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帰りの馬車で
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「今日の乙女の集いは楽しかったかい?」
「ええ、とても。」
帰りの馬車の中、私達は隣同士で座り、何故かアルク様の手は私の手と繋がれたままです。
「そう言えば、今朝の彼女…」
アルク様が発した言葉に身体がビクリとしてしまった。
不信に思われなかったかしら。
でも、アルク様は彼女の事をどう思ったのだろう。
…まさか!あの時は言わなかっただけで、彼女に一目惚れしてしまったとか?
どうしよう。強制力が働いたの?
私、失恋?もう、アルク様と一緒にいられないの?
やっぱりゲームは始まってしまったのだわ。
「レイラ!?大丈夫かい!?顔色が悪い!」
アルク様の声にハッとした。
アルク様に心配かけてしまうなんて、婚約者失格ですね。
でも、今の私の顔は酷い顔をしている。
こんな顔は見せられなくて俯いてしまった。
「あ、いえ、すみません。何でもないですわ。」
「何でもない事ではないぞ。顔色が凄く悪い。」
アルク様の手が私の頬を優しく撫でた。
その優しさに泣きそうになった。
「レイラ」
アルク様の綿のように優しい声にアルク様へ目を向けた。
あぁ。やっぱり素敵です。アルク様の事が好きすぎてこの後に待ち受ける展開が辛すぎる。
アルク様の顔は私を心配してか、いつもの太陽の様にキラキラして暖かい笑顔ではなく、今にも雨が降り出しそうな雲のように憂いを帯びていた。
私がそんな顔をさせてしまったのね。ごめんなさい。
「アルク様」
心配かけないように笑顔を向けようとしたけど失敗したみたい。
「レイラ。私は何時でもキミの味方だ。君が正しい時はもちろん、悪い時でもキミを正す為に傍にいるぞ。レイラの隣に私がいる事を忘れるな。」
甘く優しい声に私は胸が締め付けられた。
「はい。」
思わず眼に溜まっていた涙が1滴、頬を伝ってしまった。
あ、と思った時には頬に柔らかい何かが触れていた。
まさか、今の柔らかい何かってアルク様の唇…
「涙はしょっぱいものだが、レイラの涙は甘いのだな。」
「ア、ア、アルク様!?」
「ハハハ!いつものレイラに戻ったな。」
「もう!もう!」
アルク様の胸元に講義したけど、アルク様にとっては子猫のパンチ程の威力しかないでしょう。
「ハハハ。レイラ。くすぐったいぞ。」
「ひゃぁ!!」
アルク様に抱き込まれてしまった。
は、恥ずかしい!!私の顔は苺よりも真っ赤になっているでしょう。
うぅ。。顔が上げられない。
「レイラ。忘れるな。私はいつでもキミの味方だ。」
力強く優しい声に絆されてしまう。
そんなに優しくされてしまっては、貴方への想いが募ってしまう。貴方から離れるのか辛くなる。
「はい。」
でも、今だけは。その日が来る時まで。
どうか、貴方のお傍にいさせてください。
そう願いながら、そっと目を閉じた。
「ええ、とても。」
帰りの馬車の中、私達は隣同士で座り、何故かアルク様の手は私の手と繋がれたままです。
「そう言えば、今朝の彼女…」
アルク様が発した言葉に身体がビクリとしてしまった。
不信に思われなかったかしら。
でも、アルク様は彼女の事をどう思ったのだろう。
…まさか!あの時は言わなかっただけで、彼女に一目惚れしてしまったとか?
どうしよう。強制力が働いたの?
私、失恋?もう、アルク様と一緒にいられないの?
やっぱりゲームは始まってしまったのだわ。
「レイラ!?大丈夫かい!?顔色が悪い!」
アルク様の声にハッとした。
アルク様に心配かけてしまうなんて、婚約者失格ですね。
でも、今の私の顔は酷い顔をしている。
こんな顔は見せられなくて俯いてしまった。
「あ、いえ、すみません。何でもないですわ。」
「何でもない事ではないぞ。顔色が凄く悪い。」
アルク様の手が私の頬を優しく撫でた。
その優しさに泣きそうになった。
「レイラ」
アルク様の綿のように優しい声にアルク様へ目を向けた。
あぁ。やっぱり素敵です。アルク様の事が好きすぎてこの後に待ち受ける展開が辛すぎる。
アルク様の顔は私を心配してか、いつもの太陽の様にキラキラして暖かい笑顔ではなく、今にも雨が降り出しそうな雲のように憂いを帯びていた。
私がそんな顔をさせてしまったのね。ごめんなさい。
「アルク様」
心配かけないように笑顔を向けようとしたけど失敗したみたい。
「レイラ。私は何時でもキミの味方だ。君が正しい時はもちろん、悪い時でもキミを正す為に傍にいるぞ。レイラの隣に私がいる事を忘れるな。」
甘く優しい声に私は胸が締め付けられた。
「はい。」
思わず眼に溜まっていた涙が1滴、頬を伝ってしまった。
あ、と思った時には頬に柔らかい何かが触れていた。
まさか、今の柔らかい何かってアルク様の唇…
「涙はしょっぱいものだが、レイラの涙は甘いのだな。」
「ア、ア、アルク様!?」
「ハハハ!いつものレイラに戻ったな。」
「もう!もう!」
アルク様の胸元に講義したけど、アルク様にとっては子猫のパンチ程の威力しかないでしょう。
「ハハハ。レイラ。くすぐったいぞ。」
「ひゃぁ!!」
アルク様に抱き込まれてしまった。
は、恥ずかしい!!私の顔は苺よりも真っ赤になっているでしょう。
うぅ。。顔が上げられない。
「レイラ。忘れるな。私はいつでもキミの味方だ。」
力強く優しい声に絆されてしまう。
そんなに優しくされてしまっては、貴方への想いが募ってしまう。貴方から離れるのか辛くなる。
「はい。」
でも、今だけは。その日が来る時まで。
どうか、貴方のお傍にいさせてください。
そう願いながら、そっと目を閉じた。
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