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攻撃?魔法
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「うーん・・・」
「ナイラさん、おはようございます。難しい顔してましたが、どうかしたんですか?」
宿屋の受付で難しい顔をしていたナイラさんに挨拶をする。
「あらユウジおはよう。いやねぇ、帳簿を付けている所なんだけど私は苦手でねぇ・・・」
「そういう事ですかぁ。どれどれ・・・」
興味本意で見たが帳簿は種類・収支がどんどん書き足されるだけで非常に見にくい物だった。
「すみません、羊皮紙を何枚か貰えますか?」
「羊皮紙かい? 別に構わないけど・・・」
羊皮紙を何枚か貰い、帳簿に書かれていた数字を資産や売上などの項目別に分け、羊皮紙毎に整理していく。
「こうやって整理すると見易いですよ。」
「あらホントだねぇ。助かったよ。今日の夕飯はサービスしておくよ。」
ナイラさんにお礼を言って宿屋を後にする。
しかし、この世界に来て帳簿を整理する簿記の力が役に立つとは思わなかったな。
元の世界では暗算なんて全然できなかったが、スラスラ出来たのは算術スキルのお陰なんだろうなぁ。やはりスキルの力は侮れないな・・・
そんな事を考えながら今日の目的地の武器屋に歩いて来ていた。
「こんにちはー。」
「いらっしゃいませー。おや、兄さん。今日はどうしたんだい?」
「昨日、腹を魔物に刺されましてね・・・ そろそろ防具を買おうかなと思って来ました。」
「なるほどね~。命は1つしかないから大事にしなよ。 丁度良いのがあるから見てくれよ。」
そう言って武具屋の店主は奥からフルプレートの鎧を持ってくる。
「見てくれよコレ! アースドラゴンの鱗で作られていて、耐熱・耐刃・耐衝撃に優れた物だ! 土魔法にも耐性があるんだぜ!」
「それは凄いですね!」
「だろ? ここら辺の魔物ならコイツで全然十分だぜ。」
「へぇー。それでおいくらですか?」
「んー。まぁ兄ちゃんなら特別価格で金貨800枚ってところかな?」
「高いわっ! 低ランクの冒険者に出せる価格じゃないよ!」
「やっぱそうだよな・・・全然売れなくてよ。誰か買ってくれないかなぁ・・・」
「はぁ・・・。金貨15枚分位で買える防具はないですか?」
この1ヶ月で貯めた全財産を頭に思い浮かべ、予算を店主に言う。
「金貨15枚ねぇ・・・ それだとこの辺なんてどうだ? コイツはオークの皮で出来ていて、フルプレートほど全身を覆えないけど、籠手と胸当てとレガースが付いて金貨20枚の代物だ。在庫処分で金貨15枚でいいぜ。」
「じゃあ、それを下さい。」
やはり魔物素材の防具は高いな・・・ だけど何もないよりかはマシだな。命には代えられないしね。
店主に支払いをしようと思い、財布を呼び出す。
「・・・あれ? また財布が変わってる。という事はレベルが上がったのか。また懐かしいのが出てきたなぁ・・・」
新しくなった財布は俺が小学校低学年の時に買ってもらった国民的アニメキャラクターがプリントされた水色の財布だった。
「このロボットが便利な道具を出してくれるんだよなぁ。 いやー、本当にこのアニメは良く見たなぁ。」
懐かしい気持ちでいっぱいになりながら、新しい財布から貨幣をジャラジャラと出す。
「はい。金貨15枚分。」
「おいおい! 小銭ばっかりじゃねぇか!」
「金貨15枚分位の値段とは言ったけど金貨15枚とは言ってませんよー。」
店主はブーブー言っていたが、お金はお金なので渋々受け取った。
しょうがないじゃないか、まだ金貨なんてろくに手に入らないし、【貨幣交換】もレベルが低くて何度も使えないし。
ここは店主に涙を飲んでもらおう。
「ふー! やっと数え終わった。確かに金貨15枚分のお金を受け取ったぜ。 早速、着ていくかい?」
「そうですね。せっかくだから着て帰ります。」
早速、着させてもらい防具の感触を確かめる。 うん、良い感じだ。冒険者ぽくなってきたな。
その後、武具屋を後にし道具屋でポーション等を残りの全財産で購入して宿屋に戻り、今日はゆっくり過ごした。
しかし、この世界に来てからお金が全然貯まらないなぁ。
※※※※※
「あれ? また新しい魔法が増えてる・・・」
宿屋に戻り部屋でゴロゴロしていたが、【財布】のレベルが上がっていたのでステータス画面を何気なくチェックしていたら新しい魔法が増えているのに気が付いた。
「頼む! 今度こそ攻撃魔法であってくれ! もしくは冒険で使える魔法!」
俺は祈る気持ちで新しい魔法の説明を見る事にした。
【悪魔の借入】・・・契約されし次元の精霊を召喚する。この世界の理を持つ貨幣をレベル×1000枚まで借りる事ができる。1週間に1度、借りた金額の30%を【財布】に入れて返済する。計4回で返済。返せない場合は死亡する。消費MPは精霊を召喚中毎秒2。
「(うぉぉぉい! 攻撃的だけど俺に攻撃的じゃねぇか! 返せないと死ぬの!? 借りないよ!!)」
またなんとも微妙な魔法が増えてしまった。本当に恋金魔法は使えるのがあるんだろうか・・・?
本当に残念な職業に就いてしまったと嘆きながら俺は眠りについた。
「ナイラさん、おはようございます。難しい顔してましたが、どうかしたんですか?」
宿屋の受付で難しい顔をしていたナイラさんに挨拶をする。
「あらユウジおはよう。いやねぇ、帳簿を付けている所なんだけど私は苦手でねぇ・・・」
「そういう事ですかぁ。どれどれ・・・」
興味本意で見たが帳簿は種類・収支がどんどん書き足されるだけで非常に見にくい物だった。
「すみません、羊皮紙を何枚か貰えますか?」
「羊皮紙かい? 別に構わないけど・・・」
羊皮紙を何枚か貰い、帳簿に書かれていた数字を資産や売上などの項目別に分け、羊皮紙毎に整理していく。
「こうやって整理すると見易いですよ。」
「あらホントだねぇ。助かったよ。今日の夕飯はサービスしておくよ。」
ナイラさんにお礼を言って宿屋を後にする。
しかし、この世界に来て帳簿を整理する簿記の力が役に立つとは思わなかったな。
元の世界では暗算なんて全然できなかったが、スラスラ出来たのは算術スキルのお陰なんだろうなぁ。やはりスキルの力は侮れないな・・・
そんな事を考えながら今日の目的地の武器屋に歩いて来ていた。
「こんにちはー。」
「いらっしゃいませー。おや、兄さん。今日はどうしたんだい?」
「昨日、腹を魔物に刺されましてね・・・ そろそろ防具を買おうかなと思って来ました。」
「なるほどね~。命は1つしかないから大事にしなよ。 丁度良いのがあるから見てくれよ。」
そう言って武具屋の店主は奥からフルプレートの鎧を持ってくる。
「見てくれよコレ! アースドラゴンの鱗で作られていて、耐熱・耐刃・耐衝撃に優れた物だ! 土魔法にも耐性があるんだぜ!」
「それは凄いですね!」
「だろ? ここら辺の魔物ならコイツで全然十分だぜ。」
「へぇー。それでおいくらですか?」
「んー。まぁ兄ちゃんなら特別価格で金貨800枚ってところかな?」
「高いわっ! 低ランクの冒険者に出せる価格じゃないよ!」
「やっぱそうだよな・・・全然売れなくてよ。誰か買ってくれないかなぁ・・・」
「はぁ・・・。金貨15枚分位で買える防具はないですか?」
この1ヶ月で貯めた全財産を頭に思い浮かべ、予算を店主に言う。
「金貨15枚ねぇ・・・ それだとこの辺なんてどうだ? コイツはオークの皮で出来ていて、フルプレートほど全身を覆えないけど、籠手と胸当てとレガースが付いて金貨20枚の代物だ。在庫処分で金貨15枚でいいぜ。」
「じゃあ、それを下さい。」
やはり魔物素材の防具は高いな・・・ だけど何もないよりかはマシだな。命には代えられないしね。
店主に支払いをしようと思い、財布を呼び出す。
「・・・あれ? また財布が変わってる。という事はレベルが上がったのか。また懐かしいのが出てきたなぁ・・・」
新しくなった財布は俺が小学校低学年の時に買ってもらった国民的アニメキャラクターがプリントされた水色の財布だった。
「このロボットが便利な道具を出してくれるんだよなぁ。 いやー、本当にこのアニメは良く見たなぁ。」
懐かしい気持ちでいっぱいになりながら、新しい財布から貨幣をジャラジャラと出す。
「はい。金貨15枚分。」
「おいおい! 小銭ばっかりじゃねぇか!」
「金貨15枚分位の値段とは言ったけど金貨15枚とは言ってませんよー。」
店主はブーブー言っていたが、お金はお金なので渋々受け取った。
しょうがないじゃないか、まだ金貨なんてろくに手に入らないし、【貨幣交換】もレベルが低くて何度も使えないし。
ここは店主に涙を飲んでもらおう。
「ふー! やっと数え終わった。確かに金貨15枚分のお金を受け取ったぜ。 早速、着ていくかい?」
「そうですね。せっかくだから着て帰ります。」
早速、着させてもらい防具の感触を確かめる。 うん、良い感じだ。冒険者ぽくなってきたな。
その後、武具屋を後にし道具屋でポーション等を残りの全財産で購入して宿屋に戻り、今日はゆっくり過ごした。
しかし、この世界に来てからお金が全然貯まらないなぁ。
※※※※※
「あれ? また新しい魔法が増えてる・・・」
宿屋に戻り部屋でゴロゴロしていたが、【財布】のレベルが上がっていたのでステータス画面を何気なくチェックしていたら新しい魔法が増えているのに気が付いた。
「頼む! 今度こそ攻撃魔法であってくれ! もしくは冒険で使える魔法!」
俺は祈る気持ちで新しい魔法の説明を見る事にした。
【悪魔の借入】・・・契約されし次元の精霊を召喚する。この世界の理を持つ貨幣をレベル×1000枚まで借りる事ができる。1週間に1度、借りた金額の30%を【財布】に入れて返済する。計4回で返済。返せない場合は死亡する。消費MPは精霊を召喚中毎秒2。
「(うぉぉぉい! 攻撃的だけど俺に攻撃的じゃねぇか! 返せないと死ぬの!? 借りないよ!!)」
またなんとも微妙な魔法が増えてしまった。本当に恋金魔法は使えるのがあるんだろうか・・・?
本当に残念な職業に就いてしまったと嘆きながら俺は眠りについた。
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