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奴隷
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「奴隷商ですって? 別に奴隷が欲しい訳じゃないんですけど・・・」
そもそも日本に奴隷なんていないから少し抵抗感がある。
まぁ、日本にいた時はある意味会社の奴隷だったけどね・・・
「オヌシにとっても悪い話ではないぞ? どうせ何処のパーティーにも入れてもらえんのじゃろ? 冒険者のソロは危険じゃ。仲間がいれば毒とかで体が動かない時でも薬を飲ませてもらえるしのぅ」
「うーん。確かにそうですけど・・・」
「それにじゃな。スキルオーブを買うよりスキルを持った奴隷を買う方が安い。どんなスキルでも半額以下じゃ。」
「それはお得といえばお得ですね。」
「戦闘系のスキルで言うと、例えばどんなに強い奴隷がいたとしても、一日中一緒にいるとは限らないし、罠とかで離ればなれになったとしたら守ってもらえない。結果的に自分が強い方が生存率が上がると冒険者達は思うのさ。だからスキルオーブが売れるのさ。」
「なるほど~。」
「まだまだ稼ぎが少なさそうだし、安定するまでは奴隷を使うのが吉じゃろうて。」
そう言ってお婆さんは入り口の扉にいる門番まで歩いていった。
「スキル屋の婆が来たとドルトに伝えておくれ。それで分かるさ。」
屈強な二人の門番の内、1人が中に入っていった。
そして程なく1人の恰幅の良い中年男性が現れた。
「これはこれは! こんな所までようこそお出でくださいました! 今日はいか用で?」
「ドルト、またアンタは太ったね? もう歳なんだから節制しなきゃダメじゃよ。 今日は客を連れて来たよ。『いつもの』を紹介してやりな。」
「おぉー! これは毎度ありがとうございます。 婆様のお陰で在庫処理が捗りますよ。今度、美味しい茶菓子でもお持ちしますね!」
「そんな物はいらないよ。アンタみたいに太っちまう。ポド坊の紹介でもあるから良しなに頼むよ。じゃあ、アタシは店を空けているから帰るよ。」
そう言ってお婆さんは来た道を戻り始め、俺はすれ違い様にお礼を述べた。
「それでは中に入りましょう。どうぞこちらへ。」
奴隷商ドルトに促され、洋館の中に入っていった。
「うわぁ~。外も豪華でしたが中も豪華ですね。」
中に入ると綺麗な赤い絨毯が敷き詰めらたホールは上には大きなシャンデリア、部屋の辺りには立派な石像や絵画が沢山飾られていた。
高級品が多いのだろう。警備員らしき人物がちらほら見えていた。
「いえいえ、それほどでも。ささ、奥へどうぞ。」
奥に行くと地下へ向かう階段があった。
「この先に奴隷達がいます。お目当ての物があれば良いですが。」
この人からして見れば奴隷は物扱いなんだなぁと思いながら階段を降りて行く。
下に着くと周りが石壁でできた部屋へと着く。左右には牢屋の部屋が無数にあり、中には人が何人もいた。
ドルトはそれを無視するかのようにどんどん進んで行く。
「あれ? 奴隷を紹介するんじゃないんですか?」
一向に紹介しないで進み続けるドルトに訪ねる。
「地下一階は値が張る物ばかりですよ。お客様みたいな方に紹介するのは地下二階にございます。」
そう言いながらドルトは奥にある階段を降りて行く。
階段を降りて行くにつれて臭いがキツくなってくる。腐敗臭とも言えるし、動物臭とも言えるし色んな臭いをブレンドしたみたいだ。
「ここは・・・?」
「ここは亜人達の奴隷を集めた部屋になります。」
ドルトは歩みをゆっくりにし、俺に牢屋を見てもらおうとする。
「ここには先のマナート連合国との戦争等で捕まった亜人達が奴隷として捕らえられているのです。この国は人族史上主義国家。故に上の階にいた人族の奴隷は高いのですよ。お客様みたいな懐事情が厳しそうな方には安い亜人達をいつも紹介しているのです。」
「そういう事ですか・・・」
「それではどのような奴隷をご所望ですかな?」
奴隷か・・・気が引けるが冒険で命を失うリスクは避けたい。
ここまで来てしまったし、労働者を雇うつもりで買おう。【貨幣創造】で1日暮らせる貨幣が作れるようになったら解放してあげれば良いしね。
「それじゃあ、戦闘が出来る奴隷を見せて下さい。」
「ボク達を買って下さい!!」
急に右側からの声が聞こえたので見てみると、牢屋の鉄格子を両手で握りしめた少女がいた。
少女は白い髪、白い獣耳、白い尻尾をしていたが衛生面が良くないのか服同様、薄汚れていた。
「(うわぁ~。ケモミミっ子だ!)」
「お願いします! ボク達を買って下さい!!」
「ボク達?」
牢屋を良く見ると暗くて分かりづらかったが奥にはもう1人女の子が座っていた。
元気が無く、ぐったりしている。
髪はエメラルドグリーンをしていて耳がツンと尖り立っていた。
「彼女達は?」
「彼女達は戦争で捕らえられた白狼族の娘とハーフエルフの娘です。」
「戦闘は大丈夫なんでしょうか?」
「まぁ、戦う事は出来るでしょうなぁ。今は暴れられないように能力を封じていますが、元々は白狼族は身体能力が優れた部族ですし、混血とはいえエルフは魔法に優れた部族ですからね。」
「それは素晴らしいですね!」
「しかし、彼女達はダメですね。」
意外にもドルトは売ろうとする気を出さない。
「何か問題でも?」
「彼女達は売り手が決まってるんですよ。16歳になり成人したので丁度明日、娼館に売られるのです。人族史上主義とはいえ変わった趣味をお持ちの方はいますからね。」
「世知辛い世の中ですね・・・」
まだ年若く可哀想だと思うが、決まっているものならしょうがない。
「娼館で一生を終えるのは嫌だ! どうせ死ぬなら、誇り高き白狼族として戦いの中で死にたい!」
少女は手から血が出るほど鉄格子を握りしめ泣き叫ぶ。
疑問があったので少女に聞いてみた。
「俺は根なし草の冒険者で危険もあるし、何処に行くかも分からん身だけど?」
「全然構わない!!」
「一応、俺は男なんだけど?」
「お兄さんは何か良い人そうな気がする。」
良い人か・・・そう言えば昔から女性には(都合の)良い人って良く言われてたっけ。あれ?おかしいな。目から塩辛い水が。
「お兄さん、何で泣いてるの・・・?」
少女が悲しい目をして俺を見ていた。
「あーー! もう!!」
俺は髪をグシャグシャに掻き乱す。
「店主! 彼女達は娼館にいくらで売るんだ?」
「え!? 金貨100枚ですけど・・・」
うーむ。所持金は金貨25枚分しかないから全然足りない。
「じゃあ、金貨110枚で俺が買おう。」
「馬鹿言っちゃいけませんよ。先方に謝らないといけませんから金貨150枚なら良いですよ。」
「見たところ、健康面も悪そうだ。金貨120枚!」
「信用はお金で買えないんですよ? 140!!」
お互い妥協点を探し、金貨130枚で俺が二人を買う事になった。
「しかし、お客様は婆様の紹介ゆえ、懐が厳しい方だと思いましたが支払いは大丈夫でしょうか?」
ドルトは不安そうに尋ねてくる。
「心配いりません。大金なので宿に預けてあるので取ってきます。くれぐれも他に売りませんように!」
そう言って俺は奴隷商を後にした。
そもそも日本に奴隷なんていないから少し抵抗感がある。
まぁ、日本にいた時はある意味会社の奴隷だったけどね・・・
「オヌシにとっても悪い話ではないぞ? どうせ何処のパーティーにも入れてもらえんのじゃろ? 冒険者のソロは危険じゃ。仲間がいれば毒とかで体が動かない時でも薬を飲ませてもらえるしのぅ」
「うーん。確かにそうですけど・・・」
「それにじゃな。スキルオーブを買うよりスキルを持った奴隷を買う方が安い。どんなスキルでも半額以下じゃ。」
「それはお得といえばお得ですね。」
「戦闘系のスキルで言うと、例えばどんなに強い奴隷がいたとしても、一日中一緒にいるとは限らないし、罠とかで離ればなれになったとしたら守ってもらえない。結果的に自分が強い方が生存率が上がると冒険者達は思うのさ。だからスキルオーブが売れるのさ。」
「なるほど~。」
「まだまだ稼ぎが少なさそうだし、安定するまでは奴隷を使うのが吉じゃろうて。」
そう言ってお婆さんは入り口の扉にいる門番まで歩いていった。
「スキル屋の婆が来たとドルトに伝えておくれ。それで分かるさ。」
屈強な二人の門番の内、1人が中に入っていった。
そして程なく1人の恰幅の良い中年男性が現れた。
「これはこれは! こんな所までようこそお出でくださいました! 今日はいか用で?」
「ドルト、またアンタは太ったね? もう歳なんだから節制しなきゃダメじゃよ。 今日は客を連れて来たよ。『いつもの』を紹介してやりな。」
「おぉー! これは毎度ありがとうございます。 婆様のお陰で在庫処理が捗りますよ。今度、美味しい茶菓子でもお持ちしますね!」
「そんな物はいらないよ。アンタみたいに太っちまう。ポド坊の紹介でもあるから良しなに頼むよ。じゃあ、アタシは店を空けているから帰るよ。」
そう言ってお婆さんは来た道を戻り始め、俺はすれ違い様にお礼を述べた。
「それでは中に入りましょう。どうぞこちらへ。」
奴隷商ドルトに促され、洋館の中に入っていった。
「うわぁ~。外も豪華でしたが中も豪華ですね。」
中に入ると綺麗な赤い絨毯が敷き詰めらたホールは上には大きなシャンデリア、部屋の辺りには立派な石像や絵画が沢山飾られていた。
高級品が多いのだろう。警備員らしき人物がちらほら見えていた。
「いえいえ、それほどでも。ささ、奥へどうぞ。」
奥に行くと地下へ向かう階段があった。
「この先に奴隷達がいます。お目当ての物があれば良いですが。」
この人からして見れば奴隷は物扱いなんだなぁと思いながら階段を降りて行く。
下に着くと周りが石壁でできた部屋へと着く。左右には牢屋の部屋が無数にあり、中には人が何人もいた。
ドルトはそれを無視するかのようにどんどん進んで行く。
「あれ? 奴隷を紹介するんじゃないんですか?」
一向に紹介しないで進み続けるドルトに訪ねる。
「地下一階は値が張る物ばかりですよ。お客様みたいな方に紹介するのは地下二階にございます。」
そう言いながらドルトは奥にある階段を降りて行く。
階段を降りて行くにつれて臭いがキツくなってくる。腐敗臭とも言えるし、動物臭とも言えるし色んな臭いをブレンドしたみたいだ。
「ここは・・・?」
「ここは亜人達の奴隷を集めた部屋になります。」
ドルトは歩みをゆっくりにし、俺に牢屋を見てもらおうとする。
「ここには先のマナート連合国との戦争等で捕まった亜人達が奴隷として捕らえられているのです。この国は人族史上主義国家。故に上の階にいた人族の奴隷は高いのですよ。お客様みたいな懐事情が厳しそうな方には安い亜人達をいつも紹介しているのです。」
「そういう事ですか・・・」
「それではどのような奴隷をご所望ですかな?」
奴隷か・・・気が引けるが冒険で命を失うリスクは避けたい。
ここまで来てしまったし、労働者を雇うつもりで買おう。【貨幣創造】で1日暮らせる貨幣が作れるようになったら解放してあげれば良いしね。
「それじゃあ、戦闘が出来る奴隷を見せて下さい。」
「ボク達を買って下さい!!」
急に右側からの声が聞こえたので見てみると、牢屋の鉄格子を両手で握りしめた少女がいた。
少女は白い髪、白い獣耳、白い尻尾をしていたが衛生面が良くないのか服同様、薄汚れていた。
「(うわぁ~。ケモミミっ子だ!)」
「お願いします! ボク達を買って下さい!!」
「ボク達?」
牢屋を良く見ると暗くて分かりづらかったが奥にはもう1人女の子が座っていた。
元気が無く、ぐったりしている。
髪はエメラルドグリーンをしていて耳がツンと尖り立っていた。
「彼女達は?」
「彼女達は戦争で捕らえられた白狼族の娘とハーフエルフの娘です。」
「戦闘は大丈夫なんでしょうか?」
「まぁ、戦う事は出来るでしょうなぁ。今は暴れられないように能力を封じていますが、元々は白狼族は身体能力が優れた部族ですし、混血とはいえエルフは魔法に優れた部族ですからね。」
「それは素晴らしいですね!」
「しかし、彼女達はダメですね。」
意外にもドルトは売ろうとする気を出さない。
「何か問題でも?」
「彼女達は売り手が決まってるんですよ。16歳になり成人したので丁度明日、娼館に売られるのです。人族史上主義とはいえ変わった趣味をお持ちの方はいますからね。」
「世知辛い世の中ですね・・・」
まだ年若く可哀想だと思うが、決まっているものならしょうがない。
「娼館で一生を終えるのは嫌だ! どうせ死ぬなら、誇り高き白狼族として戦いの中で死にたい!」
少女は手から血が出るほど鉄格子を握りしめ泣き叫ぶ。
疑問があったので少女に聞いてみた。
「俺は根なし草の冒険者で危険もあるし、何処に行くかも分からん身だけど?」
「全然構わない!!」
「一応、俺は男なんだけど?」
「お兄さんは何か良い人そうな気がする。」
良い人か・・・そう言えば昔から女性には(都合の)良い人って良く言われてたっけ。あれ?おかしいな。目から塩辛い水が。
「お兄さん、何で泣いてるの・・・?」
少女が悲しい目をして俺を見ていた。
「あーー! もう!!」
俺は髪をグシャグシャに掻き乱す。
「店主! 彼女達は娼館にいくらで売るんだ?」
「え!? 金貨100枚ですけど・・・」
うーむ。所持金は金貨25枚分しかないから全然足りない。
「じゃあ、金貨110枚で俺が買おう。」
「馬鹿言っちゃいけませんよ。先方に謝らないといけませんから金貨150枚なら良いですよ。」
「見たところ、健康面も悪そうだ。金貨120枚!」
「信用はお金で買えないんですよ? 140!!」
お互い妥協点を探し、金貨130枚で俺が二人を買う事になった。
「しかし、お客様は婆様の紹介ゆえ、懐が厳しい方だと思いましたが支払いは大丈夫でしょうか?」
ドルトは不安そうに尋ねてくる。
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