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第五話 悪かったのは…
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「ど、どうして貴方が謝罪するのですか!? 真に謝罪すべきなのは私でしょう!」
頭を下げる彼を慌てて立たせようとするが、彼も譲る気はないのか全く動かない。
「いいや、悪かったのは前世の私。皇帝カリストに他ならない」
「貴方を殺したは私ですよ!!」
私がそう叫ぶと、彼はようやく顔を上げて苦し気に私のことを見た。
「ああ、そうだ。私の力不足のせいで、君は私を殺さなければならなくなった……君を悪女にしてしまったのは他でもない、皇帝カリストだ」
「そ、そんなことは……」
「事実、そうだったのだ!!」
彼の叫ぶような言葉に、私は思わず口を閉じる。すると彼は更にこう言葉を続けた。
「なんの実権も持たなかった傀儡の皇帝は、自分の妻の家族が人質に取られ脅迫されていると知っても、何もすることが出来なかったのだからな」
全て事実である。カリストは皇帝であったが実質的な権力などは持たず、出来ることは少なかった。ゆえに私を脅迫した実験を持つ大貴族に対抗できる手段は持たず、私は言われるがままに彼の紅茶に毒を盛ったのだ。
「それでも私は……貴方を殺しました」
「ああ、毒が入っていると知らされた紅茶を、静止も聞かずに飲み干した馬鹿な男をな」
切なげな彼の表情と言葉に、私の胸はキュッと締め付けられるような痛みを感じた。
そう、私は紅茶に毒を盛ったものの、いざ彼を殺すとなると耐えきれず、自ら毒を盛ったことを告白したのだ。
しかし彼は、その事実を知ったうえで毒入りの紅茶を私の目の前で飲み干してしまった。
ちょうど今と同じような笑顔を浮かべながら。
「だから何度でも言おう、君は悪くない。だからもう自分を悪く言うのはやめてくれ、コルディリネ」
そんな優しく労わるような言葉を掛けられたことが、もう限界だった。
それをきっかけに私の心の中の何かが、堰を切って溢れだし私は涙を流しながら、膝から崩れ落ちた。
頭を下げる彼を慌てて立たせようとするが、彼も譲る気はないのか全く動かない。
「いいや、悪かったのは前世の私。皇帝カリストに他ならない」
「貴方を殺したは私ですよ!!」
私がそう叫ぶと、彼はようやく顔を上げて苦し気に私のことを見た。
「ああ、そうだ。私の力不足のせいで、君は私を殺さなければならなくなった……君を悪女にしてしまったのは他でもない、皇帝カリストだ」
「そ、そんなことは……」
「事実、そうだったのだ!!」
彼の叫ぶような言葉に、私は思わず口を閉じる。すると彼は更にこう言葉を続けた。
「なんの実権も持たなかった傀儡の皇帝は、自分の妻の家族が人質に取られ脅迫されていると知っても、何もすることが出来なかったのだからな」
全て事実である。カリストは皇帝であったが実質的な権力などは持たず、出来ることは少なかった。ゆえに私を脅迫した実験を持つ大貴族に対抗できる手段は持たず、私は言われるがままに彼の紅茶に毒を盛ったのだ。
「それでも私は……貴方を殺しました」
「ああ、毒が入っていると知らされた紅茶を、静止も聞かずに飲み干した馬鹿な男をな」
切なげな彼の表情と言葉に、私の胸はキュッと締め付けられるような痛みを感じた。
そう、私は紅茶に毒を盛ったものの、いざ彼を殺すとなると耐えきれず、自ら毒を盛ったことを告白したのだ。
しかし彼は、その事実を知ったうえで毒入りの紅茶を私の目の前で飲み干してしまった。
ちょうど今と同じような笑顔を浮かべながら。
「だから何度でも言おう、君は悪くない。だからもう自分を悪く言うのはやめてくれ、コルディリネ」
そんな優しく労わるような言葉を掛けられたことが、もう限界だった。
それをきっかけに私の心の中の何かが、堰を切って溢れだし私は涙を流しながら、膝から崩れ落ちた。
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