃないですか?」
だから課長は、動じていないのではないか。犯人に心当たりがあるから。
「そうか。黙ってらしたのは……、結城をも庇ってくれたのでは?」
犯人が三橋さんだとしたら、あたしを恨んでいる理由は、ただひとつだろう。
あたしと結城ができていると思っているから。
結城にフラれたのは、あたしが原因だと思っているから。
課長が下手に口を出せば、今度は結城に害が及ぶと。
課長は静かに言った。
「……恐らくは、単独犯ではないと思います。サーバーから直にメールアドレスを作れるのは、知識がないと駄目だ」
他人のメールアドレスを使うためには、設定画面をそのひとのものに書き換えるか、新たにメールアドレスを作って、ID・パスワードを自分で設定すればいい。
三橋さんと共謀している社員がいるのか。
「私が二階に居たから、実際のところ一階に誰がいたのかはわからない。さらにサーバー室に誰がいたのかも。だから三橋さんが首謀者だと言い切れる証拠がないんです。共謀者が自白しない限り」
……すべて意図的だと言うのだろうか。
「ただ、その時間帯には、結城さんがもう来ていた。彼は彼で思うところがあって動いているはずだ」
ふたりが否定も肯定もしないのは。
「課長。多分、杏奈が知っています」
「………」
「課長は、結城のことを脅すなりなんなり出来る立場にいました。それなのに、すべてを黙して結城も庇って下さったことに感謝します」
「………」
「だけど、その理由がよくわかりません」
結城を庇う必要もないのだ。
そこまでの親しい間柄でもないし、今朝なんて険悪だったのだから。
「利がないからです」
課長は言った。
「結城さんが困れば、あなたも困るのでしょう? ならばなにひとつ私には利がない」
そうやるせなさそうに笑った課長の顔に、あたしは言葉が詰まった。無性に、泣きたくなる心地を抑えながら、
「まあだけど、私を犯人にしたツケはそれ以上で支払って貰います。というか、正直皆さんの反応にも腹正しい。私のアドレスじゃないと誰か突っ込む方はいないんですかね? 私はすぐ、総務通さずメールサーバーに直接追加したものだと気づいたのに。大体、この手を見て、そそくさと作業出来そうに思えますかね?」
多分わざとだろう、ぷりぷり怒る課長の言葉に、あたしは潤んだ目を誤魔化すように笑ってしまった。
***
社内で一番大きなA会議室――。
「それでは、説明を始めます」
香月課長の、物静かな声が響き渡る。
楕円状に机と椅子が並べられ、社長を始め、ひとりの欠席もなく座っている参加社員は、皆昨日の飲み会にいた面々であり、勿論結城も衣里もいるが、この中には2階にいる三橋さんら秘書課メンバーだけはいない。
あたしは課長の補佐のような形で、ノートパソコンと繋がっているプロジェクターが映す大きなスクリーンを使って、泰然と説明している課長の横、部屋の角に立っている。
プロジェクター用のデータだの、全社員に配られた資料だの、いつ課長が作ったのかさっぱりわからない。
あたしが知る限り課長は、日中は打ち合わせだのして席にはほとんどんいなかったのに。
もしやあれか、バチバチキーボードを叩いていた時か?
でもあれ、二日目の朝じゃない?
いつそれを思いついて動き出したのかわからなければ、あくまで自分だけで進めるそのやり方にため息が出る。
――堂々としていて下さい。
課長は始まる直前そう言った。
――もし私や結城さんに悪いと思うのなら、私がやることに異議を唱えないで下さい。
課長はなにかしようとしているのだろうか。
メールアドレスというものは、全世界にひとつしか使えない。
つまり、課長が総務に届け、既にメールサーバに登録してある、hがある方のsyu-koh zukiのメールアドレスを使う場合には、使用者である課長が設定したIDパスワードを知らねばならない。
だが、メールサーバに直接、それまでに登録されてないsyu-kozukiをひっそりと新規に作るのなら、その者がその際に定めたIDパスワードがあれば用は足りる。
課長の使用しているIDパスワードは必要なく、一字違いの別のアカウントが作られたと見なされるのだ。
紛らわしいメルアドでの、完全な偽装工作をされたんだ。あたしだってそんなことをされたら、仕返しをしてやりたくなるが。
「……?」
ふと視線を感じたら結城だった。
目が合うとにっと笑われたが、結城の顔が疲れている。
そりゃそうだ。朝方まで体力勝負のセックスをしていて、睡眠時間は二時間あるかどうか。ほぼ仮眠の状況で、多くの社員の奇異の目に耐えていたんだから。
そんなことを思えば、説明している課長に向けられているはずの皆の視線がそれて、あたしを見ている気がしても、それでも振り払って頑張れる気がする。
拳を作ってぎゅっと力を入れて小さなガッツポーズを結城に見せると、その隣に座る衣里共に、あたしと同じ動作をして見せた。
"頑張ろう"
奇異なる視線を向けられても、嘲笑されても、高校の時と違う。あたしはひとりじゃない――。
香月課長の声が聞こえる。
「タブレットにインストールしてあるアプリを立ち上げると、リモートアクセスサーバーに連動します。暗号化され認証を行うSSL-VPN方式、その中でもインターネットからイントラネット内(企業内ネットワーク)のサーバへのアクセスを中継する、リバースプロキシ方式をとっているので、、インターネット上に公開されていない、イントラネット内のサーバの中のWEBやファイル、FTPサーバにアクセスすることを可能にします」
つまり、社内のパソコンに安全に遠隔接続(リモートアクセス)できるアプリが入った、タブレットということらしい。
個人だけの使用だけではなく、社員全体がわかるような全社員共通のイベントなどのスケジュール表や取引先情報、個人または任意にわけたグループでのLINEのような複数チャットや、回覧にも使える告知掲示板など社員全体で管理できるものだけではなく、社内ネットサーバーに保存してあるファイルなども、社外から取り出して見れる、そうだ。
アプリは誰が作ったんだ?
まさかそれも課長とか!? え、作れちゃうの、あのひと!!
機能はそれだけにとどまらず、営業用に特化した――、二日間課長に言われていていた木島くんの補佐したものは、なんとサイトのテンプレートとして出来上がっていた。
木島くんの、うへぇという蛙を踏みつぶしたような情けない声が部屋に響いたが、それはあたしも同じだ。
しかもサイトデザインが出来ない顧客のために、アンケートのような質問形式を進んでいけば、希望に近いものがイメージ結果として選択されてタブレットに表示される。つまりたたき台が、その場ですぐ出来るのだ。
また、たとえば動的なものを付け加えたいなど付加的な希望があった時のために、或いはそういう提案をするために、そうしたものを手動で組み立てた場合のイメージ案も出来るらしい。
それだけではない。プログラムが入った軽さ重視のサイトイメージ、すべて画像のみのやや重いけれどもデザイン性に優れたサイトイメージなど、クリックですぐに表示出来るために、はっきり言えば、顧客のイメージが固ってこちらが作業に入るまでの打ち合わせ二回くらいは確実に省略出来る。
営業も、あたしも。
WEBの知識なくても、タブレットを使えば視覚的な宣伝効果がある営業ができる――そんなものを、課長は作り出してくれたのだ。
「ではそのアプリのサンプルを見て頂きたいと思います。アプリを起動させると、IDパスワードが出てくるので、IDは皆さんの苗字、パスワードに私の苗字をローマ字入力願います」
苗字のローマ字入力!?
皆が入力している間、香月課長はにやりと笑ってあたしを一瞥した。
あたしはなんとなくわかったのだ。
課長は、きっとここで首謀者三橋さんに協力したと思われるひとを見つけ出す気ではないかと。
社長もいる、全社員の前で――。
「入力が出来れば、画面が変わりますので、そのままにしていて下さい」
課長が、皆のところを回ってくれとあたしに指示したので、あたしは後ろを回る。
あのメールの差出人のように、kozukiと入力して弾かれている人がいるのだろうか。
だが見たところ、入力画面から進んでいない社員はいなかった。皆次の画面に映っている。
え、協力者はいないの?
それとも察してわざと、kohzukiと入力したのかしら?
「そのタブレットに入力されたIDは、今は一応皆さんがお使いのパソコンと同期し、さらにはあらゆるサーバに連携され、そしてこのアプリの管理者は、その記録を見ることが出来ます。どんなIDが何時何分に機械を使ってなにをしたのか。……過去一ヶ月以内の履歴が取れます」
つまりそれは――。
「この場合社長が管理者となります。他の方にはない、管理者ボタンを押して頂けますか?」
社長は香月課長の顔を見上げると、にやりとした顔をして、
「おお、すごいな。これなら僕がエロサイトを見ても、わかってしまうんだ。ちゃんとタイトルも出てるし。お? 僕だけじゃないみたいだなあ。凄いタイトルのがあるぞ?」
……明らかに、ぎくっとした男性社員がいるよ、しかもひとりじゃなく。
君たちは会社でなにをしているんだ!
「……ほう? ここ?」
社長が課長を見ると、課長は超然として笑っていた。
「社長。私、朝八時になにかしてますかね?」
課長の言葉がなにを示すのかわかったのは、あたしだけじゃないだろう。
「いや、お前じゃないな。朝八時に動いているのはひとり。おーい……」
すると、社長が声をかける前に、プログラム開発部の若手男性社員が、突然立ち上がった。
江川兼彦、目つきの悪いスポーツ刈りの男だ。
「違う、俺ではないです!! その時間に、ログインしたのは……」
「ログインって、なんのことですか?」
課長が薄く笑って、社長から手渡されたタブレットを彼に見せた。
それは――。
「なにも書かれていないのに?」
工事中と書かれただけの画面だった。
「おい、"あいつ"は俺に自白したぞ」
そう言ったのは、椅子で伸びをしてから愉快そうに笑う結城。
「すべてはお前の単独行為でお前の責任だと」
「違う、彼女はそんなこと言うはずない!!」
江川くんが青ざめた顔で怒鳴った時、課長が笑った。
「今、結城さんは誰だと特定してませんでしたが、"彼女"なんですね」
「あ……」
「実は私、その八時に二階でその彼女に言われたんです。あなたがストーカーしてつきまとうのが困っているから助けてくれと」
「違う、違う、違う!! 三橋さんは……亜子さんは!! 俺と結婚すると言ってくれた。メールを皆に送れば、俺の嫁に……」
ああ、言っちゃったね。
結城が笑って言う。
「香月課長は"彼女"としか言ってないぞ、江川」
続けて衣里が言った。
「ねぇ、江川くん。三橋さん、結城にフラれて傷心だったの知ってた? それ、ついこの前なんだけれど。君と結婚すると言ったのはいつ? ……ねぇ、本当に二股かけてたのは誰なのかなあ?」
……もう決定的だった。
課長と結城と衣里が示し合わせていたのかどうかは関係ない。この三人の切り返しで、江川くんが課長を騙ったメールを送ったことがわかったのだ。
場がざわめいた。
「でもあの写真、鹿沼主任と結城課長がホテルに入った事実は変わらないよね」
誰かがぼやくとさらにざわめきが強くなる。
そうだ。
今のは、香月課長がメールを送ったわけではないということがわかっただけで、写真の真偽が証明されたわけではない。
「主任はホテルに行ったんですか?」
ああ、どうしよう。
皆の目が怖い。
「主任と付き合ってるんですか?」
「セフレ?」
だけど、結城に頼んだのはあたしだ。
結城に迷惑かけたくない。
結城ファンがあたしと結城が恋人であって欲しくないと、切実な目をしているのがわかる。
皆の目が一斉にあたしに向く。
結城が立ち上がる。
その前にあたしは口に出した。
「付き合ってます」
そう言ったのはあたしではない。
「え?」
しかも結城でもない。
「私と鹿沼さんは付き合っています」
それは、香月課長だった。
「ちょっ、課長!!」
香月課長は、ゆったりとした動きで結城課長に微笑みかけ、あたしの腰を手で引き寄せた。
「今まで、庇って下さってありがとうございます、結城課長。昨日、あなたが、歓迎会の主役であったという理由で、私の代わりにホテルで彼女を寝かせていて下さったおかげで、あの後、よくなった彼女を家まで連れ帰りました」
ところどころ強調した、嘘八百。
だけど自信ありげに、だけど艶めかしい目でうっすらと笑って、皆に言う。
「あの写真は、私の朝帰りを撮られたみたいで恥ずかしいですが、なにかご質問は?」
ああ――。
――もし私や結城さんに悪いと思うのなら、私がやることに異議を唱えないで下さい。
これだ。このことだ。
「ないようですので、これで説明会を終えます。あとでマニュアル配りますので」
社長と衣里の笑い声が聞こえ、俯いた結城がふるふる震えたまま固まって動かない……そんな姿が視界に見えた。
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