ブリティッシュ関西ガールと京女どす 〜テストの回答は英語でええやん!あかんどす〜

しおしお

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第9話 日本語の逆襲、あずさ覚醒!?

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期末テスト直前。  

職員室に張り出された一枚の紙が、生徒たちの注目を集めていた。



---



【お知らせ】  

今学期の期末試験は、すべての教科で『日本語による記述解答』が必須となります。  

※英語での解答は一切認められません(ただし、英語科目において英語での回答を求める問題を除く)。



---



「やっぱり出たか、“鸞対策”」



「なんかもう伝説の人扱いやな……」



「ていうか、ここ日本の学校なんやし、最初から日本語縛りでもよかったやんな?」



「でも鸞さん、前回の英語解答、全部満点だったらしいよ……」



「むしろ先生たち、よく採点したよな……」





教室ではそんな話題で持ちきりだったが、当の本人はというと、あっけらかんと笑っていた。



「せやろなー。うちもちょっとやりすぎた感あったし」



「でも、これで本気で“勝負”どすな」



あずさは、静かに拳を握っていた。





そんなふたりのやりとりに、クラスメイトが耳をそばだてる。



「勝負って何!? まさかあのふたり、成績でもライバルなん?」



「え、恋人とかじゃなかったの?」



「違う違う、ライバルで親友で……あれ? 何て言えばええの?」



「とにかく尊い」





そして迎えた期末テスト初日。



問題用紙と向き合いながら、鸞は内心でつぶやいた。



(よっしゃ、日本語での勝負やな……書き間違えへんよう、全集中や)





国語の記述式問題、現代文の感想文、古典の現代語訳――  

苦手ではない。だが、細かい助詞や語順に時々引っかかる。



(ああん、ここ“が”と“は”どっちやったっけ……)





一方その頃、あずさの筆は淀みなかった。



丁寧で美しい字。  

しっかりと構成された文章。



読解力も、漢字の運用も、何一つ抜かりはない。



(……今度こそ)



あずさの目には、静かな情熱が宿っていた。





テストが終わったあと、クラスは騒然としていた。



「やばい、国語めっちゃ難しかった……!」



「現代文の感想、時間ギリギリだったわ……」



「でも、あずささんの筆の動き、めっちゃスムーズやったよね……」





そして迎えた、試験返却日。



黒板横に張り出された、学年成績上位者一覧。



そこには――



---



1位 都 あずさ  

2位 瓢及 鸞



---



「……えっ!? あずささんが……1位!?」



「ついに抜いた!? 英語の女神を!?」



「ていうか2位の鸞さんもすごいけど!?」





騒ぐクラスの中、鸞は満面の笑みで拍手を送っていた。



「おめでとう、あずささん! 見事に勝ったな!」



「い、いえ、うちはただ、いつも通りに……」



「謙遜せんでええって。うち、ほんまに嬉しいで」



「……ありがとう、どす」





ふたりは目を見合わせて、ふっと笑った。



その瞬間、クラスの誰かが叫んだ。



「やばい、この空気……優勝や……」



「“語学系女子の頂上決戦”とか名前つけて、配信したいレベル……」



「次はどっちが勝つんやろ……!」





期末テストは、静かな“戦い”だった。



だがその勝負の先にあったのは、勝ち負けではなく、互いへのリスペクトと成長だった。



そしてその関係性は、ますます深く、色濃くなっていく。





――この日、“京ことば”と“関西弁”と“ネイティブ英語”の三重奏は、  

初めて“学年の頂点”というステージで、響き合ったのだった。

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