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☆1 事が起きた日
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今日は待ちに待ったゲームの発売日!
孤児院育ちで中卒だからか仕事もキッツいのに大した給料貰えない俺。
そんな俺の新しい癒しが発売された!
俺の年齢は高校生…春には大学生って年だ。
卒業間近のせいか中学時代の友達のSNSは彼女が出来たとか振られたとかで溢れてる。
ちなみに俺は彼女なんか出来たことない。
出会いも無いしな。
もっと言ったらぶっちゃけ恋愛に興味がないんだよな。
友達とかには「強がり言っちゃって~」とか言われっけどマジで女の子に惹かれない。
多分今日も推しが可愛すぎるから。
そしてこの紙袋の中にはきっと新たな推しになるであろうオンナノコたちがいる。
職場のオッサンには「オタクってやつか?」ってからかわれるけど俺レベルでオタクとか足りないって思ってる。
俺は声を大にして言いたい!
この会社の出すギャルゲーはマジ神がかってる尊さだから!と。
同僚にも同級生にも理解してもらえないが同士はネットで繋がっている。
その同士の情報によると今回の限定版特典のアクリルキーホルダーには別シリーズの主人公がシークレットキャラとしているらしい。
運営め…余計な事を…どうせなら旧作のキャラとか出せよ。
閉店ギリギリの店に駆け込み特典貰って夜道を急ぎバスに乗り込む。
早く中身を確認したい!
アクキーで当たったキャラから楽しもうかな♪
でもまだだ。確認するのはまだ我慢だ…!
普段は原チャなんだけど朝エンジンかからなかったんだよな…。
多分普段ならツイてないってめちゃ落ち込むけど今日は許せる。
今日だけは許せる。
家の最寄りまで行くバスが終わっていたから途中から歩いて帰る羽目にもなったけど今日だけは頑張れる。
ただ、もうすぐ春だってのに夜道はすごく冷えた。
まーここがちょっとした丘のてっぺんだから余計なんだろな…。
この丘(徒歩の体感は山)のような坂を下りた先にあるのが俺の住むアパートだ。
頂上にある三叉路を右に下ってく終バスに乗れなかったのは本気辛い。
三叉路のバス停から家まではバス停2つ分は歩かなきゃならないんだよなぁ…なんで俺の使う路線は1時間も早く終バス来るんだ。
そんな事を思いながら歩いていたが外灯はほぼ無いけど月が明るいのに気付いた。
周りに人はいない。
家までまだ遠い。
俺ははやる気持ちを抑えきれなくてガサガサと限定アクキーが入った不透明の袋を開けた。
が…なんじゃコリャ?まさかシークレット?
なんと出てきたのは俺の好きなギャルゲー作ってる会社の出してる乙女ゲームのヒロインと思われるキャラクターだった。
暗いからハッキリ色が分からないけど…多分なんか明るい緑に金色の目をした制服着た子っぽいからそうじゃなかろうか…。
こいつ、デフォルメされてるけどちょっと前にSNSで見た気がするもん。
同じゲーム会社のやつだから乙女ゲームの情報も勝手に出てくるんだよな。
ついなんとなく見たりしてしまうやつ…だから内容もちょっと知っている。
「くっそー…ビミョー」
出てきたキャラクターからプレイしようと思っていた俺的にはハズレでがっかりした。
が、ギャルゲーのロゴ入りだから噂のシークレットだろうし推しが決まった時に交換に使えるかもと気を取り直す。
いつかの為に大事にするか、と袋に戻そうとした時だった。
手がかじかんでいてうっかり落としそうになったのだ。
で、アクキーを落とすまいと焦ったらアクキーじゃなく俺が落ちた。
ガードレールの向こう側に。
ここはちょっとした丘のほぼてっぺんだ。
ガードレールの向こう側は崖っぽい斜面。
よりによって俺が転びかけたのはガードレールが低い部分だった。
事故か何かでへしゃげてた部分だ。
足を踏み外した俺を支えるには高さが足り無かったらしい。
ぐるんっとガードレールを乗り越えた俺は真っ逆さまに落ちていった。
孤児院育ちで中卒だからか仕事もキッツいのに大した給料貰えない俺。
そんな俺の新しい癒しが発売された!
俺の年齢は高校生…春には大学生って年だ。
卒業間近のせいか中学時代の友達のSNSは彼女が出来たとか振られたとかで溢れてる。
ちなみに俺は彼女なんか出来たことない。
出会いも無いしな。
もっと言ったらぶっちゃけ恋愛に興味がないんだよな。
友達とかには「強がり言っちゃって~」とか言われっけどマジで女の子に惹かれない。
多分今日も推しが可愛すぎるから。
そしてこの紙袋の中にはきっと新たな推しになるであろうオンナノコたちがいる。
職場のオッサンには「オタクってやつか?」ってからかわれるけど俺レベルでオタクとか足りないって思ってる。
俺は声を大にして言いたい!
この会社の出すギャルゲーはマジ神がかってる尊さだから!と。
同僚にも同級生にも理解してもらえないが同士はネットで繋がっている。
その同士の情報によると今回の限定版特典のアクリルキーホルダーには別シリーズの主人公がシークレットキャラとしているらしい。
運営め…余計な事を…どうせなら旧作のキャラとか出せよ。
閉店ギリギリの店に駆け込み特典貰って夜道を急ぎバスに乗り込む。
早く中身を確認したい!
アクキーで当たったキャラから楽しもうかな♪
でもまだだ。確認するのはまだ我慢だ…!
普段は原チャなんだけど朝エンジンかからなかったんだよな…。
多分普段ならツイてないってめちゃ落ち込むけど今日は許せる。
今日だけは許せる。
家の最寄りまで行くバスが終わっていたから途中から歩いて帰る羽目にもなったけど今日だけは頑張れる。
ただ、もうすぐ春だってのに夜道はすごく冷えた。
まーここがちょっとした丘のてっぺんだから余計なんだろな…。
この丘(徒歩の体感は山)のような坂を下りた先にあるのが俺の住むアパートだ。
頂上にある三叉路を右に下ってく終バスに乗れなかったのは本気辛い。
三叉路のバス停から家まではバス停2つ分は歩かなきゃならないんだよなぁ…なんで俺の使う路線は1時間も早く終バス来るんだ。
そんな事を思いながら歩いていたが外灯はほぼ無いけど月が明るいのに気付いた。
周りに人はいない。
家までまだ遠い。
俺ははやる気持ちを抑えきれなくてガサガサと限定アクキーが入った不透明の袋を開けた。
が…なんじゃコリャ?まさかシークレット?
なんと出てきたのは俺の好きなギャルゲー作ってる会社の出してる乙女ゲームのヒロインと思われるキャラクターだった。
暗いからハッキリ色が分からないけど…多分なんか明るい緑に金色の目をした制服着た子っぽいからそうじゃなかろうか…。
こいつ、デフォルメされてるけどちょっと前にSNSで見た気がするもん。
同じゲーム会社のやつだから乙女ゲームの情報も勝手に出てくるんだよな。
ついなんとなく見たりしてしまうやつ…だから内容もちょっと知っている。
「くっそー…ビミョー」
出てきたキャラクターからプレイしようと思っていた俺的にはハズレでがっかりした。
が、ギャルゲーのロゴ入りだから噂のシークレットだろうし推しが決まった時に交換に使えるかもと気を取り直す。
いつかの為に大事にするか、と袋に戻そうとした時だった。
手がかじかんでいてうっかり落としそうになったのだ。
で、アクキーを落とすまいと焦ったらアクキーじゃなく俺が落ちた。
ガードレールの向こう側に。
ここはちょっとした丘のほぼてっぺんだ。
ガードレールの向こう側は崖っぽい斜面。
よりによって俺が転びかけたのはガードレールが低い部分だった。
事故か何かでへしゃげてた部分だ。
足を踏み外した俺を支えるには高さが足り無かったらしい。
ぐるんっとガードレールを乗り越えた俺は真っ逆さまに落ちていった。
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