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第29話
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ジークが来るのは少し先だから、私とリオウはモンスターを倒していく。
大地の主の対処は、ジークが来てからでいい。
そう考えて、村の人が目撃したモンスターを全て倒して屋敷に戻ると――リオウが、ファグト家の現状について教えてくれる。
『ファグト家に聖獣の専門家がやって来ました。分身体のこと、そして私が使えることを隠していた録音の魔法を知っていましたけど……実際に見ていないので、推測止まりです』
「その専門家の人は、聖獣に関して詳し過ぎるわね……リオウ、大丈夫?」
「問題ないと思っていますけど……私が生まれた場所である、この周辺を調べようと考えてもおかしくありません」
確かに……私は行く目的がないから、リオウの行きたい場所に行くと考えるかもしれない。
もしファグト家がやって来たとしても、私とリオウで対処してみせる。
今、王家や貴族達は大変なようで、リオウの力が必要だと頼みに来ているようだ。
リオウはこの国を守る気はなくて、ファグト家の評判は落ちているらしい。
私を捜索して捕らえ、人質にすることでリオウを脅そうと考えているみたいだけど……リオウの方が強いから、問題なさそうだ。
「村に来ればすぐわかるし、ファグト家は脅威じゃない……今私達が対処しなければいけないのは、未だに姿を現さない大地の主ね」
『そうですね……ジークが来るのを待ちましょう』
そして数日後――私達が住む屋敷に、ジークともう1人の冒険者がやって来ていた。
大地の主の対処は、ジークが来てからでいい。
そう考えて、村の人が目撃したモンスターを全て倒して屋敷に戻ると――リオウが、ファグト家の現状について教えてくれる。
『ファグト家に聖獣の専門家がやって来ました。分身体のこと、そして私が使えることを隠していた録音の魔法を知っていましたけど……実際に見ていないので、推測止まりです』
「その専門家の人は、聖獣に関して詳し過ぎるわね……リオウ、大丈夫?」
「問題ないと思っていますけど……私が生まれた場所である、この周辺を調べようと考えてもおかしくありません」
確かに……私は行く目的がないから、リオウの行きたい場所に行くと考えるかもしれない。
もしファグト家がやって来たとしても、私とリオウで対処してみせる。
今、王家や貴族達は大変なようで、リオウの力が必要だと頼みに来ているようだ。
リオウはこの国を守る気はなくて、ファグト家の評判は落ちているらしい。
私を捜索して捕らえ、人質にすることでリオウを脅そうと考えているみたいだけど……リオウの方が強いから、問題なさそうだ。
「村に来ればすぐわかるし、ファグト家は脅威じゃない……今私達が対処しなければいけないのは、未だに姿を現さない大地の主ね」
『そうですね……ジークが来るのを待ちましょう』
そして数日後――私達が住む屋敷に、ジークともう1人の冒険者がやって来ていた。
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