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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-60 ぶっ飛ばすは集団戦で
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…毒毛針によって数の優位性は失われ、シードたちはあっという間に殲滅されていく。
あれだけの大群だったにもかかわらず、失われるときはこうも早いのか…
「…うわぁ、ドロップ品が種油だったり筋力アップ効果のある薬草だったり…大量に出てきたけど、後で処分に困りそうだ」
「この数を見ると、どれだけ倒したのかがよくわかるよね」
ほぼすべてのシードたちは駆逐され、残されたのは大量のドロップ品。
今回のレイドボスに関係するモンスターゆえの限定品でもあるせいか、効果自体は良いものが多いだろう。
しかしながら、これで全部のシードたちが消えたわけではない。
戦闘中に状況が不利と悟っていたのか、何体かはこっそりと逃亡していたのは見ていた。
このまま人がいない場所へ向かって逃げるのか、それとも…
「先に、惑星破壊ミサイルを見つけて破壊か強奪か…その可能性が出てくるけど、どっちにしても放置はできないか」
放置しておけば、文字通りに面倒事の種となりうるだろう。
いっそ、そうなる前に惑星破壊ミサイルを諦めてこのあたり一帯を消し飛ばす方法を取るべきなのだろうか。
やろうと思えば、グレイ号に戻って他の艦隊を引き連れて長距離砲撃でバス〇ー〇-ルもどきなものも…いや、流石にやりすぎか、それ。
「そもそもゴリラマンさんのゴリランドロノメダでそんなことやらかすわけにもいかないしな…」
「じゃあ、どうする?このまま先へ進んで探す?」
「うーん、どこかで待ち伏せとかもやっていそうな気もするな」
ここでは対応できずとも、何か下の策を講じてくる可能性はある。
そもそも、このアルケディア・オンラインの運営が生み出したレイドボスの、その手下のような輩だからこそ、プレイヤーにとっての斜め上の嫌がらせのような手段を有していてもおかしくはないだろう。
あの筋肉ムキムキの足や、意外にも強靭な牙を持っていることや、光線攻撃の手段を考えると、他に何かを隠している可能性がある。
自ら埋まって急速成長して、ザ・サンフラワーJr.になるとか、古代都市の仕掛けをフルに活用してくるとか、こんな考えに至らない別物の方法をやってくるなど、色々考えられるだろう。
でも、それでも先へ行かねば意味がないし…ここはもう、腹をくくって進行するしかない。
「ドクターリリエル、この毒を生み出す『グレィトゥエェェックス』の効果時間は、まだ持つよね?流石に、永続効果は無いとは思うけど…」
「む?効果時間か。そうだな、お主らプレイヤーの現実時間換算でいえば…あと、10分だ。ただし、効果が切れてすぐの再服用はお勧めしない。するのならば、解毒剤飲んだうえで1時間の休息をとらなければいけないぞ」
「それを無視してすぐに服用したら、何かヤバい副作用でもあるのか?」
「自らの毒に侵されて…プレイヤーの場合は全身の体毛が中途半端に抜け落ちて、10日程『まだら無無毛』という名の状態異常になる結果が出ている」
嫌すぎる状態異常である。しかも、結果があるということは既に実験したことがあるということ。
なお、どうやら一種のペナルティに近い状態でもあるようで、毛生え薬や状態異常回復薬などを投与しても効果を得られないらしく、逆にどんどん期間が延びてしまうらしい。
「それがわかっているということは…いや、これ以上、考えるだけ無駄か」
そんなリスクは背負いたくは無いので、いざとなれば再度逃亡を選べばいいだろう。
面倒ごとになるかもしれないが、万全の状態でないのならばその手段を取るのも問題は無い。
ひとまず今は、先へと進むのであった…
「ところで、中三病さんの場合は別パターンの毛針になったけど、こっちでもリスク自体は同じなの?」
「違うな。こちらの場合、絵面の酷さのバランス調整がとれるのか、『強制毒アフロ装着状態』となる。柔らかくはなく、トゲトゲした鉄球のような見た目になるぞ。ついでに、触れたら爆発して、相手も同じ髪型に強制的に上書きする効果付きだ。残念ながら、通常のまだら無毛には負けるようだが…」
…それ、バランスとしてはとれているの?
あれだけの大群だったにもかかわらず、失われるときはこうも早いのか…
「…うわぁ、ドロップ品が種油だったり筋力アップ効果のある薬草だったり…大量に出てきたけど、後で処分に困りそうだ」
「この数を見ると、どれだけ倒したのかがよくわかるよね」
ほぼすべてのシードたちは駆逐され、残されたのは大量のドロップ品。
今回のレイドボスに関係するモンスターゆえの限定品でもあるせいか、効果自体は良いものが多いだろう。
しかしながら、これで全部のシードたちが消えたわけではない。
戦闘中に状況が不利と悟っていたのか、何体かはこっそりと逃亡していたのは見ていた。
このまま人がいない場所へ向かって逃げるのか、それとも…
「先に、惑星破壊ミサイルを見つけて破壊か強奪か…その可能性が出てくるけど、どっちにしても放置はできないか」
放置しておけば、文字通りに面倒事の種となりうるだろう。
いっそ、そうなる前に惑星破壊ミサイルを諦めてこのあたり一帯を消し飛ばす方法を取るべきなのだろうか。
やろうと思えば、グレイ号に戻って他の艦隊を引き連れて長距離砲撃でバス〇ー〇-ルもどきなものも…いや、流石にやりすぎか、それ。
「そもそもゴリラマンさんのゴリランドロノメダでそんなことやらかすわけにもいかないしな…」
「じゃあ、どうする?このまま先へ進んで探す?」
「うーん、どこかで待ち伏せとかもやっていそうな気もするな」
ここでは対応できずとも、何か下の策を講じてくる可能性はある。
そもそも、このアルケディア・オンラインの運営が生み出したレイドボスの、その手下のような輩だからこそ、プレイヤーにとっての斜め上の嫌がらせのような手段を有していてもおかしくはないだろう。
あの筋肉ムキムキの足や、意外にも強靭な牙を持っていることや、光線攻撃の手段を考えると、他に何かを隠している可能性がある。
自ら埋まって急速成長して、ザ・サンフラワーJr.になるとか、古代都市の仕掛けをフルに活用してくるとか、こんな考えに至らない別物の方法をやってくるなど、色々考えられるだろう。
でも、それでも先へ行かねば意味がないし…ここはもう、腹をくくって進行するしかない。
「ドクターリリエル、この毒を生み出す『グレィトゥエェェックス』の効果時間は、まだ持つよね?流石に、永続効果は無いとは思うけど…」
「む?効果時間か。そうだな、お主らプレイヤーの現実時間換算でいえば…あと、10分だ。ただし、効果が切れてすぐの再服用はお勧めしない。するのならば、解毒剤飲んだうえで1時間の休息をとらなければいけないぞ」
「それを無視してすぐに服用したら、何かヤバい副作用でもあるのか?」
「自らの毒に侵されて…プレイヤーの場合は全身の体毛が中途半端に抜け落ちて、10日程『まだら無無毛』という名の状態異常になる結果が出ている」
嫌すぎる状態異常である。しかも、結果があるということは既に実験したことがあるということ。
なお、どうやら一種のペナルティに近い状態でもあるようで、毛生え薬や状態異常回復薬などを投与しても効果を得られないらしく、逆にどんどん期間が延びてしまうらしい。
「それがわかっているということは…いや、これ以上、考えるだけ無駄か」
そんなリスクは背負いたくは無いので、いざとなれば再度逃亡を選べばいいだろう。
面倒ごとになるかもしれないが、万全の状態でないのならばその手段を取るのも問題は無い。
ひとまず今は、先へと進むのであった…
「ところで、中三病さんの場合は別パターンの毛針になったけど、こっちでもリスク自体は同じなの?」
「違うな。こちらの場合、絵面の酷さのバランス調整がとれるのか、『強制毒アフロ装着状態』となる。柔らかくはなく、トゲトゲした鉄球のような見た目になるぞ。ついでに、触れたら爆発して、相手も同じ髪型に強制的に上書きする効果付きだ。残念ながら、通常のまだら無毛には負けるようだが…」
…それ、バランスとしてはとれているの?
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