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Funky Moon 11
しおりを挟む「朱羽っ、やっ、朱羽っ」
止めようと足をばたつかせると、朱羽はショーツに口をつけた状態で、艶然と笑う。
「すごく濡れてるんだけど?」
「……濡れてなんかっ」
「だったらみせてあげようか」
朱羽の手がショーツの両端にかけられ、一気に膝まで下ろされる。
「陽菜、見て」
股間が涼しくなったのと同時に、ショーツと股間にいやらしい糸がひいているのを見せられてしまった。
「これ、なに?」
「……っ」
羞恥で身体が熱い。
わかっていて朱羽は責める。超然とした目に揶揄した光を浮かべながら、それでも愛おしいという熱い目を向けられて。
あたし、Mじゃないのに、朱羽のこういう情熱的なSにたまらなくなってきてしまうの。
そこに愛があるのなら、いくらでも朱羽に虐められたい。
ぞくぞくするの。
ねぇ、朱羽。
もっともっとあたしを激しく愛して――。
完全なる服従で朱羽を見上げると、朱羽はふっと笑った。
ショーツが臑まで下ろされる。膝だけがなんとか左右に広げられる状態の中、朱羽は足の間に身体を入れ、あたしと両手を繋ぎながら、内股をしばしぴちゃぴちゃと音をたてて舐めながら、挑発するように斜め上からあたしを見てくる。
握った手に、朱羽が指で伝える。
"何回でも愛して上げる"
それが感じ取れた瞬間、蜜がこぽりと垂れた。
「なにか垂れたぞ?」
そう言いながら、足を上げたままのあたしを押し上げ、あたしと朱羽は至近距離となる。俗に言う、まんぐり返し。開ききった花園を、朱羽はあたしに見せようとする。
「見える?」
「やだっ」
「だったら見てて。あなたがいつもどういう風に溢れさせているのか、どういう顔をして美味しそうに俺が舐めているのか。すごく甘い蜜を……」
垂れた部分を、朱羽は舌を使って舐める。
舌を這わせる仕草があまりにも妖艶で、ぞくりとする。
だけどそれ以上に恥ずかしくて。
「恥ずかしい……っ」
「認める? あなたはいやらしい女だって」
朱羽に顔を覗き込まれる。
「あなたは俺の前だとこんなになってしまう、いやらしい女なんだって」
朱羽の艶に引き摺られる――。
朱羽が愛してくれるなら、いやらしい女でいい。
「うん……あたしは、朱羽の前だけっ、朱羽が好きだからっ、いやらしくなるの。朱羽に触って貰って朱羽に気持ちいいことされると思ったら、たまらなくなるのっ」
朱羽が相手なら、屈服してもいい。
いじっぱりを返上して、朱羽だけの女になっていたい。
どんなことをされても、朱羽が好き。
「……そこまで、言うなよ」
朱羽が赤い顔で、拗ねたように言った。
「そこまで言われたら、もっとあなたを愛したくなるじゃないか。せっかく……、あなたを焦らして、繋がりたいの抑えていたのにっ」
朱羽はあたしの足をもっとぐっと頭の方向に倒すと、顔を沈めた。
朱羽が舌をくねらせ、舌が敏感な秘部に触れた感触がした。
ああ、お風呂入ってないのに朱羽に舐められるんだ――。
羞恥と興奮があたしを襲う。
「はぅ……」
ぴちょりとした音と共に、肛門近くからかなりゆっくりと優しく舐め上げられ、ぞくぞくと形になりきらぬ快感を感じていたのに、秘粒の手前で舌が離される。
「あ……」
消化不良で残念な声を漏らしたあたしに、また同じように朱羽の舌がゆっくりと前に向かってくる。
びくびくしながら強い刺激を待っているのに、また舌を離された。
「意地悪っ、朱羽!」
「……はは。可愛いな、陽菜は本当に」
朱羽は蜜壷の入り口に押し当てた唇をゆっくりと前にスライドさせて、唇で花弁をすべて根元から大きく開いていく。
「あ……っ」
そして大きく口をあけ、唇でぱくりと粒を食わえ込むと、唇ではむはむと甘噛みをする。
欲しいところにきたとはいえ、焦れたような愛撫にあたしは声を漏らしながら、腰を振ってしまう。
朱羽が親指であたしの手を強く弄って、あたしをなだめている。
細く丸めた舌が秘粒の表面を触るように揺らした。
「ひゃあああああっ」
強く走る刺激に、悲鳴のような声を出した。
やがて、溢れるくらいの唾液を含んだ朱羽の舌が、粒を押し倒すように往復したり、ちろちろと優しく小さな粒の全体をまんべんなく舐めたり、唇で挟んだ粒を大きな音をたててたっぷりとじゅるじゅると吸われる。
その吸引と振動に、快感が突き抜けていく。
「朱羽、朱羽っ、駄目ぇぇぇぇっ、あああんっ、あっあっ、ああああっ」
そしてたまに、蜜壷に舌を入れたと思ったら、鼻で粒をぐりぐりと押し潰され、優しくリップ音をたててキスされたかと思えば、舌の裏で包まれる。
朱羽の舌に翻弄されて、あたしはただ快感を訴えた。
「朱羽、朱羽、気持ちいい、気持ちいいっ」
さらに朱羽は唇を固くしてすぼめて粒を吸引すると、粒を覆っていた皮を剥いたようだ。
感度がぐんと上がった裸の粒を、舌で絡めた後、小刻みに縦横無尽に早く弾いていく
ぱしゃぱしゃとした激しい音が鳴り響き、あたしの声も激しく揺れた。
「あああっ、ああああっ」
びりびりとした強い快感が身体にり、あたしは涙を流した。
朱羽があたしと手を握ったままブラを押し上げ、乳房の頂きを指でぎゅうぎゅうと押し潰していく。
「駄目、駄目ぇぇぇぇっ」
朱羽がじっとあたしを見ている。
舌と唇はいやらしいことをしているのに、その眼差しは純朴でひたむきな愛を伝えるような、見ているあたしの胸をきゅんとさせるもので。
快感と愛情の狭間で、目の前がチカチカと果てを知らせる閃光が散る。
「ダメ駄目、イッちゃう、イク、いく、イク……はぅああああああっ」
果てる寸前、朱羽が嬉しそうに、愛おしそうに笑った気がした。
・
・
・
・
ぐったりとしたあたしを、朱羽は笑って抱きしめてくれる。
「可愛かったよ?」
そう言いながら、朱羽はあたしの額に唇を押しつける。
あんな恥ずかしい場面を可愛いと思える朱羽はどこか変なんだ。
「俺が舐めるの好きなんだものね。泣くほど気持ちよかった?」
「……黙秘」
「だけど最高に気持ちいいのは、俺のを挿れてイく時だけにしてね」
あたしは朱羽の胸をぽかぽか叩くと、朱羽が声をたてて笑った。
「……陽菜、俺が好き?」
「好き」
「俺はもっと好き。今夜はずっとあなたを愛するから。俺の愛に包まれて?」
朱羽は微笑んだ。
……夜はまだ終わらない。
***
どうしても洗い物はあたしがしたくて、そして明日の簡単な仕込みもしたいために、朱羽に先にお風呂に入って貰った。
朱羽との快楽にすぐ負けてしまうあたしだけれど、実生活でやれることはきちんとして、必要以上に朱羽に甘えるのはよしたい。
前準備がすべて終わった頃、タイミングよく朱羽が戻ってくる。
眼鏡を外した顔で、纏っているのは真っ白なタオル地のバスローブ。
鎖骨付近が見える襟の部分から漂う色香に、鼻血がでそうだ。
「え、パジャマ派じゃなかったの?」
鼻を手で押さえながら尋ねる。
「そうだけど、どうせすぐ脱いじゃうから」
「……っ」
「なに赤くなってるんだよ。俺、夜中裸で寝ちゃうって前言っただろ?」
「あ、ああ……そういうことか……そうだよね、あはは」
「だけど陽菜のいやらしい考えも、あたっているけどね。一週間分、抱くから。ゴムもちゃんと箱もたくさん用意したし」
「……っ」
ストレートに言われて沸騰したあたしの頬を、朱羽は笑って指で軽く弾いた。そして冷蔵庫から缶ビールを取り出し、プルタブを引き上げて飲みながら、冷蔵庫の中身を見て首を傾げた。
「いつもなにもない冷蔵庫に、なんか形を変えて色々入っているけど……。このまん丸のふたつ、なに?」
それは――。
「ショートニング使った、アップルパイの生地」
「あのショートニング、アップルパイを作る気だったの? だからシナモンとかバターとか」
「……あの、嫌いだった?」
「そういうわけじゃない。ショートニング使ったアップルパイって、アメリカンスタイルだろ? だから向こうのこと思い出しちゃって」
「ええええ!? アメリカなの、それ」
本場で暮らしたことがあるひとに、無謀な試みではないのだろうか。
「本で?」
「いや、千絵ちゃん……」
不自然にどもってしまった。
千絵ちゃんとスイーツの情報交換をよくしていたのだ。
「これだったらそんなに手間がかからないから、いいかなって。お林檎美味しい季節だし」
千絵ちゃんのことを振り切るように、元気な声を出した。
「道具は? うち、そういうのないだろう」
「もち持参。ボウルものし棒も用意してきた」
「あのトートバックの中!?」
「そう。だからあんなに大きいのになっちゃったの。病室で皆からケーキって言われたでしょう? 温かければきっと味に勝ると願って、あたしが作ろうかなと。それくらいなら作れるから」
「大変じゃない?」
「大変じゃない。だけど正直言うとね……レシピなしで、朱羽にすぐに作ってあげられるケーキはレパートリーがなくて、これしかなくて。これだったら失敗したことがないから、いいかなと思ったの。手作りのケーキ」
「………」
「メインは朱羽なんだ。朱羽の分と皆の分とホールをふたつ。あたしがここで作らせて貰えれば、明日病院行くまで、朱羽のおうちでゆっくり出来るし。あ、いやらしい意味じゃなくてね、その……朱羽にくっついていられるからいいかなって思って……」
「………」
「い、嫌ならいいんだ。これ持ち帰って家で作ってくるから。そうだよね、美味しいケーキ食べたいよね。あ…だけど、持ち帰るまで冷蔵庫に入れておいて貰ってもいい?」
すると朱羽があたしを抱きしめた。
「嫌なわけないだろう? 嫌なはずないじゃないか。……食べたい」
バスローブから覗く素肌と、僅かに湿った朱羽の髪先から、イランイランの香りが強く立ち上り、くらくらする。
「……よかった。なんちゃってアメリカンスタイルだけれど。見逃して」
朱羽はふっと笑ったようだ。
「俺にくっついていたいの?」
「……うん……」
「ここに、ゆっくり居たいの?」
上擦ったような声は、仄かにビールの匂いも漂わせる。
「……うん。駄目?」
「駄目なものか。すごく可愛いこと言っているの、自覚ない?」
「まったく自覚ありません」
「ははは。……お風呂入っておいで。それとも俺がまた洗ってあげようか?」
「自分で、入れるからっ」
「これと同じだけど、バスローブ出しておく。素肌に着ておいで?」
下着をつけるなと言っているのだろう。
朱羽の指があたしの小指に絡み、意図的に愛撫するような指の動きをしてきた。
ぞくりとしたしたあたしが朱羽を見上げると、朱羽は髪以上に濡れた目であたしを見ていた。
吸い込まれていきそうなその瞳――。
「……っ」
朱羽からやるせなさそうなため息が吐かれると共に、ぎゅっと強く抱きしめられ、耳元で密やかに囁かれた。
「早く戻ってきて。このまま離したくなくなるから」
蕩けたような顔が傾き、柔らかな唇があたしの口角に押し当てられる。
「続きは、また後で」
速攻で髪と身体を洗い、イランイランの泡が浮く浴槽に入った。
前回は濡れたショーツを洗っていたところに、朱羽が入って来たんだっけ。そうそう、テレビを見るとか言い出して。
朱羽が熱を出して倒れていなければ、あたしはこのマンションに来ていなかっただろう。
あれはひとつのきっかけだったように思う。えっちなことをしたというよりは、あれで朱羽の男を感じるようになった。
泡風呂の中にいるあたしは、朱羽の匂いに包まれている。
噎せ返るようなイランイランの匂い。
強い催淫効果のあるこの香りは、朱羽の本質の匂いでもある気がする。
目を瞑ってみた。
朱羽に抱かれている――。
そう思ったら身体のゾクゾクが止まらない。
少しの手の動きで繊細な泡が、あたしの肌を滑る。
瞼の裏に居る朱羽が、あたしを触っている。
敏感な胸と股間に手を伸ばしている。
蘇る記憶に、身体が切なく疼いた。
本当に触られているような錯覚――。
「……はぁんっ、朱羽、駄目ぇっ」
「呼んだ?」
がらっとドアが開き、朱羽本人が現われた。
「ひっ!?」
あまりの動揺に思わず浴槽の底で滑って転げ、アップアップしていると、
「陽菜、大丈夫か!?」
朱羽が慌てて中に入ってきて、あたしを持ち上げると壁にあるパネルを押した。
栓が抜かれたのか、泡の水位が低くなっていく。
同時にまた朱羽がパネルスイッチを押すと、シャワーが真上から降り注ぎ、身体についた泡が消えていく。
「なに遊んでるんだよ」
「お、驚いて……。急に声をかけるから」
シャワーが止まる。
「随分と色っぽい声で、『朱羽、駄目ぇっ』って言ってたけど?」
「な!!!」
朱羽は薄く笑う。
「別に俺だって、あなたを想ってひとりでしてたんだから……」
「ち、ちちち違うわよ!! 触ってなんかないわよ!!」
「どこを?」
「どこをって胸と」
「胸と?」
「……~~っ!!!」
憤然と浴室から出るあたしの後ろで、朱羽のクスクス声が聞こえた。
着替え中だというのに、朱羽が笑ってこっちを見ているのが、洗面台の鏡でよく見える。
くそっくそっ!!
想像とはいえ、自慰もどきをしてしまうなんて。
それを見られてしまったなんて。
不覚!!
バスローブをふたりでお揃いのを着ているのが鏡に映ると、なんとも言えない気分になってしまう。
ドライヤーを借りて髪を乾かしている時、朱羽に真顔でじっと見つめられて、逃げ出したい気分になる。
ここまでまっすぐで、熱情に満ちた眼差しを向けられると、抱きつきたくなってしまうから。
どうしても鏡の中の朱羽が気になり、ちらちらと見てしまう。
朱羽がふっと笑った。
「貸して。乾かしてあげるから」
狭い洗面台の更衣スペースで、朱羽がドライヤーを持ってあたしの髪を手ぐしで梳かしてくれた。
洗面台の上には、あたしの旅行用の歯ブラシセット。
風呂に入る前に使用したものだ。
「今度、長いの持っておいで」
「え?」
「自分の家だと思って」
「……っ」
「俺の色がつくのが嫌で、家具とか食器とかも最低限の適当なものだから、今度ここ用の買いに行こうか」
鏡の中の朱羽は微笑んでいて。
「お揃いの、いろんなもの買ってこようよ」
あたしも想像してみる。
ここでお揃いの歯ブラシだのパジャマだのスリッパだの、食器だの並べて。我が物顔で朱羽の家に居る自分――。
だけど……
……想像出来なかったんだ。
なんでだろう。
恋人の家に居て。恋人に一緒のものを買いそろえようと笑顔で言われているのに、なぜかこのマンションでそうして過ごすことが想像できない。
あたしが恋愛初心者だから?
いやそういうことではなく、なにか……虫の知らせにも似た不吉な警告音が、心に鳴り響くのだ。
これ以上、このマンションに関わるなと。
「陽菜?」
いつの間にか朱羽が髪を綺麗に乾かしてくれていたらしい。
「ありがとう」
そう笑ったというのに、
「……今なにを考えてた?」
鏡の中の朱羽が冷ややかな目を向けていた。
「え?」
「髪乾かしている間。歯ブラシを見てなにを?」
ああ、朱羽は聡い。
あたしの目の動き顔の表情で、結論を導くことができるのか。
「言って。あなたがそんな笑い方をした時は、悪い予感しかしないから」
朱羽が後ろからあたしを抱きしめてきた。
「言って」
鏡の中の朱羽の視線にたじろぎ、少し視線を外して答えた。
「……あまり、想像出来なかったの。このマンションにあたしが住んでいる未来が」
「………」
「あは。高級すぎて庶民には贅沢だから「それが真実ならいいのに」」
「え?」
朱羽は目を伏せ、あたしの頭の上に頬を寄せた。
「ここに俺とあなたが住んでいないということは、別のところで一緒に住んでいるからかもしれないじゃないか」
「あ……」
「あなたが感じたのが予兆ならきっとそうだ。もしそうだったら、きっと俺は……」
「朱羽?」
苦しげな目と視線があった。
「このマンションと俺だったら「朱羽に決まってるでしょ」」
言い終わらないうちに言い切ると、朱羽は嬉しそうに笑った。
「俺は、あなたを離さないよ」
「……ん」
「離れる未来はないから。それは今から覚悟してて」
「……わかった」
頷くあたしの肩に、朱羽の唇が押し当てられ、ちゅくちゅくと唾液たっぷりに柔肌を舌と唇を這わせながら、首筋に上がってくる。
あたしの息が乱れる。
「想像の俺と、どっちがいい?」
意地悪く聞きながら、耳を舌でなぞられる。
鏡の中のあたしは、蕩けるような顔をして、朱羽の愛撫に耐えていた。
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