上 下
51 / 53

番外編 強い風

しおりを挟む

 今日は、緋月と一緒に街に来ている。

 昼間は、デートを楽しみ、今は、景色を見るために、高い塔の上にいる。

 高い塔からは、夕日に照らされた街がよく見える。

 その高い塔には、僕達以外誰も居なかった。

 緋月は、手で髪を耳にかけ、「綺麗ですね、エレン様」

 僕は、「うん、綺麗だね」

 僕達の中に会話は無く、ただ緋月の隣にいて、夕日を見ているだけ。

 そんな時間を過ごしていると、夕日が、沈み始めた。

 「そろそろ、帰りましょうか。エレン様」ど言い、緋月は、俺の方を向いて、微笑んだ。

 「そうだね」と、答えた。

 突然、強い風が吹いた。

 強い風は、緋月が着ていたスカートを捲った。

 緋月の真っ白な下着が、見えてしまった。

 俺は、顔を直ぐに、逸らした。

 少し見てしまった。

 緋月は、顔を真っ赤にして、スカートを手で抑えた。

 「エ、エレン様。わ、私の下着、見てしまいましたか?」と、緋月は、真っ赤な顔のまま、聞いてきた。

 「い、いや、見てないよ。直ぐに顔を逸らしたから」と、答えた。

 「そ、そうですから。それなら、良かったです」と言い、緋月は、まだ少し赤い顔で、安堵の表情を浮かべた。
しおりを挟む
1 / 4

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

過去はどうでもいいことで、今の私は幸せです

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

機械仕掛けのこの世界で

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

だるま

ホラー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

【完結】北の森の魔女

児童書・童話 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:9

終わりの国のコメディアン

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

処理中です...