『壊れる運命の天体少女と、能力ゼロの俺

「いや無理だろ、なんで俺がやるんだよ」
 そう思った時には、もう遅かった。
 ただの高校生・佐野恒一は、ある夜――“世界がズレる少女”と出会う。
 彼女の名はウラーニア。天体の法則を埋め込まれた、いわば“神の失敗作”。
 磁場は歪み、空間は捻じれ、存在するだけで世界を狂わせる。
 放っておけば、いずれ彼女は暴走し、周囲すべてを巻き込んで壊れる。
 そんな理不尽な現実を前にして、佐野は思う。
「面倒ごとは嫌いだ。でも――後味の悪いのはもっと嫌いだ」
 能力も、特別な力もない。
 あるのは鍛えた身体と、しつこいほど折れない根性だけ。
 相手は“星そのもの”。
 対するは、ただの人間。
 それでも佐野は踏み込む。
 ズレた世界の“わずかな隙”を読み、殴って、止めるために。
 やがて彼らの前に現れるのは、同じく天体の力を宿した実験体たち、そして“神を人工的に作り出す計画”の存在。
 それは、人間が神を超えようとした罪か。
 それとも――人間が本来持つ“内なる神”の証明か。
 壊れる運命の少女と、壊れないと決めた男。
 これは、能力ゼロの人間が“神に届く一撃”を叩き込む物語。
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