君の唇に触れたい

 忘年会からの帰り道。駅前で偶然出会ったのは、かつて情を交わした相手だった。
 瞬介と七瀬は幼少期からの幼馴染。高校一年の冬、瞬介は七瀬に持ち掛ける。「彼女ができた時のために、エッチの練習しとこうぜ」
 かくして関係を持つようになった二人。しかし、七瀬は決して唇を許さない。練習台には必要ないからだ。
 瞬介もまた、それ以上深く踏み込むことができない。本当の気持ちを告げてまで、今の関係を壊すことができない。一歩踏み出す勇気を持てないまま、時だけが流れていく。
 臆病でずるい攻め。健気で男前な受け。お互い意地っ張り。
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