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脈動が始まった
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仕事を開始して一週間、主にリオウから指示を受けて書類に記載ある項目の仕訳が担当で、初日にはミスが多く、
迷惑をかけていたものの、数日経てば慣れというものがやってくる。
毎日同じことをしていると、乙女ゲームで同じルートをグルグルと毎日やり続けているのと同じで、だんだん飽きがくるものだ。そうは言っても、私は給料をもらう身なので贅沢などは言わず、その業務に従事するのみだ。
数日一緒に働いているだけで分かったが、来客はほぼなく、毎日のようにジークとリオウはアポイントがすでに入っているようで相手の方に出向いているようだった。ここ数日は本当に忙しいようで、午後、昼食を食べると彼らは出かけ、帰ってくるのは夜中ということもあった。
私はそんな多忙な彼らとは違い、出かける前にリオウから与えられた仕事を終えると仕事を終えていた。定時などはなく終わったら終業連絡をリオウ宛にメールすれば完了だ。遅くても夕方には終わっており、ゆっくりと夕食をいただいて、お風呂に浸かって与えられた部屋で漫画を読んだりしてゆったりと過ごすことができた。
しかし、多忙だったのはその数日間だけだったようで、一週間経った今では来客もなく、彼らが出かけることもなく、電話はほとんどリオウが対応していた。
ジークは何をしているかと言えば、お茶を飲んだりお菓子を食べたりとゆったりしていた。余裕の表情だった。
有名企業の社長がそんなにゆっくりしていたいいの!?
社長ってもっと多忙に色んな人との集まりに出席したり、他の社長たちと話すものではないの?
私は不審に思いつつもパソコンに向かっていた。
そして、他にも彼らが、おもにジークが出かけなくなって不憫なことが出てきた。
それは、彼が暇だからなのか知らないけれど、こちらに視線を向けてくることだ。
これは本当に私の集中を乱す目的があるとしか思えなかった。
視線だけならまだしも、なぜか、飲み物を取りに行こうとダイニングの方に向かう際、
彼は必ずといっていいほど、ついてくる確率が高かった。いや、付いて来ない方が多かった。
その付いて来なかったときは、リオウから資料の確認を言われたり、電話対応を言われたりして手が離せなかった時のみだった。
ちなみに、この仕事部屋、コーヒーメーカーは常備されているが、紅茶やジュースはダイニングに行ってセルフだった。
理由は紘一と静江でこの大きな家の掃除やら食事の準備などをしているので、そんなことにわざわざ手を省く余裕は日中にはないし、自分のことは自分でというのが、リオウの祖父の信条だったらしい。私もそれには賛成だった。
居候のような身としてはその考えを取り入れられていることは心理的にも逆に肩身が狭くならずリラックスできて良かった。掃除なども週1で自分の部屋だけさせてもらい、料理は彼らに任せていた。
薄情すれば、そんなに料理は得意ではない。合わせ味噌やだしの素などの化学調味料で味付けをする料理が関の山で、彼らの料理の方がちゃんと素材から出汁が取られており、体によさそうだし、慣れている人に任せた方がキッチンの被害はないと判断したからだ。彼らのテリトリーであるキッチンに入るのが恐れ多かったというのもある。
とにかく、そういうわけでコーヒーより紅茶派の私は仕事中も必ずといっていいほど、紅茶を淹れにダイニングに立つ機会が多いのだが、それに一々ついて来ようとまでする彼の行動にドン引きだった。
「あの、私に何かご用ですか?」
そして、一週間経った今日、とうとう、ダイニングに入って紅茶を淹れいていると入って来たジークに直接問いただした。いや、そんな怒っているような口調で言ったはずはないんだけど。
「え?何が?」
入って来たジークは首を傾げた。
しかし、その浮かべている笑みが嬉しそうであり、やっと気づいた、みたいな顔だった。
それにはイラっときてしまい、拳を握った。
「何か私に言いたいことがあるんじゃないですか?」
「特に言いたいことはないよ。ただ、君を見ていたいだけだから、気にしないで。」
「・・・・いや、それ結構気持ち悪いですけど。」
「え?そう?」
彼は本気で分からないとばかりに唸りながら悩んでしまった。
あんた、本気か!?
そう思った私は悪くないと思う。
この時、彼の異常さレベルの認識が私の中で過小だったことに気付かされた。
彼は、すでに狂った人間なんだと。その見る者が看取れるほどに美しい碧眼の中にその光を宿していると隣に立ち近くなった距離から見上げた時に気付いた。
ポン
電気ケトルのお湯が沸いた音に現実に引き戻された。
「お湯はすぐに入れない方がいいよ。少し冷ましてから入れるんだ。」
ケトルを持ち上げて即席紅茶袋が入ったカップに注ごうとした時、彼に止められた。
つまり、それは冷ますまでここにいろ、ということでしょうか?
彼の顔を見上げれば、ニコッと笑っていてその本心は全く読み取れなかった。
「まあまあ、そんな急がなくても少しぐらい話していてもリオウは怒らないよ。」
「いえ、職務中ですから。」
「いいって。あいつに注意を受けそうになったら言っておくから。」
彼はスッとそれが本来の流れであり、私に違和感さえ抱かせないようにしてケトルを奪い、それを元の位置に戻した。
「仕事慣れてきた?」
「はい、まあ。」
「そうなんだね。見ていても最初の頃より迷いがないし、日々スピードが上がってきているから、そうかとは思っていたんだよ。リオウも褒めていたんだ。君のこと。どんどん自分にできる範囲で効率化していて手際が良いって。」
「ありがとうございます?」
褒められる経験が少ない者ほど、その場面に遭遇するとどう反応していいか分からなくなる。
フフッ
それを見ていたジークはおかしそうに笑った。
そういえば、彼は私に対して褒めることが多いように感じる。
「あの、無理に褒めてもらわなくて結構ですよ。今まで可もなく不可もなくと判断されてきましたし、そんなに褒められるほど出来が良くないことも知っていますから。」
そう思ったのは彼の、表情に狂気が宿ることは別として、言葉の端端にこちらを気遣う素振りが見えたからだった。しかし、その瞬間、彼は、へえ、とこちらが気おされるほどに黒い何かを醸し出した。
彼は今見たことがないほどに怒っている。
私はそう確信した。
何とか、ゴクッと喉を鳴らして唾を飲み込むことで自分を保つことが精いっぱいだった。
彼はこちらを見下ろしつつ、ニヤリからニコッと目尻を下げた。
「君は色々と自分を過小評価しすぎだよ。リオウはめったに人を褒めることはないし、ましてや人の背景だけで褒めることはしない。むろん僕もね。きちんと現場の働きを見て判断する。そこに、詩情は挟まない、と思う。」
「そこは自信がないんですね。」
「いや、君に関してはどうも挟んでしまっているような気もするから、でも、君の働きは十分だと思っているのは本当だよ。リオウはその点冷静に君に対する評価ができる人物だよ。僕に対する忖度なんて彼には微塵もないし。だから、そんな彼にこれほど君のことを褒めて僕に言ったんだから自信を持っていいよ。君は素晴らしい人だと。」
彼は私の頬を撫でて穏やかに笑った。春の命を芽吹かせる日差しのように温かい笑顔だった。
そして、彼の言葉が胸に響き、その時聞こえた気がした。
ドクン
何かが跳ねる音が。
私の中で何かが駆け巡った気がした。
それが私にくれるのは温かさだ。
これが・・・幸福だろうか。
迷惑をかけていたものの、数日経てば慣れというものがやってくる。
毎日同じことをしていると、乙女ゲームで同じルートをグルグルと毎日やり続けているのと同じで、だんだん飽きがくるものだ。そうは言っても、私は給料をもらう身なので贅沢などは言わず、その業務に従事するのみだ。
数日一緒に働いているだけで分かったが、来客はほぼなく、毎日のようにジークとリオウはアポイントがすでに入っているようで相手の方に出向いているようだった。ここ数日は本当に忙しいようで、午後、昼食を食べると彼らは出かけ、帰ってくるのは夜中ということもあった。
私はそんな多忙な彼らとは違い、出かける前にリオウから与えられた仕事を終えると仕事を終えていた。定時などはなく終わったら終業連絡をリオウ宛にメールすれば完了だ。遅くても夕方には終わっており、ゆっくりと夕食をいただいて、お風呂に浸かって与えられた部屋で漫画を読んだりしてゆったりと過ごすことができた。
しかし、多忙だったのはその数日間だけだったようで、一週間経った今では来客もなく、彼らが出かけることもなく、電話はほとんどリオウが対応していた。
ジークは何をしているかと言えば、お茶を飲んだりお菓子を食べたりとゆったりしていた。余裕の表情だった。
有名企業の社長がそんなにゆっくりしていたいいの!?
社長ってもっと多忙に色んな人との集まりに出席したり、他の社長たちと話すものではないの?
私は不審に思いつつもパソコンに向かっていた。
そして、他にも彼らが、おもにジークが出かけなくなって不憫なことが出てきた。
それは、彼が暇だからなのか知らないけれど、こちらに視線を向けてくることだ。
これは本当に私の集中を乱す目的があるとしか思えなかった。
視線だけならまだしも、なぜか、飲み物を取りに行こうとダイニングの方に向かう際、
彼は必ずといっていいほど、ついてくる確率が高かった。いや、付いて来ない方が多かった。
その付いて来なかったときは、リオウから資料の確認を言われたり、電話対応を言われたりして手が離せなかった時のみだった。
ちなみに、この仕事部屋、コーヒーメーカーは常備されているが、紅茶やジュースはダイニングに行ってセルフだった。
理由は紘一と静江でこの大きな家の掃除やら食事の準備などをしているので、そんなことにわざわざ手を省く余裕は日中にはないし、自分のことは自分でというのが、リオウの祖父の信条だったらしい。私もそれには賛成だった。
居候のような身としてはその考えを取り入れられていることは心理的にも逆に肩身が狭くならずリラックスできて良かった。掃除なども週1で自分の部屋だけさせてもらい、料理は彼らに任せていた。
薄情すれば、そんなに料理は得意ではない。合わせ味噌やだしの素などの化学調味料で味付けをする料理が関の山で、彼らの料理の方がちゃんと素材から出汁が取られており、体によさそうだし、慣れている人に任せた方がキッチンの被害はないと判断したからだ。彼らのテリトリーであるキッチンに入るのが恐れ多かったというのもある。
とにかく、そういうわけでコーヒーより紅茶派の私は仕事中も必ずといっていいほど、紅茶を淹れにダイニングに立つ機会が多いのだが、それに一々ついて来ようとまでする彼の行動にドン引きだった。
「あの、私に何かご用ですか?」
そして、一週間経った今日、とうとう、ダイニングに入って紅茶を淹れいていると入って来たジークに直接問いただした。いや、そんな怒っているような口調で言ったはずはないんだけど。
「え?何が?」
入って来たジークは首を傾げた。
しかし、その浮かべている笑みが嬉しそうであり、やっと気づいた、みたいな顔だった。
それにはイラっときてしまい、拳を握った。
「何か私に言いたいことがあるんじゃないですか?」
「特に言いたいことはないよ。ただ、君を見ていたいだけだから、気にしないで。」
「・・・・いや、それ結構気持ち悪いですけど。」
「え?そう?」
彼は本気で分からないとばかりに唸りながら悩んでしまった。
あんた、本気か!?
そう思った私は悪くないと思う。
この時、彼の異常さレベルの認識が私の中で過小だったことに気付かされた。
彼は、すでに狂った人間なんだと。その見る者が看取れるほどに美しい碧眼の中にその光を宿していると隣に立ち近くなった距離から見上げた時に気付いた。
ポン
電気ケトルのお湯が沸いた音に現実に引き戻された。
「お湯はすぐに入れない方がいいよ。少し冷ましてから入れるんだ。」
ケトルを持ち上げて即席紅茶袋が入ったカップに注ごうとした時、彼に止められた。
つまり、それは冷ますまでここにいろ、ということでしょうか?
彼の顔を見上げれば、ニコッと笑っていてその本心は全く読み取れなかった。
「まあまあ、そんな急がなくても少しぐらい話していてもリオウは怒らないよ。」
「いえ、職務中ですから。」
「いいって。あいつに注意を受けそうになったら言っておくから。」
彼はスッとそれが本来の流れであり、私に違和感さえ抱かせないようにしてケトルを奪い、それを元の位置に戻した。
「仕事慣れてきた?」
「はい、まあ。」
「そうなんだね。見ていても最初の頃より迷いがないし、日々スピードが上がってきているから、そうかとは思っていたんだよ。リオウも褒めていたんだ。君のこと。どんどん自分にできる範囲で効率化していて手際が良いって。」
「ありがとうございます?」
褒められる経験が少ない者ほど、その場面に遭遇するとどう反応していいか分からなくなる。
フフッ
それを見ていたジークはおかしそうに笑った。
そういえば、彼は私に対して褒めることが多いように感じる。
「あの、無理に褒めてもらわなくて結構ですよ。今まで可もなく不可もなくと判断されてきましたし、そんなに褒められるほど出来が良くないことも知っていますから。」
そう思ったのは彼の、表情に狂気が宿ることは別として、言葉の端端にこちらを気遣う素振りが見えたからだった。しかし、その瞬間、彼は、へえ、とこちらが気おされるほどに黒い何かを醸し出した。
彼は今見たことがないほどに怒っている。
私はそう確信した。
何とか、ゴクッと喉を鳴らして唾を飲み込むことで自分を保つことが精いっぱいだった。
彼はこちらを見下ろしつつ、ニヤリからニコッと目尻を下げた。
「君は色々と自分を過小評価しすぎだよ。リオウはめったに人を褒めることはないし、ましてや人の背景だけで褒めることはしない。むろん僕もね。きちんと現場の働きを見て判断する。そこに、詩情は挟まない、と思う。」
「そこは自信がないんですね。」
「いや、君に関してはどうも挟んでしまっているような気もするから、でも、君の働きは十分だと思っているのは本当だよ。リオウはその点冷静に君に対する評価ができる人物だよ。僕に対する忖度なんて彼には微塵もないし。だから、そんな彼にこれほど君のことを褒めて僕に言ったんだから自信を持っていいよ。君は素晴らしい人だと。」
彼は私の頬を撫でて穏やかに笑った。春の命を芽吹かせる日差しのように温かい笑顔だった。
そして、彼の言葉が胸に響き、その時聞こえた気がした。
ドクン
何かが跳ねる音が。
私の中で何かが駆け巡った気がした。
それが私にくれるのは温かさだ。
これが・・・幸福だろうか。
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