勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~

霜月雹花

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第二章 迷宮へ挑む

第26話

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 まさかのリクとアリサ達が知り合いだった事には俺も驚いたが、俺よりもアリサ達はリクの存在に驚いていた。

「えっ、何で委員長がこっちの世界に居るの?」

「まあ、僕も神様にこっちに呼ばれたからかな? と言うか、私も加賀さん達がまさかロイド君の仲間だったとは驚きだよ。何だか見覚えのある顔ぶれだなとは思ってたけど」

「その〝私〟って一人称、やっぱり委員長だ!」

 アリサはリクの喋り方に懐かしさを感じつつそう言うと、言われた本人であるリクは「その、オーバーリアクションする加賀さんはやっぱりあの頃と変わってないね」と笑った。

「んっ? でも、おかしいぞリクはさっき千年以上前から居るって言ってなかったか?」

「えっ、委員長そんなに生きてるの?」

「……多分だけど、私と加賀さん達がこっちに来た時代が違うんだと思う。それと呼んだ神様も多分違うね。私を呼んだのは、迷宮神ダンダロス様だけど、加賀さん達はどの神様に呼ばれたの?」

「私達は、戦神アルバハルバ様だよ。え~、でも私達以外にこっちに着てたなんて驚いたな~」

 その後、アリサ達とリクはこっちにきてからの話等をして盛り上がっていた。

「しかし、こうなると迷宮の攻略は止める事になるな……アリサ達も嫌だろ?」

「うん、委員長の大事な迷宮は壊したくないかな……」

「私もそうしてくれると助かるよ。あっ、でもその代わりにロイド君達にピッタリの迷宮を教えてあげるよ」

 リクはそう言うと「パチンッ」と指を鳴らすと、一枚の紙を出現させた。そして、それを俺に手渡すように差し出して来たので俺はそれを受け取り確認した。すると、そこに書かれていたのはリクサムス王国の王都に近い場所にマークが付けられていた。

「そこには、私がこっちに来た当初に作った初めての迷宮が眠っているんだよ。今もここの迷宮で稼いだ魔力でちょいちょい強化してるから、ロイド君達なら楽しめると思うよ」

「……こっちにもコアはあるのか?」

「勿論、あっでもそっちにあるコアは複製だから大丈夫だよ。本体はここにあるコアだからね。成長したダンジョンマスターはいくつもコアを作る事が出来るんだよ」

 リクはそう説明をしたので、それじゃそっちの迷宮で思う存分頼むしかと言う結論になった。それから、リクが迷宮の入口まで送ってあげると言い指を鳴らすと、景色が変わり上層の階層にワープして来た。
 上層へとワープしてきた俺達は、そのまま迷宮の外に出た。このままギルドに行こうか迷ったが、リクとの話し合いのおかげで寝ていない俺は既に頭がガンガンしているので宿を取り、今日は休む事にした。

***

 私の名前は、リク。遥か昔、迷宮の神ダンダロス様により、異世界へと召喚され〝ダンジョンマスター〟をしている。

「しかし、まさかあのロイド君の仲間に加賀さん達がね……」

「ご主人様、良かったのですか? あの者達は強力な魔力を持っていましたので、こちらで魔力を使ってもらった方が迷宮の強化が出来たのでは?」

 私にそう話しかけてきたのは、こちらの世界に来た際から世話役として付いている迷宮メイドのメリーだ。

「メリー。確かにロイド君達の魔力は素晴らしいし、ロイド君が迷宮で魔法を使ってくれるだけで他の冒険者の何十、何百と言っていいほどの魔力を吸収できるけど、それ以上に迷宮への負荷が大きいんだよ。還元率が本当に悪いんだ。だったら、こっちの迷宮は止めてもらって、あの迷宮の処分をしてもらった方が私としても嬉しいんだよ」

「……そう言えば、以前の迷宮を紹介していましたね。やはり、あの方たちに処分してもらおうと思ったんですね」

「あぁ、勝手に私から魔力をとって自己で成長を続けているからね。私でさえ管理が出来ない。なら、処分して貰った方が良いだろう? それにロイド君達以上にあの迷宮を攻略できそうな人とは会えそうにないからね。それこそ、今は別大陸へと移っているロイド君の両親が来れば考えられるけど」

 私がそう言うと、メリーは「確かにそうですね」と言って黙った。

「しかし、本当に良かったよ。もう少し遅かったらリクサムス王国が滅亡するかもしれなかったからね。良い時期にロイド君が村から出て来て良かったよ。これも、お調子者で馬鹿な清水君のおかげだよ。いつか会った時はお礼しなとね」

「ご主人様、黒い部分が出て来てますよ」

「おっと……嬉しくて、つい出ちゃったよ。いや~、でもこれで悩みの種が解消されて良かった良かった」

 私はそれから、メリーにお茶を頼みロイド君達が私が初期の頃に作った迷宮に来るのを楽しみに待つ事にした。
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