虐げられた皇女は父の愛人とその娘に復讐する

ましゅぺちーの

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皇女シャーロット編

舞踏会

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アルフレッドお兄様が皇帝に即位してすぐ、舞踏会が開かれる。


それは新たな皇帝の誕生を祝うためのものだ。


キャサリンとプリシラを断罪するならそこしかない。


舞踏会には下位貴族も招待されているのでお母様の名誉を回復させることができる。


お兄様はプリシラを贔屓目に見ているが公の場で罪を明らかにされればさすがにそれ相応の処罰を下すだろう。


舞踏会にはお母様の弟であるウィンドウ公爵と両親である前公爵夫妻も呼んでいる。


あの三人のためにも失敗するわけにはいかない。


私はクローゼットの奥に誰にも見つからないように大切に閉まっていたお母様の形見のドレスを取り出した。


見つかったらキャサリンたちが何をするか分からないから大事な日のために取っておいた。


大事なドレスに袖を通し、軽く化粧をして部屋を出る。





お母様、私は今から戦場へ行きます。


怖いけれど大丈夫です。


必ずやり遂げてみせます。





私は会場に続く扉の前に到着した。


私の姿を見た


「シャーロット第一皇女殿下です!!!!」


私は煌びやかな会場に足を踏み入れた。


人々が噂するのが聞こえてくる。


「シャーロット第一皇女殿下はあんなに美しかっただろうか?」


「こう見ると前皇后陛下にそっくりね。」


「・・・なんて綺麗なのかしら。」


ウィンドウ公爵や前公爵夫妻もいて、公爵夫人に関しては泣いている。


プリシラとキャサリンは物凄い顔でこちらを見ている。


二人のドレスは相変わらず宝石が大量にあしらわれている。


プリシラとキャサリンはそのまま私に近づいてきた。


「あら、シャーロット。相変わらず冴えないわね。」


キャサリンが口元を歪めながら言う。


「お母様、あまり本当のことを言ったらお姉様が可哀そうですっ。」


プリシラも嘲笑うように私を見た。


貴族たちが見ている前で私を馬鹿にするのか。


「あら、キャサリン様にプリシラ。二人して今日は随分とゴテゴテしたドレスを着ていらしているのね。下品ですわ。」


私がそう言うと二人は顔を真っ赤にした。


周りの貴族も私の言葉を聞いて二人を嘲笑する。


「たしかにあれはいくらなんでも・・・。」


「それに比べてシャーロット皇女殿下のドレスはよく似合っていて綺麗ですわ。」


「キャサリン様とプリシラ皇女殿下はシャーロット皇女殿下を見習うべきだ。」


貴族たちに馬鹿にされて二人は声を荒げた。


「シャーロットのくせにっ!!生意気よっ!!!」


「そうよっ!お父様とお兄様に嫌われているくせにっ!」


・・・またその話か。




私は呆れながらも言い返そうとしたとき、プリシラがとんでもないことを言ったのだ。



「どうせお父様に毒を盛ったのもお姉様でしょう!?」


っ!?


それを聞いた貴族たちがざわめく。


「何だって!?皇帝陛下を毒殺したのはシャーロット皇女殿下だったのか!?」


「たしかにシャーロット皇女は皇帝陛下に長い間虐げられていたと聞いたぞ。」


「動機としてはありえる話だな。」


・・・まずい。


「プリシラ、証拠はあるのかしら?」


私は冷静にプリシラに問う。


「そんなものないわ!でもお姉様しかいないじゃない!!!お父様が倒れたとき、皇宮には私とお母様とお兄様とお姉様と使用人達しかいなかったのよ。お母様やお兄様が毒を盛るわけがないし、皇族の食事に毒を盛るなんて一介の使用人だけで出来ることじゃない。お姉様しかいないのよっ!!!」


・・・プリシラは本気で私が皇帝毒殺事件の犯人だと思っているようだ。


私が言い返そうと口を開いたその時―






「これは何の騒ぎだ?」


私が先ほど入ってきた扉からアルフレッドお兄様、いや皇帝陛下がやってきたのだ。


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