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21:友との進展※

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 飛行訓練中に、黒光龍人達は度々人間に襲われる魔族や魔族に襲撃されている人間達の間に入っていた。
 だが、割合的には人間に襲われている魔族が圧倒的に多かった。
 人間を襲っていた魔族達も仲間を殺された復讐の為だった。
 
「……デジィ」
「すまないセリアス」
「いや、責めているわけではない。賞賛すべき判断だ……だが、毎度毎度ボロボロになって帰ってこられる私の身にもなってくれ。気が気じゃないんだ」

 デジィ達が連れ帰ってくる居場所を無くし、傷付いた魔族達。地下階層を増やすのは重労働だが惜しむ手間ではない。
 セリアスが一番嫌気が差しているのは、魔族達を守る為に黒光龍人達が身を盾にしている事だった。
 人間を殺さないという信念が貫かれている。

「……はぁ……ドワーフとオーガに防具を依頼して、私が防御魔法を付与してやる。少しはマシになるだろう」
「すまない」

 デジィ達に殺される前に殺せと言ったところで、絶対実行しない事は目に見えている。
 ならば、魔族の自警団として在り方を尊重し、殉職せぬようセリアスは手を尽くすだけだ。

「ああ、それとデジィ」
「?」
『スル』

 汚れた頬を撫でられ、顔を寄せられビクリと肩が跳ねた。

「今夜、私の元へ来てほしい」
「ッ……それ、は」
「待っている」
「……………わかった。行く」

 スッと身を引いて、新たな避難民であるホブゴブリン達の階層を作る為にセリアスは去った。

「…………」
『バァン!』
「いっ!」

 呆けているデジィの背を仲間達が力一杯叩いて声を出して笑っている。

「おいマジか! お呼ばれじゃん!」
「あっはっは! あのぶつかり合ってたデジィとセリアスさんが子作りか! 感慨深いなぁ」
「お、お前達! 我を揶揄うな!」
「けど……もし、嫌な事されたら、言ってくださいよ? 魔王と言えど、俺達の大事なリーダーに何かあったら容赦しない」

 皆が代わる代わるデジィの頭をポンポン撫でている。
 穏健派である黒光龍人の中で、実はデジィが最年少である。
 リーダーとして信頼し、付き従っているが、やはり背伸びをしている可愛い部分が見えてしまう。健気なリーダーを守りたいと思うのは至極真っ当な事だ。

「大丈夫だ。セリアスは無理強いをする男ではない……それに、我も了承した。男に二言はない」
「「ヒュ~~!」」
「喧しい!! 訓練に戻るぞ!!」

 茶化されながらも腹を括って、切り替える。
 括った腹の奥がむず痒く、期待を孕んでいるのを無視して訓練へと戻った。
 




 その夜。

「………………」
《……デジィさん、魔王様がお待ちですよ?》
「わかっているのですが……」

 万全の準備をして、いざセリアスの部屋の前に来ると怖気付いてしまった。
 薄っぺらいカーテンが、鉛のように重い。

「我は……初めて、で……セリアスに幻滅されたら……立ち直れない、です」
《魔王様がそんな事で幻滅するわけないでしょう。それはデジィさんもよく知っているのに、何故不安に陥っているのですか?》
「ぅ……タスク殿やホープ殿のような、可愛げも無く、思慮深くも無い……」
《自分に自信が無いのですね……はぁぁぁ》

 ココまで来て面倒臭いところを出してきたデジィに呆れるストール。

《魔王様が望んでいるのは、可愛げや思慮深さではなく、等身大の貴方自身です。取り繕わずとも、そのままで十分魅力的ですから》
「ありがとうございます……」

 ストールに励まされながら、緩慢な動きでカーテンを捲り、部屋へ入室する。

「お、遅くなって……すまん」
「いいさ別に。心の準備はお互い必要だからな」

 シーツの上に腰を下ろしているセリアスが、デジィに手を差し伸ばした。
 デジィは目線を泳がせまくりながら、歩き方を忘れたかのように拙い足取りで、その手をなんとか取った。

「デジィ……座れそうか?」
「ぅん」

 促されて漸く、セリアスと向き合うように座った。
 今から行う事に対して、デジィは頭が沸騰しそうな程に照れてしまっていた。

「ふ、ふふふ、大丈夫だ。優しくする。私に任せてくれればいい」
「セリアス……だめだ。お前に頼りきりでは……我もちゃんと……協力したい」
「そうか」
「舐めるぐらいは、出来る」
「ん?」

 羞恥に身動き出来ないでいるデジィの口から、予想外の発言が飛び出てきた。
 
「舐め……?」
「我も、セリアスを愛しみたい気持ちがある……出来る事は、限られているが」
「…………そうか。私を想っての事か……嬉しいよデジィ」
「……………………何故既に勃ってるんだ」
「自分の言葉の破壊力を理解して欲しいな。好きな相手に私のを舐めたいと言われたら……興奮するに決まってる」

 好きな相手と明言され、デジィは茹る顔を伏せながらセリアスの股座に顔を埋めた。

「うっ……照れ隠しで煽らないでくれ」
「……大きいな」
「だ、からっ」

 煽られ、余裕なくイラついているセリアスに、いつも通りの関係のまま事が進める事に安堵したデジィ。

『スル』
「無理はするなよ」
「……ああ」

 セリアスが自分のモノを取り出して、デジィの頬に先端を擦り付ける。その刺激に理性が揺らぎ、セリアスのモノを咥えて奉仕を始めた。

「んっ……ちゅぅ……」

 先走りと共にセリアスから力が抜けていくのを感じる。しっかり奥まで咥え込めば喉仏を優しく撫でられた。

「はぁ……」
「(心地良い……抵抗感が全くない)」

 唾液を舌で馴染ませながら、顔を前後させる速度を上げる。上唇にセリアスのカリが引っ掛かる度、自分の口内を蹂躙される快感に支配された。

「デジィ……出そうだ」
「んッ」
『ビュルル』

 吐き出された精液を全て受け止めると、喉を鳴らして飲み込んでいく。苦い味に理性が少し戻る。しかし、まだ足りないとばかりに尿道に残る精液まで吸い尽くすようにじっくり愛撫するデジィ。そんな姿にまた昂ぶっていくセリアスも理性が危うくなりながら、デジィの口から自身を引く抜いた。

「んっ……んぐ……」
「美味いものでもないだろ。吐き出してもいい」
「……んぁ……勿体無いだろ」

 デジィは舌を出して、一滴も残さず嚥下した事を見せ付ける。その様を驚愕の目で見ているセリアスの胸にしなだれかかる。

「続きは……任せていいか?」
「ああ」

 緊張が解れたデジィの体を押し倒して、脚を開かせた。

「デジィのココは思ったより柔らかいな」
「っ……すぐに、挿入るだろ? もう解してあるから……」

 秘部を晒されて顔を赤くしたデジィが、小さな声で呟く。セリアスは喉を鳴らして媚薬に塗れた孔に指を押し込んだ。

『ニュル』
「んぁ!」
「この程度で納められると思うな。私のモノを見くびると怪我をするぞ」
「なん、ぁ、ああ」

 セリアスの指で中を広げられ、丹念に解されていく。媚薬により感度は上がる一方だ。
 自分で事前準備をしながら、毎度毎度セリアスに抱かれる事を想像していたが、イメージトレーニングは全く意味が無かった。現実のセリアスにこれ程まで焦がれていた事を自覚した瞬間恥ずかしくなり、顔を両手で覆った。
 そんなデジィの思いを汲み取ってか、それとも我慢が効かなくなってきたのかセリアスが甘く囁きながら前戯を続ける。

「恥ずかしいのかデジィ。大丈夫だ……どんなお前でも、愛している」
「ぁぅ……」

 顔を隠しているのに、甘言を耳から摂取して脳が蕩ける感覚に陥る。
 愛撫だけで自分のモノもはち切れんばかりに張り詰めて腹に付きそうだった。その形をなぞるようにセリアスの指が這う度、ゾクゾクと下半身に快感が走った。

『ズルン』
「デジィ」
「ぁ……ッ、セリアス……」
「挿れるぞ」

 熱く滾ったモノを秘部に当てがわれ、息を呑む。いよいよ待ちに待った瞬間だと察した心臓が煩いぐらい高鳴った。

「ん、んぅ……!」
『ヌプ』

 ゆっくりとカリが埋め込まれていく。拡張の甲斐あって痛みはほとんどなく、中を押し開かれる快感に支配された。しかし、大きすぎる圧迫感は凄まじいものだった。だが媚薬の効果により徐々に体から力が抜けて息苦しさも緩和されていく。

「(想像以上に大きい……セリアスの言う通り、事前準備だけでは到底入り切らない)」
『コツ』
「!……そうか、デジィの奥はココか」

 根元まで入り切らず、行き止まりに先端が当たる。それでも奥を刺激され、反射的に中を締め付けた。

「ぅっ……くっ……」
「……全ては、入らないかもしれないな」
「……え?」

 軽く腰を揺すられ、前立腺を押し潰しながら最奥の壁をノックされる。それだけで脳を殴られるような強い快感に襲われ、セリアスが何を言っているのか理解出来なかった。

「セリアス、なに……を」
「奥は嫌か?」

 嫌ではない。むしろ全部埋めて欲しくて堪らない。だが本能と理性が完全に真逆で、混乱した頭では真面な返答が思い付かなかった。
 奥を穿たれて、正気を保てる気がしない。
 セリアスの全てを受け入れたい。

「デジィ」
「っ……嫌じゃない……全部、欲しい」

 口を突いて出たのは本能的な欲求だった。その答えに満足したセリアスは一度深呼吸すると、脚を抱え直し動きを再開した。

『ググッ……グポン』
「あ"!?」

 奥の壁を穿たれた瞬間、何が起こったのかわからない程目の前が弾けた。ただ奥を突かれただけなのに何故ここまで強い快感に支配されたのか、何一つわからない。

『ピュク……トププ』
「衝撃で出てしまったか」

 勢いなく、白濁を吐き出しながらデジィは身体を震わせてセリアスを見た。

「あ"……ぁ……せりあす、まってくれ……しぬ、しんで、しまう」
「…………少し馴染ませよう」

 過呼吸になりかけているデジィにキスをしながら呼吸のタイミングを整える。
 凶暴な快楽に身体を慣れさせていく。

「…………そろそろ動いていいか?」
「んっ……いいぞ」
『グリュッ』
「ひう"!!」

 結腸にカリが到達し、揺すられるだけでも凄まじい快感に襲われる。なんとか抜けようと身体を捩るが、セリアスに組み敷かれ身動きも取れなかった。その間も何度も中を穿たれ、内壁を抉られていく。媚薬と腸液で濡れたそこはすっかり性感帯に成り果て、強く穿たれる度セリアスのモノを食みながら痙攣し絶頂を迎えていた。
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