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第18話
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ラドン視点
ルーナに婚約破棄を言い渡してから――数カ月が経過していた。
俺はエドルド領、そしてスラーユ領の惨状に嘆くしかない。
ルーナの、支援魔法の力を失っただけで……エドルド領の評判は地に落ちていた。
このままでは破滅すると考えて……俺は真っ先に、婚約者のミレナを変えなければならないと考えている。
屋敷に呼んで、俺はミレナと話をすることにしていた。
「ミレナよ……いい加減、姉の力を認めたらどうだ?」
「嫌です! 私が優秀だったのがルーナの力だなんて、絶対にありえません!」
増長した態度はそのままで、役に立たない魔法使いのミレナは評判が最悪だった。
せめて身の丈にあった態度になれば庇えるのに……自分より強い者を見下すミレナは、庇い切ることができない。
「ルーナの支援魔法について話をしただろ? お前はルーナの力があったからこそ優秀だったのだ!」
「っっ……ルーナの力なんて信じない! 私は自らが優秀だと必ず証明してみせます!」
今のルーナは全盛期の力が使えなくなっただけだと考えて、危機的状況なら覚醒して力が戻ると信じていた。
危険な兆候で説得するが、ミレナは聞く耳を持たない。
評判を落としたくない父上は必死で、領民を更に酷使させていき……状況は最悪だ。
そして――この時の俺達は、モンスターの大襲撃を考慮していなかった。
ルーナに婚約破棄を言い渡してから――数カ月が経過していた。
俺はエドルド領、そしてスラーユ領の惨状に嘆くしかない。
ルーナの、支援魔法の力を失っただけで……エドルド領の評判は地に落ちていた。
このままでは破滅すると考えて……俺は真っ先に、婚約者のミレナを変えなければならないと考えている。
屋敷に呼んで、俺はミレナと話をすることにしていた。
「ミレナよ……いい加減、姉の力を認めたらどうだ?」
「嫌です! 私が優秀だったのがルーナの力だなんて、絶対にありえません!」
増長した態度はそのままで、役に立たない魔法使いのミレナは評判が最悪だった。
せめて身の丈にあった態度になれば庇えるのに……自分より強い者を見下すミレナは、庇い切ることができない。
「ルーナの支援魔法について話をしただろ? お前はルーナの力があったからこそ優秀だったのだ!」
「っっ……ルーナの力なんて信じない! 私は自らが優秀だと必ず証明してみせます!」
今のルーナは全盛期の力が使えなくなっただけだと考えて、危機的状況なら覚醒して力が戻ると信じていた。
危険な兆候で説得するが、ミレナは聞く耳を持たない。
評判を落としたくない父上は必死で、領民を更に酷使させていき……状況は最悪だ。
そして――この時の俺達は、モンスターの大襲撃を考慮していなかった。
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