128 / 165
12:Final Moon 1
しおりを挟む満ちて欠けてと相反したものを抱える月のように、
刹那の刻に出会ったあなたに、永遠を望む。
そのために出来ること――。
***
見合いの次の日、木曜日――。
しばらく名取川家にお邪魔することになったあたし。
たとえ怪我をしていようが、家で和装を義務付ける名取川文乃の特訓はずっと続いて、嘆き悲しむ暇がない。
もしかすると彼女は、それを狙っているのかもしれないが、必ず本家に行けるものとしての特訓は、あたしに勇気とやる気を与えてくれた。
常時着物を着ていると、気分も引き締まり、ちょっとした振る舞いや、足捌きも気をつけるようになってくる。
少しは、大和撫子の入り口くらいには行けたかしら。
あたしの腕には、朱羽の腕時計がある。
これは専務が忍月コーポレーションに勤めた朱羽に、お祝いとしてあげたロレックス!らしく、いつもしていたその腕時計をあたしの腕に嵌めてくれた。
あたしがお守りとして渡したのは、朱羽から貰ったネックレス。
月が、シークレットムーンが、朱羽を守ってくれるようにと祈りを込めて。
明らかに大きい腕時計をしていることに、名取川文乃は、外して作法を学べとは言わなかった。逆に手から落ちないようなものを選んでくれていたように思う。
「みゃ~」
休憩中、朱羽に懐いていた性悪猫ことヴァイスが、あたしに宛がわれた八畳間の客間にやってきた。
「みゃ~」
そして、朱羽とLINEをしていたあたしの元にやって来ると、十センチ手前で座って丸まった。
「みゃ~」
……なんだ、こいつは。
あたしが朱羽とやりとりしていることを目敏くかぎつけて、朱羽は自分のものだ、この売女! とでも不平を言いに来たのか?
「みゃ~」
別にいいでしょ、朱羽から愛たっぷりの言葉とスタンプ貰ったって。
朱羽が使っているお気に入りの白猫スタンプは、あんたじゃないのよ。
「みゃ~」
長い尻尾がぴんと立ち上がり、そのまま左右に揺れた。
そしてむっくりと起き上がり、そのまま足を進めると、あたしの膝を踏みつけながら太股の上で丸まった。
「みゃ~」
背中を向け、なにかを言いたげに振り返りながら鳴く、お上品な白いふさふさ猫。
「なに? あたしに肩を揉めとか言ってない?」
あたしは腕時計とスマホをお尻の後ろに隠して、疑心暗鬼。
このみゃーみゃーの意志がわからない。
すると不満そうにあたしの膝の上で立ち上がった猫は、あたしが腕組をしていた腕の上によじ登り、両手の間に入ってまた丸まった。
「みゃ~」
だから一体なんなのよ。
落ちそうで怖くて両手で猫の身体を抱き上げたら、満足そうに上から見下ろされた。
「みゃ~」
前回とはまた違う、これは猫なりのお愛想なんだろうか。
尻尾をふーりふーりと揺らして、お愛想をしてくれている分、前よりほんの少し可愛く思える。
「みゃ~」
抱き上げて揺らしたら、笑っているのか欠伸をしているのかよくわからない顔をした。
……笑わなきゃ良かったのに。
しばしヴァイス様を持ち上げていたが、そのうち腕が疲れてきて普通に抱いたら、ヴァイスはあたしの手をぺろぺろと舐めた。
「みゃ~」
もしや、あたしを気遣っているのだろうか。
朱羽がいなくて寂しいだろうからと、慰めにきたとか?
愛らしい大きな目が、やけに慈愛深い優しさを感じてしまう。
あたしにだけ態度が違う性悪猫で、朱羽を取り合ったライバルに!
「みゃ~」
まさか、恋する立場は同じだから、あたしの気持ちがよくわかるよとでもいいたいんだろうか。
「みゃ~」
……なんだか、朱羽がいないことによる、この寂寞とした悲しみをわかってくれる存在がいてくれるのが嬉しくて、ヴァイスを……あの性悪猫を抱きしめて、思わず泣いてしまった。
あたしの頬をヴァイスが、ぺろぺと舐める。
頬だけではなく、顔中舐められた。
「ありがとう……。頑張るからね」
「みゃ~」
この猫、いい奴なのかもしれない。
今はとっても、お前のこのぬくぬくとした温もりが、朱羽が猫になってここに居てくれるようで、愛おしく思うんだ。
スマホは言葉が伝わっても、温度がないから。
「あははは、ぺろぺろしすぎだって」
その時、部屋の外から複数の声がした。
「ヴァイスはどこ!? またヴァイス、自分のフンを舐めたの!? どうして泥とかフンとか汚いものを舐めるくせあるんでしょう。あちこちおかしな菌をつけられる前に、早く洗わないと!! 手分けして!!」
「はい!!」
………。
「みゃ!」
………。
「すみませーん、猫はここです!!」
「ありがとうございます!! さあ、ごしごし洗うわよ!?」
「ふぎゃーっ!!」
……涙を返せ。
やはりあいつは、あたしの天敵だった。
優しいなどと思わなきゃよかった。どうせ汚れた舌をふたしの手とか頬とか使って拭いていたんでしょうが。
あたしは、ぷりぷりしながら手と顔を洗った。
***
「沙紀さん!? 沙紀さんが"第三者"なの!?」
「そーなの。驚いた!? あはははは」
屈託のない沙紀さんの笑いに、あたしは半ば拍子抜け状態。
「いやー、だけど着物姿お似合いよ、陽菜ちゃん。私なんかこんな童顔で小さいから、着物を着た途端に七五三よ、恥ずかしいったら」
いやいやいや。
このまま着物談義に乗るわけにはいかないよ?
まずは説明して貰わないと。
外部との連絡を絶たせ、公正な判断を下す"第三者"。
確かに専務は言ったのだ、忍月側も知っていると。
沙紀さんは、忍月当主に専務の恋人として紹介されていたんだろうか。
え、彼女は認められていたの?
そんな話、したことなかったけど。
「沙紀さんは、本家の人達と顔なじみだったの!?」
「違うよ、私、渉から忍月へ紹介して貰ったことないし!」
沙紀さんはけらけらと笑う。
「だって渉、私が渉の恋人だと知ったら、渉曰く"クソババア"に殺されると、それはそれは心配して。私はずっと昔に渉の専属秘書としてしか紹介されたことがないわ。それも渉、渋々ね」
「向こう、それで納得してたの?」
「私が忍月に入った一年後に、当主の奥方が他界してしまったんだけれど、その奥方が倒れていたのを、おんぶして病院に送ってあげたのが縁で、その奥方に本当によくして頂いていたの。忍月コーポレーションに入れたのも、その方の口添えがあったから。そうじゃなきゃ、商業高校出のこんな貧乏人が、あんな大企業に新卒で入れない」
……確かにそうだ。
沙紀さんは経理として入って、その後は専務に見初められて秘書として今がある。そうした道筋を作ったのは、専務へと引き合わせたのは、今は亡き当主の妻、つまり朱羽と専務の祖母ということになるのか。
「渉の秘書にもなったこともあり、私は色気の欠片もない貧乳女だし、渉の近くにいながら、当主にとってノーマークというか、どうでもいいというか。それに渉が外面的に女遊びを派手にしていたから、私の存在は隠れていたの。嫌になっちゃうわよ、あれで渉、クソババアのせいで女嫌いなんだって! あんなに女侍らせているのに、はあ!?という感じよね」
OSHIZUKIビルディングの噂のひとつに、後継者候補は女嫌いとあったけれど、案外あの噂、朱羽達兄弟の近いところから流れたものなのかもしれない。監視役も実際いたのだし。
「渉見ていたら、女遊びが建前なのか本音なのかわからなかったけれど、あいつはあいつなりに、心を読まれて利用されないために、外壁作って頑張っていたのよ。まあそんな渉の話はどうでもいいや、私の話だったわよね。私ね、執事見習いしてたのよ、本家で」
話が極端の方向に進んでいく。
「執事見習い!? メイドじゃなく?」
「そう。その方が自然だからって、渉が。それに腕っ節も自信あるし、怪力だし」
沙紀さんの姿は、ポロシャツにジーパン。
髪は短いし、本当に女の子っぽい少年といっても通用する。
「渉は私を当主や夫人に会わせようとしなかったし、会っていた時は髪が長くて化粧をして、睫毛ばっさばっさの、私史上黒歴史になる……濃い化粧をしていた時で。まあそんなのもあって、渉経由で男として入ったのよ。始めから女だとばれる心配はしていなかったけれど、何日経ってもまるでばれないのが逆に失礼だわと思っちゃったわ!」
沙紀さんは大笑いだ。
「なんでまた……」
「夫人や当主に信頼を勝ち取るためよ」
「信頼?」
「そう。渉は、当主に朱羽くんと共に本家に呼ばれるのは既に覚悟していた。すると本家に閉じ込められた形になるから、外部と連絡しあえない。携帯電話だって、おそらく部屋中に盗聴器仕掛けられているだろうし、メールだって確実とは言えないし」
実家に盗聴器!
「外部とは、陽菜ちゃんや結城くん達、朱羽くんを取り戻そうとしている人達のことよ。渉は、朱羽くん奪還の指揮者気取っているし、忍月の裏事情もわかっているから、どうしても助言なりなんなりし続けたいと思っているの」
沙紀さんは……、専務のことをよく知っているのだろう。
まさに一心同体。
相手がいなくても、いる時と代わらず動くことができる。
それは、あたしにとって憧憬だ。
「今回、渉は……監視役を出したでしょう? あれが渉にとっての最後の賭けだった。シークレットムーンの社員であれば、必ず同調してくれるということを信じての。つまりこちらの独壇場に乗せる必要があった」
「独壇場?」
「そう。One for all, all for one. 渉は陽菜ちゃんの信条が、シークレットムーンの信条だと信じている」
「………」
「渉は本家に入ってしまったら、私や陽菜ちゃん達を守る力が阻まれると思っている。彼が本家にいる間、当主や夫人がどう動いても、近くで助けてあげることができないと」
専務は、どこまで人情が厚いのだろう。
彼がそこまでをすることはないのだ。
彼が朱羽の兄だとはいえ、これはあたしが自分の意志で決めた戦いなのだから。決して専務のために戦っているわけではないというのに。
「だから渉達が本家に居る間、当主や夫人に信頼されて堂々と陽菜ちゃん達の傍に居れる存在が必要だった。密やかに、渉と陽菜ちゃんサイドの連絡網をしてくれる存在が。私はなんとか、本家での信頼をとれたからここにいる。だから私は、ルールに則って、結城くん達と連絡を阻もうとかそんな気はない。むしろ渉も、私を遣わすことで、裏で結城くん達と一致団結させることを望んでいる」
「沙紀さん……、ありがとう。もうなんと言っていいのか……」
「やだ、泣かないでよ、陽菜ちゃん。私は自分のためにも戦っているんだから、そこはお互い様よ。協力をすることで協力して貰っているようなものだもの」
「協力?」
沙紀さんは、強い目をしてあたしに言った。
「そう。今まで私は、渉によって危険から遠ざけられてきた。今度は、私が動いて渉を救い出さなきゃ。朱羽くんの望む通りにして、さらに渉に余波が及ばないようにするためには、あの当主の根本的な考え方を改めて貰うしかないの。もっと道があるということをわかって貰わないと」
「沙紀さん……」
「陽菜ちゃん。私、陽菜ちゃんも私と同じ考えだと思ってる。守られてばかりいるような、そんな弱い女ではないと」
「うん! あたしも朱羽や専務を守りたい。今度はあたしが、お姫様を助けに行く番だと思ってる」
「そうだよね! 渉がお姫様というのはキモいけど、だけど女だってやるときはやるんだから!」
「そうそう! まったく同感!」
あたし達は両手の指を絡ませあって喜んだ。
「私はね、渉が忍月の跡取りのひとりだと、さらには本家育ちで後継者に一番近いところにいるという事実を知って、正直悩んだの。それじゃなくても、忍月コーポレーションの専務とどうこうというだけで、シンデレラ気分というより身分差がありすぎると思っていたのに、実際はさらに雲上人で、もうどう転んだって隣には立てないと。私のせいで渉が苦境に陥るとか考えたら、絶対別れた方がいいと思った。これ以上、渉を愛する前に」
沙紀さんの眼差しが女のものとなる。
「だけど駄目だった。どう思っても、渉がいない人生は、もう考えることが出来なかった。……渉がいない人生は、生きていることが無意味に思えた。だったら、苦しくても傍にいたい。渉が動けない部分で私が動く。私が、渉の影となり足りない部分を補えば、絶対一緒の未来は切り開けると、そう思ったの」
色気がないと彼女はいったけれど、恐らく彼女の色香は、専務に関係する部分だけでるのだろう。そこには、童顔とは思えないほどの、円熟したような女の香りすら感じられた。
……専務への愛ゆえに、専務のために彼女は美しい女となるのだろう。
「私は、命を賭けて渉を愛してる。命がけの愛なの。陽菜ちゃんは?」
あたしは……。
「あたしも朱羽のために命をかけられる。あたしも、半端な気持ちで恋愛を始めたわけじゃないの。朱羽だから恋愛をしたいと思ったの」
あたしだって、命がけの恋愛をしている。
最初で最後の恋愛だ。
「……そのために、大切なひとを傷つけた。それでも、あたしは朱羽を選んだ。どうしても朱羽じゃないといけなかった。あたしの苦しかった過去も、朱羽に繋がっていると思えば、あたしはそんな過去すらありがたいと思った」
「陽菜ちゃん……」
「朱羽をあたしに会わせてくれた専務には本当に感謝してる。専務が朱羽を助けてくれていなかったら、あたしの人生もまた変わっていた。専務は、あたしの人生をも救ってくれたの」
満月の真実は、朱羽によってあたしは昇華出来た。
朱羽がいなかったら、その重さにあたしは耐えきれなかったと思う。
朱羽からは、本当に色々なものを貰って支えて貰った。
そんな朱羽を作ってくれたのは、専務だ。
専務が朱羽を庇護してくれたからだ。
「頑張ろう、沙紀さん。女の度胸、見せてやろうよ」
笑うあたしの目から涙がこぼれ落ちた。
「そうだ、そうだ。見せてやろう。渉と朱羽くんをいじめる奴なんて、投げ飛ばしてやるんだから!」
沙紀さんの目からも涙が零れた。
「ねぇ、陽菜ちゃん。なんでタメ語になったのに、私のことさん付で呼ぶの?」
不意に沙紀さんがそう聞いた。
「そう、だよね。だけどあたしにとっては沙紀さんは沙紀さんだよ。最初に、電話で話した時から、沙紀さんと思ってた」
沙紀さんは笑う。
「それはきっと、私が渉の相手だったからだと思うよ。最初から陽菜ちゃんは、渉を朱羽くんの大切な身内という目で見て、付き合う前から、朱羽くんにとって大切なひとは、陽菜ちゃんにとっても大切なひとだと、そう無意識にでも思っていたと思うよ?」
「そう、かな……」
「そうだよ、絶対! あの時から、陽菜ちゃんは朱羽くんを好きだったんだよ」
朱羽ヘの気持ちを自覚出来なかったあの時。
それでも、熱を出した朱羽を放置出来ずに、かけた一本の電話。
あれが縁で、沙紀さんはここにいる。
あの時彼女は、あたしの存在を知っていた。
朱羽が、あたしのことを話していてくれた。
「朱羽くんは……陽菜ちゃんの隣で寝てる?」
「寝てるよ。最初は起きていたけど」
一緒に寝ていると認めるのが照れくさい。
「ふふふ。渉がね、言っていたことがあるんだ。朱羽くんは絶対、他人が横にいると眠らないって。他人を信じていないからだと。渉ですら、朱羽くん横で眠らずにいたということを、今でも嘆いているんだよ。そう考えたら、渉よりさらに血のつながりのない"他人"の陽菜ちゃんは、どうなのかなと思ったの。ふふ、陽菜ちゃんは特別なんだね」
「……っ」
朱羽の寝顔を見たい。
美しく、少し幼くも見えるあの寝顔を。
朱羽に、会いたい――。
「朱羽くんは陽菜ちゃんを信じている。だから陽菜ちゃん、頑張って助けだそう。女の根性、見せてやれ!!」
「そうだそうだ、見せてやる!!」
「えいえいおー!!」
「えいえいおーっ!!」
・
・
・
・
「陽菜は、頼もしい戦友を手にしましたね」
「ふふふ、あら寂しい? 衣里さん」
「少し。だけど、沙紀さんがいてくれてよかったと本気に思います。同じ立場の彼女は、きっと陽菜にとってアドバイザーになるから。陽菜は、これから色々と学んでいかないといけない。理論や感情だけでは解決しない出来事もあるのだから」
「そうね。変えられる現実と、変えられない現実がある。それをどこまで変えて見せるのか、正直私はわくわくしてるの」
「名取川さん?」
「私もかつては、身分違いの恋愛をしていた。私の方が上だったんだけれどね。双方納得の上で別れることになったけれど、その別れ際彼は、高価な友禅の着物を贈ってくれたの」
「陽菜の着ていた着物ですか? もしかして……その相手は! すごく驚いた顔をして、陽菜を見ていたのはもしかして!」
「ふふふ、彼も覚えていたのね……。陽菜さんに、私が果たせられなかった夢を果たして貰いたい。私は、優しくなんてない。自己中心的な女なのよ」
「私はそうは思いません。果たせなかった夢を、誰かに託したっていいじゃないですか。それが自分が気に入る人間の幸せにも繋がるのなら。私だって陽菜の友達でありながら、陽菜に……私が果たせなかった夢を託しています。名取川さんと同じです」
「ふふふ……」
「ではもうそろそろ、声をかけに行って来ますね。この分だと、私を外して盛り上がって終わりそうなので」
「そうね。もう少ししたら、結城さん達も来ると連絡がありました」
「申し訳ありませんが、その時……名取川さんのお知恵も拝借してよろしいですか?」
「こんな年老いたもののものでよければ」
「まだまだ若いですよ、名取川さんは。よし、では行って来ます!」
「行ってらっしゃい」
襖の奥で衣里と名取川文乃が会話していたことに、沙紀さんと団結するあたしは気づかなかった。
0
あなたにおすすめの小説
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)
久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。
しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。
「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」
――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。
なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……?
溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。
王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ!
*全28話完結
*辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。
*他誌にも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる