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皇女シャーロット編
断罪の始まり
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「アルフレッドお兄様!!!」
プリシラはパァッと顔を輝かせる。
「皇帝陛下・・・。」
アルフレッドお兄様は私たちの近くまで歩いてくる。
「プリシラ、説明しなさい。これは一体何の騒ぎなんだ?」
お兄様は優しくプリシラに問いかけた。
「お父様に毒を盛ったのはお姉様だったんですよ、お兄様!それで今問い詰めていたんです!」
プリシラはお兄様が現れたことで自分が優位に立ったと思っているようだ。
「プリシラ、君は何故そう思うんだ?」
「お姉様しかありえないからです!お姉様ならお父様を毒殺する動機だってあるし!」
「そうか・・・。」
お兄様は私を一瞥した。
どうしよう、お兄様がプリシラの言い分を信じたら。
「シャーロット。」
「・・・」
「お前は、父上に毒を盛ったのか?」
「いいえ。」
「プリシラ、シャーロットはそう言っているが?」
「口先だけなら何とでも言えるわ!!!」
お兄様は視線をもう一度プリシラに戻した。
「プリシラ、そもそも父上が倒れた時、あの部屋にシャーロットはいなかっただろう。それなのにどうやって毒を盛るんだ?」
「そ、それはきっと誰かに命令したんです!お姉様は性悪ですから自分の手を汚さないでしょうし・・・。」
誰かに命令なんて、名ばかりの皇女である私が出来るはずがない。
だけど、上手く言葉が出ない。
どうしよう、沈黙は肯定だと思われてしまう。
私が震えていたその時だった―
「陛下、発言をお許しください。」
聞き慣れた声が会場に響き渡った。
この声は・・・
アーク公爵令息・・・!
「許そう。」
「シャーロット皇女殿下は皇宮で非常に冷遇されておりました。誰かに命令することなど出来ないと思います。」
「なっ・・・!?」
プリシラが顔を真っ赤にした。
「フレデリック様!!!何故なの!?何故、お姉様の肩を持つのよっ!?」
「プリシラ皇女殿下。私はシャーロット皇女殿下の肩を持っているつもりはありません。事実を述べているだけです。」
「なっ・・・なんでっ・・・」
プリシラは泣きそうな顔になった。
「アーク公子はその現場を目撃したのか?」
お兄様がアーク公爵令息に尋ねた。
「はい。シャーロット皇女殿下が平民出身の衛兵に暴力を振るわれているところを目撃したことがございます。」
それを聞いた貴族たちの間にざわめきが広がる。
「平民が皇女に手をあげただと!?」
「ありえない・・・!」
「皇女殿下は皇宮でそこまでひどい扱いを受けていたのか・・・!?」
ウィンドウ前公爵夫妻に至っては殺気を放っている。
アーク公爵令息の言った通りだ。
この世界は私の敵ばかりではない。
「だそうだが、プリシラ。何か言いたいことはあるか?」
「・・・・いいえ。」
プリシラは俯いた。
次にお兄様は私に視線を向ける。
「シャーロットは?」
・・・!
キャサリンとプリシラに復讐するのは今しかない。私はそう思った。
先ほどまでの震えはもうない。
「ちょうどいいですわ、私この場をお借りして言いたいことがございますの。」
私は会場に響き渡るように精一杯声を出した。
プリシラはパァッと顔を輝かせる。
「皇帝陛下・・・。」
アルフレッドお兄様は私たちの近くまで歩いてくる。
「プリシラ、説明しなさい。これは一体何の騒ぎなんだ?」
お兄様は優しくプリシラに問いかけた。
「お父様に毒を盛ったのはお姉様だったんですよ、お兄様!それで今問い詰めていたんです!」
プリシラはお兄様が現れたことで自分が優位に立ったと思っているようだ。
「プリシラ、君は何故そう思うんだ?」
「お姉様しかありえないからです!お姉様ならお父様を毒殺する動機だってあるし!」
「そうか・・・。」
お兄様は私を一瞥した。
どうしよう、お兄様がプリシラの言い分を信じたら。
「シャーロット。」
「・・・」
「お前は、父上に毒を盛ったのか?」
「いいえ。」
「プリシラ、シャーロットはそう言っているが?」
「口先だけなら何とでも言えるわ!!!」
お兄様は視線をもう一度プリシラに戻した。
「プリシラ、そもそも父上が倒れた時、あの部屋にシャーロットはいなかっただろう。それなのにどうやって毒を盛るんだ?」
「そ、それはきっと誰かに命令したんです!お姉様は性悪ですから自分の手を汚さないでしょうし・・・。」
誰かに命令なんて、名ばかりの皇女である私が出来るはずがない。
だけど、上手く言葉が出ない。
どうしよう、沈黙は肯定だと思われてしまう。
私が震えていたその時だった―
「陛下、発言をお許しください。」
聞き慣れた声が会場に響き渡った。
この声は・・・
アーク公爵令息・・・!
「許そう。」
「シャーロット皇女殿下は皇宮で非常に冷遇されておりました。誰かに命令することなど出来ないと思います。」
「なっ・・・!?」
プリシラが顔を真っ赤にした。
「フレデリック様!!!何故なの!?何故、お姉様の肩を持つのよっ!?」
「プリシラ皇女殿下。私はシャーロット皇女殿下の肩を持っているつもりはありません。事実を述べているだけです。」
「なっ・・・なんでっ・・・」
プリシラは泣きそうな顔になった。
「アーク公子はその現場を目撃したのか?」
お兄様がアーク公爵令息に尋ねた。
「はい。シャーロット皇女殿下が平民出身の衛兵に暴力を振るわれているところを目撃したことがございます。」
それを聞いた貴族たちの間にざわめきが広がる。
「平民が皇女に手をあげただと!?」
「ありえない・・・!」
「皇女殿下は皇宮でそこまでひどい扱いを受けていたのか・・・!?」
ウィンドウ前公爵夫妻に至っては殺気を放っている。
アーク公爵令息の言った通りだ。
この世界は私の敵ばかりではない。
「だそうだが、プリシラ。何か言いたいことはあるか?」
「・・・・いいえ。」
プリシラは俯いた。
次にお兄様は私に視線を向ける。
「シャーロットは?」
・・・!
キャサリンとプリシラに復讐するのは今しかない。私はそう思った。
先ほどまでの震えはもうない。
「ちょうどいいですわ、私この場をお借りして言いたいことがございますの。」
私は会場に響き渡るように精一杯声を出した。
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