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毒華の幻惑
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革命軍
王族や貴族、役人達の腐敗に苦しみ、ついに立ち上がった人々。
下級の騎士や辺境の軍人が核となり、王国各地で同時に決起して腐敗貴族や役人を打倒。
僅か半年で王城すら陥落させた彼等は、王国最大の腐敗、毒華と呼ばれる王女を前に困惑しきっていた。
確かにその言動は高慢に感じる時もある。
しかし、噂に聞いた王女の姿とは余りにも違いすぎた。
はじめの一言こそ腹立たしいものだったが、少し冷静になれば、それも当然だったのかもしれない。彼女の住まう王女宮は、本来なら革命軍の誰も立ち入れない場所であり、自分達は正しく闖入者なのだから。
今まで革命軍が出会ってきた貴族の令嬢は、怯えるか、喚くか、媚を売ってくるか。侍女や使用人、時には親兄弟をも盾にして、自分だけは助かろうとする者ばかりだった。
だが、この王女は違う。
闖入者である自分達に対して、極めて対等に対話している。
横暴な貴族の所業には憤りを見せ、辺境警備軍の不満を真摯に受け止め、弾薬の不良が隣国の工作であると直ぐに見抜いてしまった。
更には食中りに関してもあっさり原因を突き止め、対処法から調理法まで指南する。
なにより、この王女は自分に仕える者をとても信頼している様に思える。
革命軍は、別に全ての貴族や役人を吊るしてきてはいない。
領地をしっかり治め、評判の良い貴族には手を出さない。
悪徳貴族や役人も、家族に罪が無ければ吊るすのは本人だけだ。
自分達は国を良くしたいのであって、滅ぼしたい訳じゃない。
果たして、この王女に裁きを下して良いのか?
本当に、この王女は毒の華と呼ばれる様な悪なのか……
王族や貴族、役人達の腐敗に苦しみ、ついに立ち上がった人々。
下級の騎士や辺境の軍人が核となり、王国各地で同時に決起して腐敗貴族や役人を打倒。
僅か半年で王城すら陥落させた彼等は、王国最大の腐敗、毒華と呼ばれる王女を前に困惑しきっていた。
確かにその言動は高慢に感じる時もある。
しかし、噂に聞いた王女の姿とは余りにも違いすぎた。
はじめの一言こそ腹立たしいものだったが、少し冷静になれば、それも当然だったのかもしれない。彼女の住まう王女宮は、本来なら革命軍の誰も立ち入れない場所であり、自分達は正しく闖入者なのだから。
今まで革命軍が出会ってきた貴族の令嬢は、怯えるか、喚くか、媚を売ってくるか。侍女や使用人、時には親兄弟をも盾にして、自分だけは助かろうとする者ばかりだった。
だが、この王女は違う。
闖入者である自分達に対して、極めて対等に対話している。
横暴な貴族の所業には憤りを見せ、辺境警備軍の不満を真摯に受け止め、弾薬の不良が隣国の工作であると直ぐに見抜いてしまった。
更には食中りに関してもあっさり原因を突き止め、対処法から調理法まで指南する。
なにより、この王女は自分に仕える者をとても信頼している様に思える。
革命軍は、別に全ての貴族や役人を吊るしてきてはいない。
領地をしっかり治め、評判の良い貴族には手を出さない。
悪徳貴族や役人も、家族に罪が無ければ吊るすのは本人だけだ。
自分達は国を良くしたいのであって、滅ぼしたい訳じゃない。
果たして、この王女に裁きを下して良いのか?
本当に、この王女は毒の華と呼ばれる様な悪なのか……
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