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主人・護衛@大人の余裕…欲しい。(主人視点)
しおりを挟む主人・ハルカゼ(25歳)×護衛・フブキ(30歳)
16歳で王立魔法学校を卒業した。
卒業してすぐ、父上の仕事である、城下町の商会を継ぐことになっていた。
国王陛下のお膝元ということもあり、
国の経済を左右するような責任ある立場だ。
「ハルカゼ様、おかえりなさいませ。」
6年ぶりに実家に戻ると、
まだ幼さが少し残る青年が出迎えてくれた。
彼の麗しい筋肉や褐色の肌に目が引かれてしまうが、
顔の造形もなかなか彫りが深く、男すら憧れてしまう美しさだった。
彼の名前はフブキ。俺より7歳年上だった。
彼の若さにしては異常な功績を数多く残していると父上から聞いた。
23歳にして、僕の護衛を任されるくらいだ。
それはそれは相当優秀な人物に違いない。
一目彼を見た日から僕はずっと彼を慕っていた。
だから何度も恋人になってくれないかと尋ねた。
初めて彼に想いを告げた時、
彼は一瞬驚き、そして普段あまり変わらない表情は赤く染まった。
なかなかいい反応だと思ったが、
「ハルカゼ様、勿体無いお言葉をありがとうございます。
ですが、ハルカゼ様はまだお若すぎます。もっと素敵な方がいるはずです。」
そう、かなり遠回しにフブキに断られてしまった。
若いのがダメだったのかと思い、
今度は成人の儀の翌日にまた想いを告げた。
だがまたしても、断られた。
彼はあまり私的な話をしてくれないが、
休日は鍛錬か読書をしてばかりだし、
特別誰かを慕っているわけではなさそうなのになぜ断るのだろう。
そんな僕の悩みが解決したのは悪いことが重なるある不運な日だった。
◆◆◆
ちょうど隣国の視察から帰ってる日だった。
緊急な視察だったため僕とフブキだけで行くことになっていた。
ちょうど山道を歩き始めた時、
雲行きが怪しくなってきて、突然の雷雨に襲われた。
想定外の事態にどう対処しようかと思っていると、
少し行った先に山小屋のようなものがあったことを思い出した。
そこで暖を取ることにした。
幸い中は綺麗で、
火を起こして少し食事をとった。
服を乾かすために脱ぐ僕を見て、
フブキはいろんな表情をしつつも無言で脱ぎ始めた。
こんな逃げられない状況で聞くのには少しずるいと思ったが
「フブキ、僕のことはそういう目で見れませんか」
「…っ…ハルカゼ様////」
一糸も纏わぬ姿で彼の背中から抱きつくと彼はただ体を緊張で硬くするだけで、
別段殴るなり暴れて離れようとする拒絶のそぶりは見せてこない。
「だめか」
少し背伸びして耳元で聞いてみる。
そしてフブキの肉体美に反応してしまったそこも少し押し当てる。
「……っ…」
無言は了承と受け取ることにした。
……。
そして僕たちはそれはそれは、熱くて激しい初夜を迎えた。
最後の方はフブキも時々気絶してしまっていたのを反省したのは少し冷静さを取り戻した朝だった。
◆◆◆
帰り道はフブキを馬に乗せ、自分が先導した。
行きとは真逆な役割だが、
まあ結構若気の至りというか、
フブキを抱き潰してしまったみたいで、
彼を歩かせるのはあまりに申し訳ないと
頑固な彼が反論できないくらい腰が立たなくなっていたのもあるんだけどね。
それから屋敷について改めて彼の了承を得て、ちゃんと恋人同士として認めてくれた。
人がいるところで手を繋ごうとすると嫌がるけど、
二人っきりの時にはわりとされるがままになってくれる。かわいい。
でも夜の営みの方は、
やんわりと避けられたり、
受け入れてくれはすれど、
ただ早く入れてと急かされるようにねだられることが多い。
最初は待ちきれないのかなー
とか思って嬉しくて優しく一回目をしてると、だいたい一回だけで終わらされる。
明日に響くので、
と言われて仕舞えば、それ以上は追求できなくて…。
気のせいか初日ほど、フブキは気持ちよく乱れてくれないみたいで、
せっかく幸せの絶頂期のはずなのにため息が出てしまう。
「はあ…。」
「どうしたよ、ハルカゼ。お前がため息なんて珍しいな」
そう声をかけてくれたのは王立魔法学校の同期のスズネだった。
「いやー、それがねー…」
俺の恋愛遍歴を全て知っている恋愛の神様のようなスズネ様に藁にもすがる思いで赤裸々に相談した。
少し思案してから、スズネは言った。
「お前ちょっとがっつきすぎかもしれない…年上にはやっぱ大人の余裕があるだろ。
だから、お前も余裕見せたら惚れ直してもらえるかもな?」
「大人の余裕か…さすがはスズネ様だな~」
「いや~それほどだよ~」
とかふざけあって久しぶりに馬鹿なことで笑う。
なんか悩みも少し笑い飛ばしてくれたみたい。
◆◆◆
「フブキ、今日だめ?」
「今日っですか…」
お誘いをしたら、珍しくフブキがドギマギと曖昧な返事をくれた。
どうやら明日の休暇は僕のためではなく、
昔からお世話になっている先輩と会うために使うらしい。
ふーん。別に束縛はしないけど、他の男のために拒否されるのはちょっと面白くないじゃん。
「でも…ハルカゼ様の…」
口でしてくれるのはいいらしい。でも入れるのは拒否される。
明日に響いちゃうからとそれを盾にされてしまうと、僕も無理強いはしなくなるのは知ってるから。
「じゃあ、入れないからさ、そのかわりフブキの体好きにさせて?」
首を傾げて少し上目遣いで聞くとフブキは大体許してくれる。
「…ちょっとだけですよ」
ほらね。
◆◆◆
「はぁ…はぁ…っ…う…」
かれこれ1時間くらいは胸だけを愛撫してるかもしれない。
最初はクールで少し赤面していたフブキがそこを舐める僕の髪をかき乱した。
抵抗する手をベッドに手で押さえて縫い付けると、
今度は胸が反ったり、腰や脚でいっぱいもどかしそうに抵抗される。
「…カゼっさま…んんっ…はぁ…はぁっ…」
久しぶりに快感に乱れるフブキに興奮しないわけもなく、
だがそれ以上にもっとこの反応を楽しみたくて、暴走しそうな自分をときどきの甘噛みで留めてるのマジで大人だと思う。
フブキのそこは真っ赤になって、ぬるぬるに艶やかで、
もっとと言わんばかりに天に突き出ている。
「…いやっ…もぅ…っ…」
「こっちも触って欲しいの、フブキ」
さっきから僕の胸になすりつけられているそこをそっと2往復したら、
フブキはあっけなく果てた。
「あ"っ…ぁ…あ…」
やっと解放された快感に息を乱し、少し意識がとろけてるようだった。
一度絶頂を迎えた体はより敏感で、
さっきの胸への愛撫を再開すると、
フブキは面白いくらい体を跳ねさせる。
「まって‼︎…はっ…ハルカゼ様‼︎っ…」
「なんで」
「おかしくなっ…ちゃう‼︎だめっ…」
「いいよおかしくなって」
「…っ…やめくださいっ…っねがい…」
涙のせいか快感のせいか、
フブキの呼吸は乱れ、
俺の動き一つ一つに翻弄されていく。
足を開かせて、後孔を観察すると、
そこは触ってと言わんばかりにヒクヒクっと入口を収縮させる。
あえて気づかないフリをして2回目の絶頂を迎えさせる。
「っ…んんんん…はあ…あっ…はあ」
「はい、おしまーい。ありがとうございます」
短い口づけを落とし、
あえて少し距離を取る。
「はるっ………」
彼の無意識に伸ばされた手が空を切る。
「やっぱ…今日したい」
そんな甘いおねだりはもちろん全力で応えた。
まあ、フブキが「もう…ハルカゼ様のください」と泣きつくまで、
意地悪はしちゃったかな…。
そんな熱い熱い夜の後は、
普段以上に翌日に響いたみたいで…
先輩は屋敷に招いて僕が丁寧にもてなし、フブキはほぼ病人のようにベッドに座ったまま少しお話しするだけだった。
先輩は少し話したりなさそうにして帰って行ったが、
僕の心には少しざまあ見ろみたいな黒い感情があったのは多分聡明なフブキにはバレてるかもな。
大人の余裕を持てるようになるにはもう少し時間が必要かもしれない…。
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