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第五章 ゾーイ・エマーソンの正体
長い付き合いになったね
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「昴~? 今、ちょっと大丈夫?」
「おお、全然いいよ」
俺が声をかけると、背後でガチャリと音がして真由が入って来る。
それに伴って、俺は机の上にある資料を整理して、真由へと向き直る。
「みんなから返事が来てたから、それを知らせとこうと思って」
「えっ!? ありがとう、真由! 今年の幹事を引き受けたはいいけど、バタバタしてたから助かるよ……」
「そうだと思ったけど、大丈夫? 自分のキャパは考えなよ?」
わかったと返事をする俺に、真由は訝しげな顔をするが、それ以上の追求はやめたようだ。
そんな真由が机の上に広げたのは、大量の便せんの数々。
今時こんな古風なやり方でメッセージを送り合うのは、もうすっかり長い付き合いとなる仲間達しかいないだろう。
ほら、案の定、その便せんの差出人の名前には、馴染みの名前が並ぶのだ。
「どう? 今年も全員揃いそう?」
「そこは心配なさそうなんだけど……クレア、ジェームズ、ソニアが夜の方が都合がいいらしいから、集合時間を夕方にズラした方がいいっぽいな」
「了解。じゃあ、その内容で返事出しとくね?」
「本当に助かるわ! あ、便せんならそこの引き出しに……真由?」
急に黙り込んでしまった真由に、俺は不審に思って声をかけながら振り返る。
すると、そこには今にも泣きそうな真由の顔があって……ああ、あの日のことを思い出したんだなと、すぐわかった。
「……あれから、もう五年だね」
そして、案の定、問いかけに対する真由の返答は、予想通りのものだった。
――2964年。あの日、ゾーイ・エマーソンが消えてから、五年の歳月が流れていた。
あの日は、どうやって帰ったか、正直覚えていないのだ。
気付いた時には病院に戻っていて、そこからしばらく俺達は塞ぎ込んだ。
それでも、時間が解決するなんてよく言ったもので、俺達はゾーイが消えたことを悲しむより、ゾーイがくれた未来を守ろうという目標に心を切り替えられるようになっていった。
どうにかこうにかでも乗り越えられたのは、幸運にもかけがえのない仲間達が側にいてくれたから……きっと、一人だったら、俺はダメになっていた。
そして、俺達墜落の被害者達は、通常の一年遅れで全過程を修了して、無事にナサニエルを卒業することができた。
そこから俺達十三人は、それぞれの道へと進んだのだ。
「気付けば、五年も経つか……俺達も老けるわけだよな?」
「……うん! 特に、ハロルドのあの立派というか、主張しすぎてるヒゲはどうにかならないのかな?」
「無理じゃないか? 側にいるのが、センスが壊滅的なモーリスじゃ、救いの道は絶たれたよ」
「それもそうね……あと、ジェームズがまた太ってきたって、ソニアがこの前の電話で愚痴ってたのよ!」
「はあ? あの鬼のような過密スケジュールで太れるって……もう才能だな。ソニアの苦労が目に浮かぶわ……」
「逆になのかな? クレアの政策発表会見が近いから、過食しちゃうとか?」
「いやいや、単純にジェームズは食べた分だけ蓄える体質なんだろうよ」
目に見えて沈んでいく真由の空気を変えるために、俺はわざと話題をズラす。
あからさますぎて、さすがに真由も気付いただろうが、乗ってくれたからまあ良しとしよう。
真由の言う通り、最近ヒゲを生やし始めたらしいハロルドだが、元々老け顔だったこともあり、もう少しで顔に年齢が追いつくだろうという具合だ。
そんなハロルドは、ナサニエルを卒業してすぐ早乙女家を継ぎ、それとほぼ同時期に、ハロルドの専属秘書として雇われたのがモーリスだ。
それによって発揮されたモーリスのサポート力は恐ろしいもので、早乙女家は次々と新しい事業に手を出して、さらに百発百中でその事業を成功させた。
ここ三年ほどで、早乙女家は一介の由緒正しい名家という立場から、空島全体に名を轟かせるまでの地位と権力を手に入れたのだ。
おそらくは、その頃だ、ジェームズが空島全体で五本の指に入るとされるオリヴィエ財閥を継ぎ、早乙女家と正式な提携を結んだのは。
そして、ソニアがオリヴィエ財閥の門を叩き、ジェームズの専属秘書修行を始めたのもその頃だ。
このソニアの決断は、俺達の中では意外中の意外だった。
けど、その時のソニアが、空島のトップを取り仕切る立場は気心知れた仲間の方がいいでしょと、得意げに語っていたのを覚えてる。
この前の飲み会でもジェームズが、次の昇進会議でソニアへ正式な専属秘書の通達が下りるだろうと言っていた。
そして、その飲み会で俺達は驚きの発表をされることになり、その内容が、クレアの政界進出の選挙が始まるということだった。
あの飲み会は荒れたな……それまで必死に家を盛り立てて、提携まで結んだのはクレアの政界進出をサポートするためっていうんだから、金持ちはやることの規模が違う。
しかも、クレアの政界進出が、地上と空島の交流を本格的にしていくための政策を打ち出すことが目的なんだと急に語り出すのだから、本当に驚いた。
まさか、数年がかりで、こんなサプライズが待っていようとは……
まあ、見事にクレアは当選して、来月には自分で考案した新たな政策を発表予定なのだと、手紙には書いてある。
しかも、その政策の資金繰り諸々をサポートするのが、早乙女家とオリヴィエ財閥っていうんだから、本当に仲間内で空島のトップを獲るかもと、俺は密かにワクワクしてるわけだ。
「あ、それはそれとして、その日はそのままデルタのお店で食事よね?」
「そうそう。安定の貸し切りでな?」
「まあ、望、アラン、シンが気を遣うことなくゆっくりするには、それが一番だしね?」
「労らないとな? 毎日が誰かの命を救うような仕事なんて……少なくとも、俺には無理だ!」
大げさに天を仰いだ俺に、真由はクスクスと笑う。
よし、だいぶ元気になってきたな?
心の中で密かに安心しながら、俺は目の前の大量の手紙を仕分け、せっせと返事を書いていく。
デルタは見事にその夢を叶えた、ナサニエルを卒業してすぐ、デルタは数々の空島の名店で修行を積んで、二年後に待望の自分の店をオープンした。
デルタの店のコンセプトは、地上でのあの生活をイメージしていることは誰の目にも明らかで……
どうやっているのかは企業秘密だと言われてしまったが、デルタの作る料理は地上で食べたそれに似ていた。
その真新しさと完璧な味から、瞬く間にデルタの店は人気店の地位をほしいままにしており、メディアで何度も特集をされるほどのものだ。
おかげで平日も休日も行列だが、俺達の誰かが店を訪れる時はいつも優先して予約をしてくれたり、時には貸し切ったりしてくれる……友達冥利につきるよ。
けど、望、アラン、シンが店を訪れる時は、ほぼ確実で貸し切りになる。
それはその三人が、常に危険と隣り合わせな毎日を送っているからだ。
望はそれまで学んだ建築科とはまるで関連性がない警察学校へと入り、そこを首席で卒業し、瞬く間に刑事となった。
望の所属するチームは、三年連続で検挙率ナンバーワンを誇る優秀なチームのようで、そこそここまめに顔を合わせるようにしてるのだが、その度に世間を賑わしていた事件を担当してたと語る片割れを目にする。
そんな警察へともう一人勤務しているのが、シンである。
シンは、その機械いじりの才能を活かしてサイバーテロ課に配属された。
良くも悪くも、コンピューター至上主義となったこの時代で、それを使った犯罪は増える一方であった。
しかし、シンが配属されてからサイバーテロ課の検挙率はそれまでの三倍まで増加したらしかった。
シン曰く、新しい人工知能の警備システムを自分で作り出したとかで、かつて大規模電波ジャックを巻き起こした主犯の腕は伊達じゃないと、冗談混じりで語っていた。
そして、アランは、ナサニエルを卒業して予定通りにロジャー家を継いだ。
それとほぼ同時期に、裏社会で大きな抗争が勃発したとの知らせを、俺達は望とシン経由で聞き、アランを死ぬほど心配をしていたのだが、杞憂となる。
何と、アランは裏社会全体をまとめ上げようとしているとのことで、しかもそれは抗争から、ものの半年で実現することになった。
ロジャー家の傘下となった者は、一切の悪事を禁止され、それどころかロジャー家は、裏社会の秩序を保つような存在となっていった。
今では、ロジャー家は空島専属の裏社会専門の兵団のような地位を確立し、その影響力は計り知れないという異例な立場を築き上げていた。
まさか、警察とは絶対に相容れないと思っていた面々が、よりによって空島の秩序を守るような立場になるとは……
そうなった根本には、きっとゾーイの想いがあるのだろうと俺は思う。
一日だって、ゾーイのことを俺達が忘れたことなんてないのだから……
「おお、全然いいよ」
俺が声をかけると、背後でガチャリと音がして真由が入って来る。
それに伴って、俺は机の上にある資料を整理して、真由へと向き直る。
「みんなから返事が来てたから、それを知らせとこうと思って」
「えっ!? ありがとう、真由! 今年の幹事を引き受けたはいいけど、バタバタしてたから助かるよ……」
「そうだと思ったけど、大丈夫? 自分のキャパは考えなよ?」
わかったと返事をする俺に、真由は訝しげな顔をするが、それ以上の追求はやめたようだ。
そんな真由が机の上に広げたのは、大量の便せんの数々。
今時こんな古風なやり方でメッセージを送り合うのは、もうすっかり長い付き合いとなる仲間達しかいないだろう。
ほら、案の定、その便せんの差出人の名前には、馴染みの名前が並ぶのだ。
「どう? 今年も全員揃いそう?」
「そこは心配なさそうなんだけど……クレア、ジェームズ、ソニアが夜の方が都合がいいらしいから、集合時間を夕方にズラした方がいいっぽいな」
「了解。じゃあ、その内容で返事出しとくね?」
「本当に助かるわ! あ、便せんならそこの引き出しに……真由?」
急に黙り込んでしまった真由に、俺は不審に思って声をかけながら振り返る。
すると、そこには今にも泣きそうな真由の顔があって……ああ、あの日のことを思い出したんだなと、すぐわかった。
「……あれから、もう五年だね」
そして、案の定、問いかけに対する真由の返答は、予想通りのものだった。
――2964年。あの日、ゾーイ・エマーソンが消えてから、五年の歳月が流れていた。
あの日は、どうやって帰ったか、正直覚えていないのだ。
気付いた時には病院に戻っていて、そこからしばらく俺達は塞ぎ込んだ。
それでも、時間が解決するなんてよく言ったもので、俺達はゾーイが消えたことを悲しむより、ゾーイがくれた未来を守ろうという目標に心を切り替えられるようになっていった。
どうにかこうにかでも乗り越えられたのは、幸運にもかけがえのない仲間達が側にいてくれたから……きっと、一人だったら、俺はダメになっていた。
そして、俺達墜落の被害者達は、通常の一年遅れで全過程を修了して、無事にナサニエルを卒業することができた。
そこから俺達十三人は、それぞれの道へと進んだのだ。
「気付けば、五年も経つか……俺達も老けるわけだよな?」
「……うん! 特に、ハロルドのあの立派というか、主張しすぎてるヒゲはどうにかならないのかな?」
「無理じゃないか? 側にいるのが、センスが壊滅的なモーリスじゃ、救いの道は絶たれたよ」
「それもそうね……あと、ジェームズがまた太ってきたって、ソニアがこの前の電話で愚痴ってたのよ!」
「はあ? あの鬼のような過密スケジュールで太れるって……もう才能だな。ソニアの苦労が目に浮かぶわ……」
「逆になのかな? クレアの政策発表会見が近いから、過食しちゃうとか?」
「いやいや、単純にジェームズは食べた分だけ蓄える体質なんだろうよ」
目に見えて沈んでいく真由の空気を変えるために、俺はわざと話題をズラす。
あからさますぎて、さすがに真由も気付いただろうが、乗ってくれたからまあ良しとしよう。
真由の言う通り、最近ヒゲを生やし始めたらしいハロルドだが、元々老け顔だったこともあり、もう少しで顔に年齢が追いつくだろうという具合だ。
そんなハロルドは、ナサニエルを卒業してすぐ早乙女家を継ぎ、それとほぼ同時期に、ハロルドの専属秘書として雇われたのがモーリスだ。
それによって発揮されたモーリスのサポート力は恐ろしいもので、早乙女家は次々と新しい事業に手を出して、さらに百発百中でその事業を成功させた。
ここ三年ほどで、早乙女家は一介の由緒正しい名家という立場から、空島全体に名を轟かせるまでの地位と権力を手に入れたのだ。
おそらくは、その頃だ、ジェームズが空島全体で五本の指に入るとされるオリヴィエ財閥を継ぎ、早乙女家と正式な提携を結んだのは。
そして、ソニアがオリヴィエ財閥の門を叩き、ジェームズの専属秘書修行を始めたのもその頃だ。
このソニアの決断は、俺達の中では意外中の意外だった。
けど、その時のソニアが、空島のトップを取り仕切る立場は気心知れた仲間の方がいいでしょと、得意げに語っていたのを覚えてる。
この前の飲み会でもジェームズが、次の昇進会議でソニアへ正式な専属秘書の通達が下りるだろうと言っていた。
そして、その飲み会で俺達は驚きの発表をされることになり、その内容が、クレアの政界進出の選挙が始まるということだった。
あの飲み会は荒れたな……それまで必死に家を盛り立てて、提携まで結んだのはクレアの政界進出をサポートするためっていうんだから、金持ちはやることの規模が違う。
しかも、クレアの政界進出が、地上と空島の交流を本格的にしていくための政策を打ち出すことが目的なんだと急に語り出すのだから、本当に驚いた。
まさか、数年がかりで、こんなサプライズが待っていようとは……
まあ、見事にクレアは当選して、来月には自分で考案した新たな政策を発表予定なのだと、手紙には書いてある。
しかも、その政策の資金繰り諸々をサポートするのが、早乙女家とオリヴィエ財閥っていうんだから、本当に仲間内で空島のトップを獲るかもと、俺は密かにワクワクしてるわけだ。
「あ、それはそれとして、その日はそのままデルタのお店で食事よね?」
「そうそう。安定の貸し切りでな?」
「まあ、望、アラン、シンが気を遣うことなくゆっくりするには、それが一番だしね?」
「労らないとな? 毎日が誰かの命を救うような仕事なんて……少なくとも、俺には無理だ!」
大げさに天を仰いだ俺に、真由はクスクスと笑う。
よし、だいぶ元気になってきたな?
心の中で密かに安心しながら、俺は目の前の大量の手紙を仕分け、せっせと返事を書いていく。
デルタは見事にその夢を叶えた、ナサニエルを卒業してすぐ、デルタは数々の空島の名店で修行を積んで、二年後に待望の自分の店をオープンした。
デルタの店のコンセプトは、地上でのあの生活をイメージしていることは誰の目にも明らかで……
どうやっているのかは企業秘密だと言われてしまったが、デルタの作る料理は地上で食べたそれに似ていた。
その真新しさと完璧な味から、瞬く間にデルタの店は人気店の地位をほしいままにしており、メディアで何度も特集をされるほどのものだ。
おかげで平日も休日も行列だが、俺達の誰かが店を訪れる時はいつも優先して予約をしてくれたり、時には貸し切ったりしてくれる……友達冥利につきるよ。
けど、望、アラン、シンが店を訪れる時は、ほぼ確実で貸し切りになる。
それはその三人が、常に危険と隣り合わせな毎日を送っているからだ。
望はそれまで学んだ建築科とはまるで関連性がない警察学校へと入り、そこを首席で卒業し、瞬く間に刑事となった。
望の所属するチームは、三年連続で検挙率ナンバーワンを誇る優秀なチームのようで、そこそここまめに顔を合わせるようにしてるのだが、その度に世間を賑わしていた事件を担当してたと語る片割れを目にする。
そんな警察へともう一人勤務しているのが、シンである。
シンは、その機械いじりの才能を活かしてサイバーテロ課に配属された。
良くも悪くも、コンピューター至上主義となったこの時代で、それを使った犯罪は増える一方であった。
しかし、シンが配属されてからサイバーテロ課の検挙率はそれまでの三倍まで増加したらしかった。
シン曰く、新しい人工知能の警備システムを自分で作り出したとかで、かつて大規模電波ジャックを巻き起こした主犯の腕は伊達じゃないと、冗談混じりで語っていた。
そして、アランは、ナサニエルを卒業して予定通りにロジャー家を継いだ。
それとほぼ同時期に、裏社会で大きな抗争が勃発したとの知らせを、俺達は望とシン経由で聞き、アランを死ぬほど心配をしていたのだが、杞憂となる。
何と、アランは裏社会全体をまとめ上げようとしているとのことで、しかもそれは抗争から、ものの半年で実現することになった。
ロジャー家の傘下となった者は、一切の悪事を禁止され、それどころかロジャー家は、裏社会の秩序を保つような存在となっていった。
今では、ロジャー家は空島専属の裏社会専門の兵団のような地位を確立し、その影響力は計り知れないという異例な立場を築き上げていた。
まさか、警察とは絶対に相容れないと思っていた面々が、よりによって空島の秩序を守るような立場になるとは……
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