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結婚(シベルツ目線)(1)
しおりを挟む「シベルツ、リーン嬢が結婚を受けてくれるそうだ。」
思った通りの返事に俺は物凄く喜んだ。
頭おかしいんじゃないのってくらい、喜んだ。
勿論、顔には出さなかったがな?
・・・なぜ、リーン嬢と結婚したかったのか?
そんなの決まっている。
俺がリーン嬢のことが好きだからだ。
いや、愛してる。
・・・前世から。
実は俺には前世の記憶がある。
そこは、日本という国で、科学が発達しており、高い建物がたくさん建っていた。
そこで俺は学校に通っていた。
そして、俺のとなりには大好きな人が座っていた。
俺は、自分で言うのもなんだが、人気な方だったと思う。
だから、俺は同じく人気の彼女とお似合いだとか言われるようになり、俺は、彼女を意識するようになった。
意識するようになってから、暫くたって、いつのまにか俺は、彼女に恋をしていた。
彼女は優しく、美しかった。
皆の人気者だった。
俺は彼女に恋をしていた。
周りの人が居なければきっと俺は彼女に恋をしていなかっだろう。
俺は、彼女に恋をして、幸せだった。だから、きっかけを作ってくれた皆には、感謝してもしたりないくらいだ。
そんなに好きだけど、彼女に声を掛けようとすると、要らないことばかり口走ってしまいそうで、中々話しかけられなかった。
何回も、何回も、シミュレーションして、彼女に、
「今日、一緒に帰らない?」
と、声を掛けた。
家の方向が一緒なのは、よくお互い、見掛けるから知っていると思うし、シンプルな言葉を使ったから、変なことも言っていないはずだ。
だから、大丈夫。
「・・・」
沈黙が続く。
「いいよ。」
彼女がそう答えた。
少し嬉しそうに微笑んでいて、見とれてしまった。
何でだ?
「じゃっ、じゃあ、帰ろっか。」
「うん。ちょっと待ってね。」
一つ一つの所作が女性らしく可愛らしい。
いつのまにかまた、見とれていた。
「OK行こっか。」
「へっ!あっ、うん。」
気が付いたら、準備が終わっていた。
二人で並んで帰る。
周りの学生達が、こっちを見ている。
これも、お似合いだと思われているなら嬉しい。
彼女をチラッと見てみると何にも気にしていないようだった。
バカみたいだなぁと我ながら思った。
「あっ!」
彼女がスマホを出す。
「ねぇ、これ君の所の犬だよね?」
「そうだけど?」
でもなんで…写真が?
「この前、散歩してるの見掛けて可愛かったから写真とらせてもらったんだけど…そしたら最近君が散歩させてるの見掛けたから。」
「あぁ、そういうことね。」
「ねぇ、もし良ければ今から君の家に行っちゃ駄目?」
「えっ!あっ、えと、いっ、いい!よ!いいよ!」
くそっ、いきなりすぎて、言葉に詰まってしまった。かっこ悪~。
「ふふ、ありがとう。」
「うん。あっ、他にも写真があるんだよ。見る?」
「見たい!」
「ちょっと待ってね?」
あぁ、今俺は幸せだ。
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