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番外章:スクール・プロフィール:『生徒手帳』
第一ページ —— 転校生 始まりは、十四年前。春の陽だまりの中で放たれた、一発のロケット弾のような恋だった。
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四月、春休み明けの初日。
教室の喧騒の中、真翠(ますい)はひどく居眠りしていた。昨夜、夢中になって読んだミステリー小説のせいで、頭の中はダイイングメッセージの謎解きでいっぱいだった。
「ちょっと、真翠ってば!」
前の席の陽葵(ひまり)が、シャープペンシルの先でツンツンと真翠の額を突っついた。
「なによ……」
「ねえ、今日来る転校生の話、知ってる?」
「……知らない。宇宙無敵級のイケメンなんでしょ?」
「なんだ、知ってるんじゃん! 盛り上がりなよ!」
「興味ないって。……それより、凶器の行方が気になって」
「もう、あんたって子は……後悔しても知らないからね?」
ガラッとドアが開き、担任が教室に入ってくると、空気は一瞬で静まり返った。
「転入生を紹介する。星野(ほしの)君、入りなさい」
控えめな足取りで入ってきた人影。身長は百七十センチほどだろうか。整った顔立ちの少年が黒板に向かい、迷いのない筆致で名前を書き記した。
『星野 煌人(ほしの きらと)』
なんて眩しい名前。そして、ゾッとするほど綺麗な字。
彼がこちらを向いて自己紹介を始めた瞬間、真翠の思考は停止した。
キューピッドの矢どころではない。胸の真ん中に、ロケット弾を直接たたき込まれたような衝撃だった。
「真翠、真翠ってば!」
「えっ、あ、なに……?」
前の席の陽葵が、あきれ果てた顔で振り返る。
「ちょっと。その締まりのない顔、どうにかしなよ。完全にノックアウトされてるじゃない」
「えっ、あ、う、うん……」
「だめだこりゃ。救いようがないね」
煌人の席は窓際の角。真翠の席とは、まさに教室の端と端だった。
思春期特有のプライドと、「自分は告白しても『いい人止まり』で終わるタイプ」だという臆病な自覚のせいで、彼に近づくこともできない。恋愛経験ゼロの少女にできるのは、ただひっそりと、盗み見るような二週間を過ごすことだけだった。
運命が動いたのは、ある日の昼休み。
陽葵が隣のクラスの彼氏と屋上へ消え、教室には不思議と真翠と煌人の二人きりになった。
ふと後ろを向くと、煌人は机に突っ伏していた。その、恐ろしいほどに真っ白な顔色に、真翠は息を呑む。
「星野君……具合が悪いの? 保健室、付き添うけど……」
一生分の勇気を振り絞った声。煌人が顔を上げ、じっと真翠を見つめた。
「石小路(いしこうじ)さん?」
「は、はい」
「……お腹が空いたんだ。君のお弁当、半分くれない? 代わりに、僕の顔を触らせてあげるよ」
……え? 顔を触る?
真翠は混乱した。それが何の儀式なのか、それとも新手のナンパなのかも分からない。
「い、いいえ! いいの、触らなくていいから! お弁当置いておくね、私は売店で買ってくるから。空のお弁当箱は私の机に置いておいて!」
逃げるようにそう言い残し、真翠は教室を飛び出した。
残された煌人は、机の上の弁当箱を見つめ、ひとりごちた。
(……触らないのか。ああいう人たちは、みんな僕の顔を触るのが好きだったのに。母さんの同僚たちも、顔を触った後は必ず食べ物をくれた。……あの女には、もう二週間も会っていないな)
蓋を開けると、そこには温かくて栄養バランスの整った料理。
(お嬢様の人生は、随分と恵まれているんだな……)
彼は迷わず真翠の箸を手に取り、その「温もり」を胃に流し込んだ。
屋上に駆け込んだ真翠は、カップルの聖地でようやく陽葵を見つけ、強引に彼女を引きずり出した。
「真翠、なんなのよ!」
「いいから下で食べて!」
取り残された大樹(だいき)を置き去りにし、二人は中庭へと走った。
「真翠、一体どうしたのよ」
「星野君が……私のお弁当を、食べてるの」
「はあ!? あいつ、奪ったの!?」
「違う、私があげたの!」
陽葵の追及を逃れながら、真翠はあの日交わした「取引」の内容を白状した。
「……彼がね、僕の顔を触らせてあげるから、弁当を半分くれって」
陽葵の顔色が変わった。「……あんた、まさか触ったの?」
「違うってば! お弁当を置いてすぐに逃げてきたんだから!」
陽葵の眉間に深い皺が寄る。「真翠、いい。あいつには近づかないで」
「……何か、知ってるの?」
「噂じゃ、あいつの母親は水商売で、父親もいないらしい。……あんな男に捕まったら、あんたの人生台無しだよ。気をつけて、真翠」
「うん、ええ」
二人は中庭に座り込み、陽葵の弁当を分け合った。
「ありがとう、陽葵……大好き」
「私だけ大好きでいなさい。男なんてやめときなよ」
放課後。誰もいなくなった教室で、ピカピカに洗われた弁当箱が差し出された。
「美味しかった。ありがとう」
煌人が笑った。無害で、それでいて目が眩むほど鮮やかな笑顔。
「……明日も、作ってこようか?」
魔が差したように聞いてしまった真翠に、煌人は驚いた顔をした。
「……もし、迷惑じゃないなら。お願いするよ」
「うん、わかった!」
帰宅し、台所で忙しく動く母に真翠は切り出した。
「お母さん……あのね、明日からお弁当、二つ作ってもいいかな。クラスの子に……」
「あらあら! 娘に好きな人ができたのね!」
「……分からない。いいかな?」
「いいわよ、もちろん! いつかその子を家に連れてきなさいね」
母は陽気に笑い、リビングの父に報告しに走った。
「真翠、中学生にとって一番大切なのは『恋愛』よ」
数年前の母の言葉は、どうやら本気だったらしい。
翌朝、教室に入るなり、陽葵は二つのお弁当箱を凝視した。
一つは真翠の。もう一つは……どう見ても男子高校生サイズの大きなもの。
「真翠……昨日、私が言ったこと、もう忘れたわけじゃないよね?」
「……ごめん」
真翠はうなだれた。陽葵も、親友のこの初々しい決意を、これ以上壊すことはできなかった。
それから数日が過ぎた昼休み。
中庭で食べる真翠たちのもとへ、数人の三年生女子が詰め寄った。三階の窓からそれを見つけた煌人は、本能的に階段を駆け下りる。
「あんたが、星野に弁当作ってる同級生?」
「……それが何か?」
真翠は陽葵を背後にかばった。
「へえ、生意気ね」
三年生が真翠のリボンをつかもうと手を伸ばした瞬間、真翠の体が動いた。
相手の手を払いのけ、流れるような動作で四方投げを繰り出す。
ドサッ、と背の高い上級生が地面に転がった。
真翠は膝で相手の首元を制圧し、腕を極める。「動かないで。これ以上は肩が脱臼するから」
駆けつけた煌人が目撃したのは、その光景だった。
一瞬、真翠の姿に神々しいまでの光を見たような気がした。
「放して、放してよ!」
「警告するわ。二度と私たちに構わないで。じゃないと、徹底的にやるから」
真翠が手を放すと、彼女たちは捨て台詞を吐いて逃げていった。
陽葵は崇拝の眼差しで真翠を見つめた。中学卒業前の大会以来の、格好いい真翠だった。
「……ごめん。僕のせいかな?」
煌人の問いに、真翠は恥ずかしくなってスカートを払った。
「ううん、大丈夫。気にしないで」
陽葵はそれ以上の会話を遮り、真翠の手を引いて教室へ戻った。
さらに一週間後。放課後の帰り道、真翠は誰かにつけられている感覚を覚えた。
角にある壁の細い隙間を見つけ、身を滑り込ませる。追っ手を返り討ちにしようと身構えたが、現れたのは煌人だった。
「星野君!?」
「……石小路さん」
煌人は気まずそうに立ち止まった。しかし、直後に最悪の事態が起きる。
豊かな胸のサイズが仇となり、真翠は狭い隙間に完全に挟まってしまったのだ。
「……あの、星野君。引っ張ってくれる?」
煌人は思わず噴き出しそうになった。「いいよ、石小路さん」
彼に引きずり出される間、真翠は恥ずかしさで爆発しそうだった。煌人は笑いを耐えながら、時折チラチラと彼女の胸元に視線をやる。(……デカいな)と心の中で呟きながら。
「あの……星野君、後をつけてたの?」
「あぁ……この前の三年生たちに、何かされないか心配で」
「……そうなの。ありがとう」
「……じゃあ、帰るよ」
「あの、煌人君!」
真翠は呼び止めた。「……うちで、夕飯食べていかない? お母さんがいいって言ってたから」
「……えっ? いいの?」
「うん。」
「……じゃあ、お邪魔させてもらうよ」
こうして、星野煌人は正式に、石小路家へと足を踏み入れた。
教室の喧騒の中、真翠(ますい)はひどく居眠りしていた。昨夜、夢中になって読んだミステリー小説のせいで、頭の中はダイイングメッセージの謎解きでいっぱいだった。
「ちょっと、真翠ってば!」
前の席の陽葵(ひまり)が、シャープペンシルの先でツンツンと真翠の額を突っついた。
「なによ……」
「ねえ、今日来る転校生の話、知ってる?」
「……知らない。宇宙無敵級のイケメンなんでしょ?」
「なんだ、知ってるんじゃん! 盛り上がりなよ!」
「興味ないって。……それより、凶器の行方が気になって」
「もう、あんたって子は……後悔しても知らないからね?」
ガラッとドアが開き、担任が教室に入ってくると、空気は一瞬で静まり返った。
「転入生を紹介する。星野(ほしの)君、入りなさい」
控えめな足取りで入ってきた人影。身長は百七十センチほどだろうか。整った顔立ちの少年が黒板に向かい、迷いのない筆致で名前を書き記した。
『星野 煌人(ほしの きらと)』
なんて眩しい名前。そして、ゾッとするほど綺麗な字。
彼がこちらを向いて自己紹介を始めた瞬間、真翠の思考は停止した。
キューピッドの矢どころではない。胸の真ん中に、ロケット弾を直接たたき込まれたような衝撃だった。
「真翠、真翠ってば!」
「えっ、あ、なに……?」
前の席の陽葵が、あきれ果てた顔で振り返る。
「ちょっと。その締まりのない顔、どうにかしなよ。完全にノックアウトされてるじゃない」
「えっ、あ、う、うん……」
「だめだこりゃ。救いようがないね」
煌人の席は窓際の角。真翠の席とは、まさに教室の端と端だった。
思春期特有のプライドと、「自分は告白しても『いい人止まり』で終わるタイプ」だという臆病な自覚のせいで、彼に近づくこともできない。恋愛経験ゼロの少女にできるのは、ただひっそりと、盗み見るような二週間を過ごすことだけだった。
運命が動いたのは、ある日の昼休み。
陽葵が隣のクラスの彼氏と屋上へ消え、教室には不思議と真翠と煌人の二人きりになった。
ふと後ろを向くと、煌人は机に突っ伏していた。その、恐ろしいほどに真っ白な顔色に、真翠は息を呑む。
「星野君……具合が悪いの? 保健室、付き添うけど……」
一生分の勇気を振り絞った声。煌人が顔を上げ、じっと真翠を見つめた。
「石小路(いしこうじ)さん?」
「は、はい」
「……お腹が空いたんだ。君のお弁当、半分くれない? 代わりに、僕の顔を触らせてあげるよ」
……え? 顔を触る?
真翠は混乱した。それが何の儀式なのか、それとも新手のナンパなのかも分からない。
「い、いいえ! いいの、触らなくていいから! お弁当置いておくね、私は売店で買ってくるから。空のお弁当箱は私の机に置いておいて!」
逃げるようにそう言い残し、真翠は教室を飛び出した。
残された煌人は、机の上の弁当箱を見つめ、ひとりごちた。
(……触らないのか。ああいう人たちは、みんな僕の顔を触るのが好きだったのに。母さんの同僚たちも、顔を触った後は必ず食べ物をくれた。……あの女には、もう二週間も会っていないな)
蓋を開けると、そこには温かくて栄養バランスの整った料理。
(お嬢様の人生は、随分と恵まれているんだな……)
彼は迷わず真翠の箸を手に取り、その「温もり」を胃に流し込んだ。
屋上に駆け込んだ真翠は、カップルの聖地でようやく陽葵を見つけ、強引に彼女を引きずり出した。
「真翠、なんなのよ!」
「いいから下で食べて!」
取り残された大樹(だいき)を置き去りにし、二人は中庭へと走った。
「真翠、一体どうしたのよ」
「星野君が……私のお弁当を、食べてるの」
「はあ!? あいつ、奪ったの!?」
「違う、私があげたの!」
陽葵の追及を逃れながら、真翠はあの日交わした「取引」の内容を白状した。
「……彼がね、僕の顔を触らせてあげるから、弁当を半分くれって」
陽葵の顔色が変わった。「……あんた、まさか触ったの?」
「違うってば! お弁当を置いてすぐに逃げてきたんだから!」
陽葵の眉間に深い皺が寄る。「真翠、いい。あいつには近づかないで」
「……何か、知ってるの?」
「噂じゃ、あいつの母親は水商売で、父親もいないらしい。……あんな男に捕まったら、あんたの人生台無しだよ。気をつけて、真翠」
「うん、ええ」
二人は中庭に座り込み、陽葵の弁当を分け合った。
「ありがとう、陽葵……大好き」
「私だけ大好きでいなさい。男なんてやめときなよ」
放課後。誰もいなくなった教室で、ピカピカに洗われた弁当箱が差し出された。
「美味しかった。ありがとう」
煌人が笑った。無害で、それでいて目が眩むほど鮮やかな笑顔。
「……明日も、作ってこようか?」
魔が差したように聞いてしまった真翠に、煌人は驚いた顔をした。
「……もし、迷惑じゃないなら。お願いするよ」
「うん、わかった!」
帰宅し、台所で忙しく動く母に真翠は切り出した。
「お母さん……あのね、明日からお弁当、二つ作ってもいいかな。クラスの子に……」
「あらあら! 娘に好きな人ができたのね!」
「……分からない。いいかな?」
「いいわよ、もちろん! いつかその子を家に連れてきなさいね」
母は陽気に笑い、リビングの父に報告しに走った。
「真翠、中学生にとって一番大切なのは『恋愛』よ」
数年前の母の言葉は、どうやら本気だったらしい。
翌朝、教室に入るなり、陽葵は二つのお弁当箱を凝視した。
一つは真翠の。もう一つは……どう見ても男子高校生サイズの大きなもの。
「真翠……昨日、私が言ったこと、もう忘れたわけじゃないよね?」
「……ごめん」
真翠はうなだれた。陽葵も、親友のこの初々しい決意を、これ以上壊すことはできなかった。
それから数日が過ぎた昼休み。
中庭で食べる真翠たちのもとへ、数人の三年生女子が詰め寄った。三階の窓からそれを見つけた煌人は、本能的に階段を駆け下りる。
「あんたが、星野に弁当作ってる同級生?」
「……それが何か?」
真翠は陽葵を背後にかばった。
「へえ、生意気ね」
三年生が真翠のリボンをつかもうと手を伸ばした瞬間、真翠の体が動いた。
相手の手を払いのけ、流れるような動作で四方投げを繰り出す。
ドサッ、と背の高い上級生が地面に転がった。
真翠は膝で相手の首元を制圧し、腕を極める。「動かないで。これ以上は肩が脱臼するから」
駆けつけた煌人が目撃したのは、その光景だった。
一瞬、真翠の姿に神々しいまでの光を見たような気がした。
「放して、放してよ!」
「警告するわ。二度と私たちに構わないで。じゃないと、徹底的にやるから」
真翠が手を放すと、彼女たちは捨て台詞を吐いて逃げていった。
陽葵は崇拝の眼差しで真翠を見つめた。中学卒業前の大会以来の、格好いい真翠だった。
「……ごめん。僕のせいかな?」
煌人の問いに、真翠は恥ずかしくなってスカートを払った。
「ううん、大丈夫。気にしないで」
陽葵はそれ以上の会話を遮り、真翠の手を引いて教室へ戻った。
さらに一週間後。放課後の帰り道、真翠は誰かにつけられている感覚を覚えた。
角にある壁の細い隙間を見つけ、身を滑り込ませる。追っ手を返り討ちにしようと身構えたが、現れたのは煌人だった。
「星野君!?」
「……石小路さん」
煌人は気まずそうに立ち止まった。しかし、直後に最悪の事態が起きる。
豊かな胸のサイズが仇となり、真翠は狭い隙間に完全に挟まってしまったのだ。
「……あの、星野君。引っ張ってくれる?」
煌人は思わず噴き出しそうになった。「いいよ、石小路さん」
彼に引きずり出される間、真翠は恥ずかしさで爆発しそうだった。煌人は笑いを耐えながら、時折チラチラと彼女の胸元に視線をやる。(……デカいな)と心の中で呟きながら。
「あの……星野君、後をつけてたの?」
「あぁ……この前の三年生たちに、何かされないか心配で」
「……そうなの。ありがとう」
「……じゃあ、帰るよ」
「あの、煌人君!」
真翠は呼び止めた。「……うちで、夕飯食べていかない? お母さんがいいって言ってたから」
「……えっ? いいの?」
「うん。」
「……じゃあ、お邪魔させてもらうよ」
こうして、星野煌人は正式に、石小路家へと足を踏み入れた。
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