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第33話
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バルターが昔のように私に命令して、ロランを従わせようとしている。
そんな命令聞くわけがないし、ロランを利用しようと企んでいることに苛立つしかない。
恐らくバルターはダリアの話を聞いて、最悪の事態を避けようとしていた。
その方法が私に命令をすればいいだなんて……バルターの思考に呆れるしかない。
「トスラス伯爵如きが! クースラ侯爵家の命令を聞かないというのか!?」
バルターは焦りながら、家の立場を使って私を脅していた。
絶対に聞きたくない命令を拒むため、私は本心を伝える。
「貴方は私に婚約破棄を言い渡しています。その時点で不当な扱いをしているのに、更に私に命令をする……立場が下でも、命令を聞く気は一切ありません」
私が断言しても、バルターは諦めようとしない。
歯を軋ませながら、苦しげに叫ぶ。
「ぐぅぅっ……俺は貴様の元婚約者だ! クースラ侯爵家を敵に回すこととなるぞ!」
「構いません」
「なっ!? シエルの分際で――」
「――バルター様、シエルはロランと昼食の約束をしています。これ以上は……」
さっきまでの態度が一変して、物凄く焦りながらダリアがバルターに話す。
こうなることは予想外のようで、最悪の事態を想像してダリアが忠告していた。
「そ、そうだった……クソッ! 覚えておけ!!」
もう私の家とバルターの家は無関係だから、こんな命令は聞かなくていい。
バルターとダリアは教室から逃げ去るように出て行き、私は安堵していた。
そんな命令聞くわけがないし、ロランを利用しようと企んでいることに苛立つしかない。
恐らくバルターはダリアの話を聞いて、最悪の事態を避けようとしていた。
その方法が私に命令をすればいいだなんて……バルターの思考に呆れるしかない。
「トスラス伯爵如きが! クースラ侯爵家の命令を聞かないというのか!?」
バルターは焦りながら、家の立場を使って私を脅していた。
絶対に聞きたくない命令を拒むため、私は本心を伝える。
「貴方は私に婚約破棄を言い渡しています。その時点で不当な扱いをしているのに、更に私に命令をする……立場が下でも、命令を聞く気は一切ありません」
私が断言しても、バルターは諦めようとしない。
歯を軋ませながら、苦しげに叫ぶ。
「ぐぅぅっ……俺は貴様の元婚約者だ! クースラ侯爵家を敵に回すこととなるぞ!」
「構いません」
「なっ!? シエルの分際で――」
「――バルター様、シエルはロランと昼食の約束をしています。これ以上は……」
さっきまでの態度が一変して、物凄く焦りながらダリアがバルターに話す。
こうなることは予想外のようで、最悪の事態を想像してダリアが忠告していた。
「そ、そうだった……クソッ! 覚えておけ!!」
もう私の家とバルターの家は無関係だから、こんな命令は聞かなくていい。
バルターとダリアは教室から逃げ去るように出て行き、私は安堵していた。
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