マスターズ‼︎老人達のサバイバル奮闘記‼︎〜ヌイグルミ達の異世界で一流職人を目指します〜

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第5章・異世界終戦編

第46話・大量虐殺

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「オラオラオラオラオラオラ‼︎」『ダダダダダダダダッダダァン‼︎』

 ブラット軍曹のマシンガンが火を吹きます。前方に見える討伐隊62人に鉄綿の銃弾が次々と命中していきました。

『ポーン』『ポーン』『ポーン』『ポーン』『ポーン』『ポーン』『ポーン』『ポーン』『ポーン』『ポーン』

「化け物ニャ~~‼︎」「日本人パウ‼︎日本人が攻めて来たパウ‼︎」「しっかりしろナア‼︎こんな傷はかすり傷ナア‼︎おのれ日本人ナア‼︎」

 いえいえ、日本人じゃありません。マシンガンを撃っているのをドーベルマンの着ぐるみを着たアメリカ兵です。日本人はこの戦いには加わっていません。

『ウォーン♪』

『ドォガァー‼︎』『ブチィ‼︎』『ガァン!』

『ポーン』『ポーン』

「邪魔だ!邪魔だ!この綿虫がぁ!私の前を塞ぐんじゃねぇ!」

 あれ?弦音はそんなキャラではなかったはずですが、車の運転中は人が変わるようです。

「アックス‼︎車が壊れるから、轢き殺そうとするな。攻撃は私と軍曹に任せておけばいい。」

『パァン!パァン!』「五月蝿いよ!この鉛玉をお前の頭に打ち込むぞ!」

 元々、弦音は車の運転中は人が変わるようですが、拳銃を持たせると更に過激になるようです。日頃から我慢している人は絶対的な強い力を持つと、溜め込んでいた不満や怒りを爆発させて周囲を攻撃したり、支配しようとする事はよくあります。彼女もその1人のようです。

『バサバサ』(どういう事ルミ⁉︎あんな強力な武器があれば街を攻め落とすのは簡単だったルミ。もしかして、この短期間で完成させたルミか?)

 上空でルミルミは待機中です。下手に地上の討伐隊を助けようとすれば蜂の巣にされてしまいます。それでも敵の注意を引きつける事は出来るでしょう。

「やるしかないルミ。」『ヒューーー』

 送迎車のスピードに対抗できるのはルミルミしかいません。車に向かって真っ直ぐに降下して行きました。

「軍曹!鳥が突っ込んで来るぞ!撃ち落とせ!」(少し速いな……)

「ラジャー!」『ダダダダダダダダ~~‼︎』

(くっ‼︎あれは道具屋の)『ヒューーーーーンン~~』

(当たれ当たれ当たれ当たれぇーー!)

 送迎車の三列目の窓を開けて、ブラット軍曹はマシンガンを撃ちまくります。大きく弧を描くように右旋回して飛ぶルミルミに、多数の銃弾が向かって行きます。高速で飛ぶツバメに銃弾を当てるように難しいようです。これでは送迎車に近づけないように牽制する意味しかなさそうです。

『ジィーー』「チッ、あれは速過ぎる。軍曹‼︎弾の無駄だ‼︎地上の奴を狙え。近づいて来たら俺が相手をする。」

『ダダダッ‼︎』『ガァチャン』「ラジャー、ボス!」

 マキシム大尉はスナイパーライフルのスコープでルミルミを追っていましたが、狙撃するのは困難なようです。おそらくは木の上で止まって時を狙わないと、銃弾を当てる事は出来ないでしょう。

 ❇︎

「盾を持っている者は構えるサイ!守るだけではやられるだけサイ!突撃ぃーー‼︎」

 隣街の五人衆の1人、灰色サイのザックスです。住むなら絶対に隣街が良さそうです。だって名前がまともそうです。

【ザックス】:戦闘能力Cランク。灰色サイの亜人。全身を頑丈な岩石の鎧で固めたパワータイプです。武器を持たずに強力な犀タックルと鋭い角のサイコロ犀殺突きで敵を倒します。

「………」(やっぱり強い奴は消した方がいいな。)

 ガサゴソと討伐隊の1人が口の中に手を入れて、何かを取り出しているようです。黒くて丸い物です。ピン用なものを外すと犀のザックス達に向かって放り投げました。3個の手榴弾です。

『ブーン』『コロコロ』『ドォッガン‼︎』

「「「ギャアア~~‼︎」」」

『ポーン』『ポーン』『ポーン』

 たったの3人だけしか殺せませんでした。やっぱり防具で守りを固められると手強いです。拳銃を使った方が確実だったようです。

『ブルンブルン‼︎』「サイ~~‼︎何をやってるサイ!俺達を裏切ったサイな!」

 身体についている土綿を、身体を大きく振って振り落とします。討伐隊の中の豚が変な黒い塊を投げて来ました。コイツが爆発の原因で間違いないです。

「元々、俺はあっち側の人間トン。裏切った訳じゃないトン。おっと、トントン言わなくていいのか。あぁ~、面倒くさかった。」

 そいつは豚の亜人のピィキーの皮を被ったアメリカ兵です。今も口の中に手を突っ込んで何かを取り出そうとしています。取り出されたら面倒です。早くアメリカ兵は殺しましょう。

「まずはこの裏切り者をぶっ殺すサイー‼︎」

『ジィーー』「チェクメイト」『キイュン‼︎』

 1発の弾丸が車から発射されました。ザックスはチクッと首に何かが当たった事は分かったかもしれません。それ以上は何が起きたか分かる事は永遠にないでしょう。

『ドォヒュー』『ポーン』

「……流石は大尉だ。腕は鈍っていないらしい。さて、来いよ♪俺はナイフが得意なんだ。鹿でも、熊でも、豚でも、ナイフ1本あれば仕留め事が出来る。こっちの世界では豚しか殺してねぇけどな。」

 クルクルとリチャード・ギア少尉がサバイバルナイフを回しています。折角のハンサムな顔を豚の着ぐるみで隠しています。

「俺が殺るシカ。この角で刺し殺してやるシカ。」

 勇敢な雄鹿の亜人が前に出て来ました。立派な鹿角が縦横無尽に広がっています。まさに棘の盾でしょう。迂闊に近づくと怪我では済みません。

「………」『ガサゴソ、ガサゴソ』

「おい!何をしているシカ?さっさと来いシカ。」

 またリチャード少尉は口の中に手を突っ込んで何かを探しています。だから待っていたら駄目です。絶対に別の武器を探しているだけです。

「やっぱり銃にしよう。」

「やめるシカ⁈やめるシカ‼︎やめるシカ~~‼︎」

『ドォン!ドォン!ドォン!』『ポーン』

 近代兵器の前では筋肉の鎧は無意味です。簡単に布を突き破って命を奪って行きます。軽く数えただけで17人の討伐隊が殺されたようです。生き残っている亜人もバラバラに逃げているようですが、スナイパーライフルで確実に仕留められて行きます。どうやら逃すつもりはないようです。殺せる時に殺さないと、厄介な復讐者として、再び戦場に戻って来ます。

「悪いが……俺達に慈悲を求めないでくれよ……アーメン。」『キイュン!』

 また1人の亜人が銃弾によって大地に帰って行きました。マキシム大尉は胸で十字を切ると死者の冥福を祈りました。

 ◆次回に続く◆












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