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第一話 勇者召喚
しおりを挟む僕の名前は、伊黒健介。クラスに1人はいる平凡な学生だ。少し人と違う所は、好きな色が、黒ぐらいだろう。
僕は、いつも通り、友達と話して、昼休みが過ぎるのを待っていると、突然、教室が、眩しい光に包まれた。
僕は、眩しい光に対抗できるわけも無く、手で顔を覆うぐらいしか出来なかった。
眩しい光が収まると、僕達は、見知らぬ場所にいた。
そこは、何処かの城の中みたいだった。そして、そこには、白いローブを着た人と、如何にも偉そうで、背中からは、白い羽が生えている初老の男がいた。
「勇者召喚、完了致しました。長」と言い、白いローブを着た人は、膝を着いた。
初老の男は、「うむ、御苦労。異世界の勇者達よ、私は、白羽族の長を務めているものだ。これより、そなた達には、ある事をして欲しい」
「僕達は、何をすれば良いんですか?そして、僕達は、それが終わったら、無事に帰れるんですか?」と、クラスの人気者が聞いた。
「君達には、この世界にとって害しかない黒羽族を倒して欲しい。まぁ、黒羽族と言ったが、1人しか居ないがな。そして、黒羽族を殺したら、元の世界に帰ることもでき、この世界の英雄にもなれる」と、初老の男は、答えた。
その言葉聞いたクラスメイト達は、女子達は、帰れる方法がある事に安堵し、男子達は、自分が黒羽族を殺すことが出来たら、この世界の英雄になれると思い、沸き立っていた。
僕は、あまり良い気分じゃなかった。魔物では無く、人殺しで英雄になるなんて、馬鹿げてる。それに、あの長の言うことが全部本当かどうかも分からないのに。
初老の男は、「それでは、異世界の勇者達よ、自分のステータスから、自分の職業を確認してくれ。ステータスオプーンと言えば、出てくるはずだ」
僕達は、言われるがままに自分のステータスを確認した。
皆は、様々な表情を浮かべた。ちなみに僕の職業は、黒騎士だった。
初老の男は、「確認したら、是非、私達に教えて欲しい」
その言葉に、クラスの人気者が、「僕は、勇者でしたよ」と、答えた。
その言葉に周りの人達は、感嘆の声を上げた。
続けて、クラスのヒロインが、「私は、聖女でした」と、答えた。
その言葉に周りの人達は、またまた感嘆の声を上げた。
クラスメイトは、次々と自分の職業を話した。
最後に、僕が残り、「最後は、僕ですね。僕の職業は、黒騎士でした」
その言葉に、初老の男と白いローブを着た男は、凍りついた。そして、「衛兵、この男を捕まえろ」と、怒鳴った。
その言葉に反応するように、衛兵が直ぐに出てきて、僕のことを捕まえ、縄で縛られ、元々いた部屋から連れ出された。
僕は、何故こんな事になったのか、分からなかった。
そんな事を考えていると、地下室に連れていかれた。
その地下室には、何かの魔法陣が、光り輝いていた。
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