上 下
27 / 59

中間テスト!

しおりを挟む
        🕐
 5月の下旬に行なわれた中間テストの結果が返ってきた!

 今回の中間テストは、実力テストの事件からか、1年3組のみんなはやる気になり、テスト勉強を2週間前から開始していた!

 縁切先生「お前ら~、喜べ!1年3組の平均点は76.8点だ!2組は83.5点、1組は84.2点だ!お前らだけが前回よりも平均点を上げているよ!」と成績の下がった、1組と2組と比べて、3組みんなの努力の成果を褒めました。

 森野君「俺の平均点は68.9点だぞ(自慢!)俺は47.6点の男じゃない、68.9点の男だ!」と3組の平均点以下の成績を自慢しています。

 縁切先生「森野、嬉しいのは分かったから、静かにしてろ!えー、前担任の滝田先生のやり方は確かに間違っていたが、教えようとしていたことが何なのか、私には分かる!お前らはやれば出来るという事だ!これからも頑張るように、以上だ!さあ、授業を始めるぞ~!」と国語の教科書を開かせる。

 『ドカドカドカ(足音!)』『バァーン(教室の扉を蹴る音!)ガァーシャ~ァン(扉の窓ガラスが割れる音!)』

 滝田先生「悔しくないのか(怒‼︎)」と依願退職したはずの滝田先生が教室に入って来た!

 縁切先生「何をやっているんですか(怒!)ここは学校ですよ!自分が何をやっているのか分かっているんですか?」と滝田先生に怒りながら詰め寄る。

 滝田先生はじぃ~っと、縁切先生の目を見つめながら、「教師人生を賭けて来ました(真剣!)10分だけ時間をください(お願い!)」と滝田先生の本気が教室中に伝わってくる。

 縁切先生「おっと!職員室に忘れ物をしてしまった!取ってくるから、しばらくは自習にする。勝手に歩き回るなよ~(注意!)」と教室を出て行くが、廊下で立ち止まると滝田先生の話を生徒と一緒になって、聞く事にした。

 滝田先生は、教室を出て行く縁切先生の背中に深く頭を下げてから、「森野!悔しくないのか(質問?)平均点以下の得点で悔しくないのか(怒‼︎)お前はまだ68.9点なのか(怒‼︎)」と森野君の努力を全て否定します。

 森野君「先生、俺、頑張りました(真剣!)1日3時間勉強して、平均点を20点上げました!悔しくありません!」とハッキリと自分の努力を胸を張って言いました。

 滝田先生「森野!目を閉じて、歯を食いしばれ(命令!)」と言うと、森野君は諦めて言われた通りにします。

 滝田先生は目を閉じて、歯を食いしばる森野君に近づくと、彼を強く抱き締め、「良くやった(褒め!)お前は俺の自慢の生徒だ!これからも頑張り続けるんだぞ!」と森野君の努力を褒め称えた。

 滝田先生は次々に前回から平均点を上げた生徒達を祝福していく、残ったのは前回よりも平均点が下がった1人の生徒だった!

 滝田先生「青野!お前の平均点は何点だ?」と質問します。青野君「62.8点です!」と前回の63.4点から僅かな減少です。

 滝田先生「クラスのみんなが頑張って、平均点を上げたのに、お前だけが平均点を落としている。恥ずかしくないのか(嘲り!)学校には遊びに来ているのか(笑?)青野、恥ずかしくないのか(怒‼︎)」と青野君の胸ぐらを掴んで問いかけます。

 陣内君が『ガァタァ!』と席を立ち上がると、「先生、成績だけが全てじゃないと思います!青野は人の何倍も頑張っています!」と青野君を必死に庇います。

 奥寺君も『ガァタァ!』と席を立ち上がると、「そうです!青野君は頑張っています。恥ずかしくありません!」と同じく必死に庇います。

 滝田先生「俺はいま青野と話している(苛々!)他の奴は黙っていろ(注意!)青野、恥ずかしくないのか?」と再び問いただす。

 青野君「頑張って勉強しました。恥ずかしくありません!」とハッキリと答えた。

 滝田先生「青野、お前がどういう生徒なのか、ハッキリと分かった(怒!)目を閉じて、歯を食いしばれ(命令!)」と言います。青野君は覚悟を決めて、言われた通りにします。

 滝田先生は右手に力を入れて、目の前の嘘つきの左頬を思いっきりビンタします。『ヒュー!』と空気を切ってビンタが青野君に向かって来ます。

 一部始終を廊下で黙って聞いていた縁切先生は、ついに我慢が出来ずに教室に飛び込むと、滝田先生のビンタを『パァシィ!』と左手一本で軽々と受け止めると、滝田先生に向かって、「恥ずかしくないのか~(怒‼︎)」と至近距離で怒鳴りました!

 滝田先生はあまりの迫力に後退りすると、「縁道先生、邪魔しないでください(怯えて!)コイツは嘘をついているんです!叱るのは大人の責任です!」と自分の教育方針を主張します。

 縁切先生「青野は朝も夜もバイトして、学費も生活費も自分で稼いでいるんだよ(怒!)そんな青野が1日1時間も勉強して頑張って、休まずに学校に来ているんだよ(怒!)あんたこそ生徒の何を見て評価しようとしているんだい(嘲り?)先生として恥ずかしくないのか(激怒‼︎)」と滝田先生を激しく罵倒します。

 滝田先生「今のことは、本当なのか青野(動揺?)」と質問します。青野君はただ頷きました。

 縁切先生「目を閉じて、歯を食いしばれ(命令!)滝田(怒!)さっさと目を閉じて、歯を食いしばれと言っている(怒‼︎)」ともう我慢の限界です。滝田先生が目を閉じる前に左頬を思いっきり『バァカァーン!』とビンタしました。

 滝田先生は横に2メートルほど殴り飛ばされると、机や椅子にぶつかりながら、床に倒れました。どうやら、気絶したようです!

 縁切先生「保健委員は元担任の馬鹿を保健室に連れて行きな(命令!)治ればいいけどね(笑!)何笑っているんだい?さっさと国語の教科書開きな!授業を始めるよ~!」と言って、いつも通りの平凡な授業が始まりました。

 
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

死二神

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

極悪奴隷商の悪役息子に転生したので、奴隷は売らずに大切に育てます

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:233

「兵は詭道なり」孫子の兵法・かんたん解説

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

どれみちゃん

ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

処理中です...