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第1章
29話、恐怖と覚悟
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さっきホールから出て行った筈だ。そう遠くへは行ってないと思うのだが…。
私は、はしたなく見えない程度にスカートをたくし上げて小走りで仮面の男を追った。
(いないわ…。どちらに行ったのかしら…。)
彼を追ううちに、随分端の方に来てしまった。
流石にこれ以上は探すまいと諦め、ホールに戻ろうとした。
「いや!やめて!」
か細い悲鳴が奥の部屋から聞こえた。
「お願い!わたくしには旦那が、子供もいるのよ!!」
まさか女性が襲われているのだろうか。体が震える。
周囲を見るが人はいない。助けを呼ぼうにもここから走って戻ったところで間に合わない気がする。
ジッとして居ることなんて出来なかった。
気付けば体は勝手に動き、そのドアノブをむんずとつかみ開け放った。
ふわりと甘いにおいが鼻腔を刺激し気持ち悪さがこみ上げてくる。
(なんてにおいですの、クラクラしますわ。はっ!それより!!)
ほのかにその部屋は暗いが、寝台に女性が男性に組み敷かれて居るのが目に入った。
「何をなさって居るのですか!!!」
「た、たすけて…。」
その女性は顔を涙で濡らし、乱暴されたのか肩が少しはだけていた。
男の方は呆然とした様子でこっちを見ては固まっている。
チャンスだと思い、近くにあった小さな花瓶を男に投げつけた。
「いったっ!!」
見事にそれは命中し、男の身体はバランスを崩した。私はその隙に女性に慌てて駆け寄る。
「大丈夫ですか!??」
「うっ、うぅっ…。」
両手で拭いきれない涙が次から次へと頬を伝う。よっぽど恐ろしかったに違いない。
「早くここから出ましょう!!」
私が彼女の肩を支えたとき、かくりと身体が傾いた。
「え?」
力が入らない。まさか…
「ふっふふっ、あははは!!これは大物!自ら檻に飛び込んでくるとは計算外だったよ!」
愕然とした。
まさか彼が噂通りの下劣な人間だったなんてっ!
「ローゼンベルク様!!」
「如何にも、僕がローゼンベルクだ!驚いたか?そりゃあ驚くよなぁ。」
第三王子、ローゼンベルク。ここまで堕ちていたなんて…。
それより今はこの女性を連れて逃げなければっ!
地面に手をつき立ち上がろうと踏ん張るが、中腰を上げたところで倒れてしまう。
「身体が痺れて動かないんだろ??媚薬さ、び、や、く。この部屋に噴霧したんだ!実際効力がそこまでじゃなくてこの女を屈服させるには足りなかったけど…。ああ、僕は慣れてしまってもう効かないんだけどね。」
びやく?部屋に入った時に感じた強烈な甘い匂いの正体が?
「おや、ご存知でない。まあ、清廉潔白な婦女が知ってても困るんだけどね。」
そう言っては卑下たように笑う王子に嫌悪感が止まらない。
「貴方自分が何をしておいでか分かっていまして?見つかったらタダじゃすみませんことよ!」
「ははは、これは威勢のいいことだ。気が強いわけでもなさそうだが根性があるのかなぁ?」
王子は寝台から降りてコツコツと女性の方に近寄った。
「ひっ!」
「お前は用済みだ。どうしようかなぁ、殺してしまおうか。」
彼女の首に王子の手が伸びる。
「待ちなさい、彼女の用は済んだのでしょう?それなら直ちに解放しなさい。貴方のお相手は私よ。」
思わず口走った強気な言葉に相手が刺激されないかとヒヤリとする。
「ははは、いいねぇ。美しいねぇ。自己犠牲がこれ程までに美しいものだと思わなかったよ。君は見た目以上の聖人だ。君に免じて彼女は解放してあげよう。」
(良かった…。彼女だけでも。)
ホッとしたのもつかの間、王子は彼女の鳩尾を殴った。
「何をなさいますの!?」
「気絶させたんだよ。隣の空き部屋に閉じ込めておくんだ。解放して人呼ばれたんじゃ堪ったもんじゃないし、せっかく二人になれるのに誰か居たんじゃ燃えるものも、もえないよ。」
気絶した彼女を担ぐと王子は部屋から出て行った。
(どうしましょう…。かつてない失態だわ…。今のうちに逃げようにも身体が言うことを聞きませんし。)
考えているうちに、すぐ王子は戻って来た。
「お待たせ。」
「待ってなどおりませんわ。それより、もう一度忠告させて頂きます。解放するなら今ですよ。」
「ふふ、本当にどうしてそんなに強気でいられるの?あ、もしかしてこれから僕にされる事が分からないとか?」
される事?暴力でも振るうのだろうか?
「な、殴るなりお好きにどうぞ。」
「あー、分かった。君本当にしらないんだぁ。だからそんな態度でいられるんだね。」
王子の焦らすような言い方に少し苛立つ。
「だから何がですか!」
王子は私を抱えると寝台の方に乱暴に投げ、先ほどの女性がやられたように組み敷かれるような形になる。
「本当に綺麗だね。最初、ホールで見かけたときは妖精でも混ざっているのかと思ったよ。まさかこんな形でご対面とは僕はつくづく運がいい。」
王子は私の顎を強く掴むと軽く持ち上げ頬をねっとりと舐めた。
「いやっ!!」
何をしているのかこの王子は!身の毛のよだつ行為に吐き気がする。
「君は確か僕にされることが分からないようだったね。」
その口角がぐっと上がる。
「僕たちは愛し合うんだ。」
耳元で囁くように言っては、近くの花瓶の破片を取って私のコルセットの糸を下から上へ切り離した。
「っっつ!!!!」
恐ろしいものが身体中を走り抜けるのを感じた。その愛し合うという行為が何を指すのか理解したのだ。目の奥が熱い。抑えようのない怒りと羞恥と絶望の涙がこぼれ落ちシーツに染み込んでいく。
(いや、、いやよ。こんなこと。許されてたまるものですか、なんて、なんてきもちわるいっ。)
少しはだけた胸元の近くを王子の指がなぞった。
「あれ?黙っちゃって、反抗しないの??」
挑発するかのように顔を歪ませて喋る王子に唇の震えは止まらないが、ここで屈服しては堪らないと、溢れ出す恐怖を飲み込んだ。
「恥を知りなさい!ローゼンベルク!!貴方のような人間が仮にも王子であるだなんてこの国の汚点ですわ!!」
私がそう言い放つと王子の表情がガラリと変わった。
「王子、王子ねぇ…。君らは知らないんだもんなぁ。」
瞬間、手に持っていた破片は私の頬を掠めた。
「表面上、僕はこの国の第三王子だ。でも、ね、僕は王の実の子供じゃないんだよ。」
(そんな話、聞いたことないわ…。)
「知らないって顔してるね。公にはされていないけど、それこそ王族の恥だろ?王の側室と使用人との間の不義の子が僕さ。孕んだものは仕方なかったんだろうな。存外、王は慈悲深いときた。僕を第三王子に仕立て、母を王宮から離れた小さな塔に移したんだ。」
そんな理由が王室に隠されていたとは知らなかった…。
私はそれを黙って聞いた。
「あんまりにもベラベラと話しすぎてしまったね。僕も媚薬にあてられたかな?でも、僕の事情も分かってくれ、色々仕方ないことだからね。さあ、続きをしよう。」
また手が伸びてくる。
体が火照って、ぼーっとしかけるも、私はその手を思いっきり噛んだ。
「いった!!このクソアマ!!何しやがる!」
王子は私の頬を強く打ち、腕を捻り上げた。口の中が切れ、肩もおかしな音が鳴るが気にせず口を開いた。
「それはこっちのセリフよ!!王子だとか王子じゃないとか知ったこっちゃないわ!!なに?それを理由にして、今まで女性を襲ってきたの??」
王子は私の剣幕に少したじろいた。それに乗じてさらに畳み掛ける。
「母が不義を働いたから、自分もそうなっても仕方ないとか思っているんじゃないでしょうね?そうなのだったら大きな勘違いよ!!自分の行動は自分が決めるんだから!!貴方のは母を理由に正当化したたちの悪い陵辱よ!!」
言えるだけ言ってやった。
肩で息をする私を冷たい目が見据えた。
「予定変更だ…。お前、滅茶苦茶にした後、めちゃくちゃに殺してやる。」
おぞましいほどドスの効いた低い声が聞こえてくると思えば、スカートがものすごい勢いで引き裂かれた。生脚がぬるい空気に触れ、スカートと一緒に切られた肌から血が滲み抵抗も虚しくなる。
(婚約者を探しに来てこんなことになるなんて、次こそダメだわ…。こんなところで穢され、死んでしまうなんて。お兄様…ごめんなさい。恩返しの一つもできない不出来な妹でしたわ。 )
首を強く噛み付かれる。びやくと言ったもののせいか、感覚が麻痺して痛みもあまり感じない。
(コレッタ…約束果たせませんわね。使用人の方々も色々お世話になりましたのに…。ヴィルにロブ、もう少しお話ししたかったですわ…。)
「抵抗もやめたか…。光を失った死んだような目さえ美しいな。早くお前をころしたい。」
太腿を撫で回していた手が首に移った。そのまま締め上げられ息が絶え絶えとなる。
朦朧とする意識の中で走馬灯が走った。涙が滲む。
(しに、たく、ない…。)
その時、扉が大きく開いた。
「お前!!!何してやがる!!!」
私は、はしたなく見えない程度にスカートをたくし上げて小走りで仮面の男を追った。
(いないわ…。どちらに行ったのかしら…。)
彼を追ううちに、随分端の方に来てしまった。
流石にこれ以上は探すまいと諦め、ホールに戻ろうとした。
「いや!やめて!」
か細い悲鳴が奥の部屋から聞こえた。
「お願い!わたくしには旦那が、子供もいるのよ!!」
まさか女性が襲われているのだろうか。体が震える。
周囲を見るが人はいない。助けを呼ぼうにもここから走って戻ったところで間に合わない気がする。
ジッとして居ることなんて出来なかった。
気付けば体は勝手に動き、そのドアノブをむんずとつかみ開け放った。
ふわりと甘いにおいが鼻腔を刺激し気持ち悪さがこみ上げてくる。
(なんてにおいですの、クラクラしますわ。はっ!それより!!)
ほのかにその部屋は暗いが、寝台に女性が男性に組み敷かれて居るのが目に入った。
「何をなさって居るのですか!!!」
「た、たすけて…。」
その女性は顔を涙で濡らし、乱暴されたのか肩が少しはだけていた。
男の方は呆然とした様子でこっちを見ては固まっている。
チャンスだと思い、近くにあった小さな花瓶を男に投げつけた。
「いったっ!!」
見事にそれは命中し、男の身体はバランスを崩した。私はその隙に女性に慌てて駆け寄る。
「大丈夫ですか!??」
「うっ、うぅっ…。」
両手で拭いきれない涙が次から次へと頬を伝う。よっぽど恐ろしかったに違いない。
「早くここから出ましょう!!」
私が彼女の肩を支えたとき、かくりと身体が傾いた。
「え?」
力が入らない。まさか…
「ふっふふっ、あははは!!これは大物!自ら檻に飛び込んでくるとは計算外だったよ!」
愕然とした。
まさか彼が噂通りの下劣な人間だったなんてっ!
「ローゼンベルク様!!」
「如何にも、僕がローゼンベルクだ!驚いたか?そりゃあ驚くよなぁ。」
第三王子、ローゼンベルク。ここまで堕ちていたなんて…。
それより今はこの女性を連れて逃げなければっ!
地面に手をつき立ち上がろうと踏ん張るが、中腰を上げたところで倒れてしまう。
「身体が痺れて動かないんだろ??媚薬さ、び、や、く。この部屋に噴霧したんだ!実際効力がそこまでじゃなくてこの女を屈服させるには足りなかったけど…。ああ、僕は慣れてしまってもう効かないんだけどね。」
びやく?部屋に入った時に感じた強烈な甘い匂いの正体が?
「おや、ご存知でない。まあ、清廉潔白な婦女が知ってても困るんだけどね。」
そう言っては卑下たように笑う王子に嫌悪感が止まらない。
「貴方自分が何をしておいでか分かっていまして?見つかったらタダじゃすみませんことよ!」
「ははは、これは威勢のいいことだ。気が強いわけでもなさそうだが根性があるのかなぁ?」
王子は寝台から降りてコツコツと女性の方に近寄った。
「ひっ!」
「お前は用済みだ。どうしようかなぁ、殺してしまおうか。」
彼女の首に王子の手が伸びる。
「待ちなさい、彼女の用は済んだのでしょう?それなら直ちに解放しなさい。貴方のお相手は私よ。」
思わず口走った強気な言葉に相手が刺激されないかとヒヤリとする。
「ははは、いいねぇ。美しいねぇ。自己犠牲がこれ程までに美しいものだと思わなかったよ。君は見た目以上の聖人だ。君に免じて彼女は解放してあげよう。」
(良かった…。彼女だけでも。)
ホッとしたのもつかの間、王子は彼女の鳩尾を殴った。
「何をなさいますの!?」
「気絶させたんだよ。隣の空き部屋に閉じ込めておくんだ。解放して人呼ばれたんじゃ堪ったもんじゃないし、せっかく二人になれるのに誰か居たんじゃ燃えるものも、もえないよ。」
気絶した彼女を担ぐと王子は部屋から出て行った。
(どうしましょう…。かつてない失態だわ…。今のうちに逃げようにも身体が言うことを聞きませんし。)
考えているうちに、すぐ王子は戻って来た。
「お待たせ。」
「待ってなどおりませんわ。それより、もう一度忠告させて頂きます。解放するなら今ですよ。」
「ふふ、本当にどうしてそんなに強気でいられるの?あ、もしかしてこれから僕にされる事が分からないとか?」
される事?暴力でも振るうのだろうか?
「な、殴るなりお好きにどうぞ。」
「あー、分かった。君本当にしらないんだぁ。だからそんな態度でいられるんだね。」
王子の焦らすような言い方に少し苛立つ。
「だから何がですか!」
王子は私を抱えると寝台の方に乱暴に投げ、先ほどの女性がやられたように組み敷かれるような形になる。
「本当に綺麗だね。最初、ホールで見かけたときは妖精でも混ざっているのかと思ったよ。まさかこんな形でご対面とは僕はつくづく運がいい。」
王子は私の顎を強く掴むと軽く持ち上げ頬をねっとりと舐めた。
「いやっ!!」
何をしているのかこの王子は!身の毛のよだつ行為に吐き気がする。
「君は確か僕にされることが分からないようだったね。」
その口角がぐっと上がる。
「僕たちは愛し合うんだ。」
耳元で囁くように言っては、近くの花瓶の破片を取って私のコルセットの糸を下から上へ切り離した。
「っっつ!!!!」
恐ろしいものが身体中を走り抜けるのを感じた。その愛し合うという行為が何を指すのか理解したのだ。目の奥が熱い。抑えようのない怒りと羞恥と絶望の涙がこぼれ落ちシーツに染み込んでいく。
(いや、、いやよ。こんなこと。許されてたまるものですか、なんて、なんてきもちわるいっ。)
少しはだけた胸元の近くを王子の指がなぞった。
「あれ?黙っちゃって、反抗しないの??」
挑発するかのように顔を歪ませて喋る王子に唇の震えは止まらないが、ここで屈服しては堪らないと、溢れ出す恐怖を飲み込んだ。
「恥を知りなさい!ローゼンベルク!!貴方のような人間が仮にも王子であるだなんてこの国の汚点ですわ!!」
私がそう言い放つと王子の表情がガラリと変わった。
「王子、王子ねぇ…。君らは知らないんだもんなぁ。」
瞬間、手に持っていた破片は私の頬を掠めた。
「表面上、僕はこの国の第三王子だ。でも、ね、僕は王の実の子供じゃないんだよ。」
(そんな話、聞いたことないわ…。)
「知らないって顔してるね。公にはされていないけど、それこそ王族の恥だろ?王の側室と使用人との間の不義の子が僕さ。孕んだものは仕方なかったんだろうな。存外、王は慈悲深いときた。僕を第三王子に仕立て、母を王宮から離れた小さな塔に移したんだ。」
そんな理由が王室に隠されていたとは知らなかった…。
私はそれを黙って聞いた。
「あんまりにもベラベラと話しすぎてしまったね。僕も媚薬にあてられたかな?でも、僕の事情も分かってくれ、色々仕方ないことだからね。さあ、続きをしよう。」
また手が伸びてくる。
体が火照って、ぼーっとしかけるも、私はその手を思いっきり噛んだ。
「いった!!このクソアマ!!何しやがる!」
王子は私の頬を強く打ち、腕を捻り上げた。口の中が切れ、肩もおかしな音が鳴るが気にせず口を開いた。
「それはこっちのセリフよ!!王子だとか王子じゃないとか知ったこっちゃないわ!!なに?それを理由にして、今まで女性を襲ってきたの??」
王子は私の剣幕に少したじろいた。それに乗じてさらに畳み掛ける。
「母が不義を働いたから、自分もそうなっても仕方ないとか思っているんじゃないでしょうね?そうなのだったら大きな勘違いよ!!自分の行動は自分が決めるんだから!!貴方のは母を理由に正当化したたちの悪い陵辱よ!!」
言えるだけ言ってやった。
肩で息をする私を冷たい目が見据えた。
「予定変更だ…。お前、滅茶苦茶にした後、めちゃくちゃに殺してやる。」
おぞましいほどドスの効いた低い声が聞こえてくると思えば、スカートがものすごい勢いで引き裂かれた。生脚がぬるい空気に触れ、スカートと一緒に切られた肌から血が滲み抵抗も虚しくなる。
(婚約者を探しに来てこんなことになるなんて、次こそダメだわ…。こんなところで穢され、死んでしまうなんて。お兄様…ごめんなさい。恩返しの一つもできない不出来な妹でしたわ。 )
首を強く噛み付かれる。びやくと言ったもののせいか、感覚が麻痺して痛みもあまり感じない。
(コレッタ…約束果たせませんわね。使用人の方々も色々お世話になりましたのに…。ヴィルにロブ、もう少しお話ししたかったですわ…。)
「抵抗もやめたか…。光を失った死んだような目さえ美しいな。早くお前をころしたい。」
太腿を撫で回していた手が首に移った。そのまま締め上げられ息が絶え絶えとなる。
朦朧とする意識の中で走馬灯が走った。涙が滲む。
(しに、たく、ない…。)
その時、扉が大きく開いた。
「お前!!!何してやがる!!!」
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