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最果ての森編
46. ヴァーテマリーナ
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「ふふ、これは楽しくなってくるね」
嬉々として壁を融解させるライ。もはや、無事な壁はどこにもない。···ライは、ストレスでもたまっていたのだろうか。
「···そろそろ昼飯にするか」
そんなライに若干引きながら、ジルが言う。
「あ、もうそんな時間なんだね。ふふ、夢中になってしまったよ」
爽やかな笑顔でライが振り返る。ファイアショットを撃ちまくっていたのに、汗ひとつかいていない。爽やかイケメンの辞書には、汗という文字はないのか。
昨日から冷や汗がものすごい僕は、なんだか納得のいかない気持ちになる。···僕だって、ライがくれたこの服があれば、いつも爽やかでクールな一歳児なのだ。
そんなどうでもいいことを気にしながら、家の中へと戻る。
「ジル、何か手伝えることはあるかい?」
ライはこの間、料理を手伝いたいって言ってたからね。早速お手伝いをするようだ。
「ああ、助かる」
ジルがそう言い、二人でキッチンへ入っていく。僕も行きたいけど、まだ何もできないからリビングで待つことにする。
···身長って、どうやったら早く伸びるのだろうか。リイン様がくれた成長力促進のスキルは、身体的な成長にも適応されるのかな?よく分からないから、とりあえず今できることをしよう。僕は、大きくなあれ、大きくなあれと自分に念じながら二人を待った。
「ふふ、ウィル君、お待たせ」
スラリとした長身で、爽やかでクールな大人になっている僕を妄想してむふふ、と笑っていると、ライがニコニコしながらやって来た。お手伝いできて、嬉しかったのかな?
「今日のお昼はお魚だよ。昨日、リーナさんが来たんだってね?」
目の前に置かれたお皿に、妄想が瞬時にかき消されるほど注意を引かれる。なにこれ、めちゃくちゃいい匂いがする···!これはあれだよね、バターと醤油という、最高コンビの香りだよね!このコンビによって味付けされたら、食材の美味しさが一段も二段も増すんだ!
「ふふ、リーナさんの話はご飯の後が良さそうだね」
完全に香りに捕らわれてしまった僕を見て、ライが笑う。だって、これは仕方ないと思うんだ。バター醤油を目の前にして、他のことを気にするなんて、僕にはできない。
あ、そうだ。香りに慣れたら平気になるのだろうか。···そういえば、自分の体臭は、自分には分からないんだっけ。だったら、僕がバター醤油の体臭になればいい。それには、僕がバター醤油を身にまとう必要があるな。···うーん、それだとバター醤油がもったいない。
バター醤油の香りを放つ、爽やかでクールな大人になるのは諦めて、目の前の料理を食べることにする。うんうん、やっぱり美味しいね!魚本来の味ももちろん美味しいけど、それをバター醤油が引き立てている。味も香りも、本当に最高だ。これは食が進む。特に、炭水化物が食べたくなる。僕は、魚を食べ、パンをもぐもぐ食べ、また魚を食べるというのを繰り返した。
気がついたら、魚もパンも、あと少しだった。危うく、勢いづいて一気に食べてしまうところだった。危なかったあ、とよく分からない安堵感を抱きながら、スープをいただく。野菜たっぷりのスープだ。あっさり目の味付けで、それぞれの野菜の味わいを楽しみながら食べる。
最後は、名残惜しい気持ちになりながら、魚とパンを食べきった。
「ふふ、ウィル君、一生懸命食べていたね。美味しかったかい?」
「あう!」
身に着けたいくらい、美味しかったです。
「魚の味付けをしたのは、ライだ」
ジルの言葉に驚く。あの素晴らしいコンビネーションは、ライによるものだったのだ。
「おいちい!」
ライにぱちぱちと拍手をする。
「ふふ、ありがとう。ジルが分量を教えてくれたからできたんだ」
ライが照れくさそうに笑った。ライらしい、謙虚なセリフだ。僕も、こんなふうに驕らない人になりたい。
昼食の後は、リビングでまったりする。そういえば、リーナさんの話がなんとかってライが言っていた気がする。
「あ、そんなに重要な話というわけではないんだけどね」
もう香りには惑わされないぞ、とキリッとした顔で聞く姿勢になっている僕に、ライが言う。
「ただ、この間はこの森の周辺の国についてだけ話をしたからね。この機会に、リーナさんの国について軽く触れておこうと思ったんだ」
そういうことか。僕は普通の顔に戻す。
「ふふ、リーナさんのいる国は、ここから一番遠い場所、つまり大陸の最西端にあるんだ」
僕の顔を見てちょっと笑ったライが話し出す。
「国名は、ソルツァンテというんだ。数十年前までは他国の従属国だったんだけどね、地理的に難しいこともあって、実質的にはその国の主権の実効力はほとんどなかったんだ」
ライが世界地図を開く。大陸の一番西の地域は、山が多いようだ。
「ここは険しい山脈が連なる場所でね、管理しようにも大変で、ほとんど自治区域のようなものだったんだ。そんな地域で収益となっていたのは、入り組んだ入り江での漁だったんだよ」
入り組んだ···?つまり、リアス式海岸のような感じだろうか。
「だけど、入り江にも当然魔物はやって来る。漁師というのも、命懸けの職業だったんだ」
おお···海の魔物と戦うお仕事なのか。
「そんな場所にふらりとやって来たのが、リーナさんなんだ。彼女はお人好しだからね、魔物に苦戦している漁師が安全に漁に出られるように、協力したんだよ」
そうだったのか。リーナさん、いい人そうだったもんな。
「リーナさんは養殖場を造ったんだ。魔物が入って来れないような、しっかりとした養殖場をね」
ほえー!すごいな。今までは、造ろうにも魔物がいて出来なかったとか?そもそも、そんな発想すらなかった可能性もある。
「そしたら、あっという間に大陸でも随一の養殖業生産量を誇るようになってね、経済が発展し、人口が大幅に増えたんだ」
ほうほう。好景気って感じだ。
「でも人が増えても、養殖場の数には限りがあるからね。そのうち、人手が余り始めたんだ」
なんと。人が多くて仕事が足りなくなったのか。
「そこでリーナさんが目をつけたのが、お米なんだよ。昔から細々と栽培されていたようなんだけどね、なにしろ山が多くて平地は少ないから、生産量は多くはなかったんだ」
田んぼは平らじゃないといけないからね。平地が少ないなら、どうしたのだろうか。
「リーナさんは、山を切り開いて田んぼにすることにしたんだよ。余った人手を開墾事業にまわしてね」
山で田んぼ?つまり、棚田か!
「幸い、山からの湧き水や気候が良かったみたいでね。山での稲作は大成功したんだ。そしてお米の生産量は、今では大陸一だよ」
す、すごい···!リーナさん、すごすぎない?ドラゴンのトップともなると、チートを地で行くのだろうか。
「そんな経緯もあって、独立国家として認められるようになったのが数十年前。リーナさんは政治には関与していないものの、ソルツァンテ建国の母として英雄視されていて、今でも色々と忙しくしているみたいだよ」
···ん?ということは、昨日、一国の母が、僕の母親になりそうだったってこと?僕が、国と同列に並んじゃうところだったってこと?あ、危なかったあ···!
ジルがリーナさんに、「無理をするな」と言って断っていた。僕は冷や汗を拭いながら、ジルの優しさに心の底から感謝した。
嬉々として壁を融解させるライ。もはや、無事な壁はどこにもない。···ライは、ストレスでもたまっていたのだろうか。
「···そろそろ昼飯にするか」
そんなライに若干引きながら、ジルが言う。
「あ、もうそんな時間なんだね。ふふ、夢中になってしまったよ」
爽やかな笑顔でライが振り返る。ファイアショットを撃ちまくっていたのに、汗ひとつかいていない。爽やかイケメンの辞書には、汗という文字はないのか。
昨日から冷や汗がものすごい僕は、なんだか納得のいかない気持ちになる。···僕だって、ライがくれたこの服があれば、いつも爽やかでクールな一歳児なのだ。
そんなどうでもいいことを気にしながら、家の中へと戻る。
「ジル、何か手伝えることはあるかい?」
ライはこの間、料理を手伝いたいって言ってたからね。早速お手伝いをするようだ。
「ああ、助かる」
ジルがそう言い、二人でキッチンへ入っていく。僕も行きたいけど、まだ何もできないからリビングで待つことにする。
···身長って、どうやったら早く伸びるのだろうか。リイン様がくれた成長力促進のスキルは、身体的な成長にも適応されるのかな?よく分からないから、とりあえず今できることをしよう。僕は、大きくなあれ、大きくなあれと自分に念じながら二人を待った。
「ふふ、ウィル君、お待たせ」
スラリとした長身で、爽やかでクールな大人になっている僕を妄想してむふふ、と笑っていると、ライがニコニコしながらやって来た。お手伝いできて、嬉しかったのかな?
「今日のお昼はお魚だよ。昨日、リーナさんが来たんだってね?」
目の前に置かれたお皿に、妄想が瞬時にかき消されるほど注意を引かれる。なにこれ、めちゃくちゃいい匂いがする···!これはあれだよね、バターと醤油という、最高コンビの香りだよね!このコンビによって味付けされたら、食材の美味しさが一段も二段も増すんだ!
「ふふ、リーナさんの話はご飯の後が良さそうだね」
完全に香りに捕らわれてしまった僕を見て、ライが笑う。だって、これは仕方ないと思うんだ。バター醤油を目の前にして、他のことを気にするなんて、僕にはできない。
あ、そうだ。香りに慣れたら平気になるのだろうか。···そういえば、自分の体臭は、自分には分からないんだっけ。だったら、僕がバター醤油の体臭になればいい。それには、僕がバター醤油を身にまとう必要があるな。···うーん、それだとバター醤油がもったいない。
バター醤油の香りを放つ、爽やかでクールな大人になるのは諦めて、目の前の料理を食べることにする。うんうん、やっぱり美味しいね!魚本来の味ももちろん美味しいけど、それをバター醤油が引き立てている。味も香りも、本当に最高だ。これは食が進む。特に、炭水化物が食べたくなる。僕は、魚を食べ、パンをもぐもぐ食べ、また魚を食べるというのを繰り返した。
気がついたら、魚もパンも、あと少しだった。危うく、勢いづいて一気に食べてしまうところだった。危なかったあ、とよく分からない安堵感を抱きながら、スープをいただく。野菜たっぷりのスープだ。あっさり目の味付けで、それぞれの野菜の味わいを楽しみながら食べる。
最後は、名残惜しい気持ちになりながら、魚とパンを食べきった。
「ふふ、ウィル君、一生懸命食べていたね。美味しかったかい?」
「あう!」
身に着けたいくらい、美味しかったです。
「魚の味付けをしたのは、ライだ」
ジルの言葉に驚く。あの素晴らしいコンビネーションは、ライによるものだったのだ。
「おいちい!」
ライにぱちぱちと拍手をする。
「ふふ、ありがとう。ジルが分量を教えてくれたからできたんだ」
ライが照れくさそうに笑った。ライらしい、謙虚なセリフだ。僕も、こんなふうに驕らない人になりたい。
昼食の後は、リビングでまったりする。そういえば、リーナさんの話がなんとかってライが言っていた気がする。
「あ、そんなに重要な話というわけではないんだけどね」
もう香りには惑わされないぞ、とキリッとした顔で聞く姿勢になっている僕に、ライが言う。
「ただ、この間はこの森の周辺の国についてだけ話をしたからね。この機会に、リーナさんの国について軽く触れておこうと思ったんだ」
そういうことか。僕は普通の顔に戻す。
「ふふ、リーナさんのいる国は、ここから一番遠い場所、つまり大陸の最西端にあるんだ」
僕の顔を見てちょっと笑ったライが話し出す。
「国名は、ソルツァンテというんだ。数十年前までは他国の従属国だったんだけどね、地理的に難しいこともあって、実質的にはその国の主権の実効力はほとんどなかったんだ」
ライが世界地図を開く。大陸の一番西の地域は、山が多いようだ。
「ここは険しい山脈が連なる場所でね、管理しようにも大変で、ほとんど自治区域のようなものだったんだ。そんな地域で収益となっていたのは、入り組んだ入り江での漁だったんだよ」
入り組んだ···?つまり、リアス式海岸のような感じだろうか。
「だけど、入り江にも当然魔物はやって来る。漁師というのも、命懸けの職業だったんだ」
おお···海の魔物と戦うお仕事なのか。
「そんな場所にふらりとやって来たのが、リーナさんなんだ。彼女はお人好しだからね、魔物に苦戦している漁師が安全に漁に出られるように、協力したんだよ」
そうだったのか。リーナさん、いい人そうだったもんな。
「リーナさんは養殖場を造ったんだ。魔物が入って来れないような、しっかりとした養殖場をね」
ほえー!すごいな。今までは、造ろうにも魔物がいて出来なかったとか?そもそも、そんな発想すらなかった可能性もある。
「そしたら、あっという間に大陸でも随一の養殖業生産量を誇るようになってね、経済が発展し、人口が大幅に増えたんだ」
ほうほう。好景気って感じだ。
「でも人が増えても、養殖場の数には限りがあるからね。そのうち、人手が余り始めたんだ」
なんと。人が多くて仕事が足りなくなったのか。
「そこでリーナさんが目をつけたのが、お米なんだよ。昔から細々と栽培されていたようなんだけどね、なにしろ山が多くて平地は少ないから、生産量は多くはなかったんだ」
田んぼは平らじゃないといけないからね。平地が少ないなら、どうしたのだろうか。
「リーナさんは、山を切り開いて田んぼにすることにしたんだよ。余った人手を開墾事業にまわしてね」
山で田んぼ?つまり、棚田か!
「幸い、山からの湧き水や気候が良かったみたいでね。山での稲作は大成功したんだ。そしてお米の生産量は、今では大陸一だよ」
す、すごい···!リーナさん、すごすぎない?ドラゴンのトップともなると、チートを地で行くのだろうか。
「そんな経緯もあって、独立国家として認められるようになったのが数十年前。リーナさんは政治には関与していないものの、ソルツァンテ建国の母として英雄視されていて、今でも色々と忙しくしているみたいだよ」
···ん?ということは、昨日、一国の母が、僕の母親になりそうだったってこと?僕が、国と同列に並んじゃうところだったってこと?あ、危なかったあ···!
ジルがリーナさんに、「無理をするな」と言って断っていた。僕は冷や汗を拭いながら、ジルの優しさに心の底から感謝した。
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