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2024年1月

1月12日 2/3

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どうしたのかと聞くと、忘れ物してないかと聞かれた。
誰も何も言ってないと言うと、多分凪ちゃんの…と言い淀んでいた。
元気がない理由かと思い詳しく聞くと、畳んだ布団にぬいぐるみが挟まったていたとのこと。
「いつもは匡臣たちが帰った日からお父さんが布団をリビングの布団干しで1枚づつ毎日干してから押し入れに仕舞ってたんだけど、今回充宏くんのことで疲れちゃってて何日かずれたの。凪ちゃんの様子が変って電話来た後に見つかったんだけど、忘れたとか無くしたとか言わないから、置いていったのかなってお父さんと話してたのよ。」
理由はそれだ思っていると、その後にねと母が話しを続けた。
「瞬くんのお母さんが古い服残してるって聞いたんだけど瞬が着てたのとか混ざってないかって、家に来たの。2人で押し入れから出して、リビングでアルバム見ながら探したら何枚かあって、その時にぬいぐるみ見て凪ちゃんのやつじゃないかって言われて電話したんだけど。」
違うかもしれないが今はそれしか心当たりが無かった。
もし、要らないから置いていったのなら別だけど取りに来たらどうかと言われ、今日取りに行くと電話を切った。
電話を切ると妻から不在着信が3件来ていた。
慌てて電話をすると、取り乱したように長女のぬいぐるみが違うやつでとパニックになっていた。
まだ3時前だったが、家に帰ると伝え戸締まりを頼んで家に向かった。
玄関を開けると、2階からバサバサと物音がしていた。
妻が無い無いと言いながら何かを探していた。
落ち着かせ話しを聞くとぬいぐるみが無いと泣いていた。
ゲームセンターのくまのぬいぐるみと後ろ姿が同じ雰囲気だったからこれが長女のだと思っていたと、泣き叫んでいた。
実家からの電話の内容を伝えこれから取りに行ってくると話した。
今日はこれから天気が崩れるから、もしかしたら実家に泊まりになるかもしれないと伝えると着替えを準備してくれた。
家を出る時に隣の奥さんが日課のウォーキングから帰ってき来たところだった。
実家に妻の大事なものを忘れてきたので取りに行くが妻がひどく取り乱しているので、なにかあったら助けて欲しいと頼み家を出た。
しばらく走ると長女とすれ違ったので声をかけた。
これからくまを取りに行くと言うと目を潤ませ驚いた様に近づいて来た。
車から降りると抱きついて泣き出した。
一緒に行くかと聞くと行くと答えたので車に乗せた。
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