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第107話

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 地下室に戻ってきた俺達は俺の部屋まで戻り各自のベッドに横になり眠りについた。温泉のお陰でグッスリと眠れ次の日の朝、いつもより気持ちよく目覚める事が出来た。朝早くに起きて決まった俺とドラグノフはアーリンを起こさない様にリバーシーをやっていた。

「うぬぬ、やはりまだクリフには勝てないな……どうして、クリフはそんなに強いんだ?」

「う~ん……リバーシーに関しては本当に分かんないんだよな、昔っから前世でもおじさんと勝負したりしてた時も必ず勝ってたし特に何かを賭けられている時だったらいつもより早く勝ったりしてたな」

「そう言えば、我が宝輪賭けていた時は今よりずっと早く終わらされていたな……もしかして、クリフは遊戯神とかの生まれ変わりだったりしてな」

「ないだろ、俺以上にゲームが上手い人達は俺の世界には沢山居たし、それこそ今やってるこのリバーシーのプロとかも居たのに俺なんかが生まれ変わりとかはないだろ。とドラグノフ話に夢中になってて置く場所ミスったな俺の勝ちだ」

 俺が最後に置いたマスでドラグノフが置く場所が無くなり見るからに俺の石のが多く勝ちだと分かった。

「ぐぬぬ……」

「さてと、そろそろアーリン起こしてリビングに行くか母さん達ならもう起きて来てるだろうし」

「うむ、そうだな」

 ドラグノフは俺の言葉を聞いてリバーシーを自分のアイテムボックスに入れたのを見て、俺は気持ちよさそうに寝ているアーリンを揺らし「朝だよ」と言って起こした。寝起きが良いアーリンは「おはよう。クリフ君、ドラグノフ」と言って起き上がり3人でリビングに移動した。

「おはよう。母さん、婆ちゃん」

「「おはよう。クリフ君。ドラグノフ君、アーリンちゃん」」

 リビングに入るといつもの様にソファでお茶を飲んでいた母さんと婆ちゃんに挨拶をした。その後、姉さん達も起きて来て「おはよ~、クリフ君。ドラグノフ君、アーリンちゃん」と言ってリビングに入って来た。父さんは昨日から仕事で城の方に行ってて付き添いで爺ちゃんも行っているみたいなので今日はこのメンバーで朝食を食べる事になった。

「あっ、そうだ。ねえ、クリフ君」

「なに、アリエス姉さん?」

 食事が終わり休憩の為、ソファで寛いでいると今さっき食べ終わったアリエス姉さんが俺の横に座って話しかけて来た。
 アリエス姉さんの後ろでエレミア姉さんも一緒に俺の方を向き座り2人で俺に何か頼み事でもするのかな?

「クリフ君ってアイテムボックス使えたよね?」

「うん、使えるよ。それが、どうかしたの?」

「えっとね。ほら、長期休暇に学校が入って学園の荷物持って帰らないと行けないんだけど持って帰るの忘れちゃって一人じゃ持って帰れないの」

「成程、持って帰ってこれないから手伝ってと、エレミア姉さんも?」

「う、うん。お願いできるかな?」

 アリエス姉さんとエレミア姉さんは俺に対し「お願い」と言って頭を下げた。姉の頼みだし、最近一緒に遊べてないのもあり俺は直ぐに了承すると「ありがとう、クリフ君!」と2人して抱き着いてきた。
 前回、一緒に風呂に入った時も言ったが既に女の子として成長してきている2人にこう抱きつかれて、この状態が長く続くとちょっと困った事になるので直ぐに放してもらった。

「それでその荷物運びは、いつ手伝えばいいの?」

「えっと……今日、なんだけど、大丈夫?」

「きょ、今日って……」

 まさか当日に頼みに来るとは思わなかったが、ここ最近里の事で頭が一杯でご飯を食べに帰って来ても直ぐに移動してて姉さん達と喋ってなかったから頼める時間が無かったから仕方ないかと思い。それに今日は、地価の改装か久しぶりにギルドに行くかの二択だったので「用事は無いから良いよ。学校が終わった後、門の所で待ってるから呼びに来て」と言った。
 姉2人は「ありがと~」と言って学校へと登校し、話を聞いていたドラグノフとアーリンから「良い弟「だな」「ね」」と言われた。

「全く、あの子達ったら最近学校でも少し抜けてるみたいだし、やっぱりクリフ君が居なくなったからかしら」

「んっ? 俺が居なくなって、何で2人がそんなになるの母さん?」

「ん~、これに関しては私の口からは言えないわ」

 母さんは何処か意味深な言葉を言いながらお茶を飲み、その横に座っていた婆ちゃんも「流石リグルの孫ね」と言っていた。
 その後、姉さん達の学校が昼過ぎに終わると後から母さんに聞きそれなら朝はギルドに顔を少し出すかと思いドラグノフ達と一緒に家を出てギルドに向かった。

 ギルドの建物の前に着いた俺は、ギルドから出てくる人達が見覚えのない人が多く出て来ていることに疑問に思いつつ中に入ると中にも見覚えのない人達が沢山居て顔見知りの冒険者のお兄さんに聞くと「帝国との戦争が終わった頃から、王都に別の国の冒険者が流れてくるようになってきたんだよな、幸い王都には3つのダンジョンがあるから仕事には困らないけど、これ以上増えたら問題も起こるだろうな」と言っていた。
 その言葉を聞いて俺は頭の片隅にでも覚えておこうと思い、一応久しぶりのギルドなのでレインさんにだけでも挨拶をしようとレインさんの受付に並んだ。
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