十二年の孤独な両片思い――解けない愛の無理関数

石小路真翠(マスイ)にとって、星野煌人(アキト)は十二年間、隣にいるのが当たり前の存在だった。 しかし、その距離が『幼馴染』から、ただ熱を貪り合うだけの『性伴侶(セフレ)』へと歪んだのは二年前。

狡猾で、傲慢で、誰よりも美しい男――。 真翠は、彼に差し出された「快楽」という名の毒杯を飲み干し、出口のない歳月を過ごしてきた。

肉体が重なり合い、深く繋がれば繋がるほど、二人の心は遠く離れていく。

「お前みたいな石ころ、俺以外に誰が欲しがる? ……いいか、お前を拾い上げる男なんて、この世に一人もいないんだよ」

煌人の冷酷な言葉の裏に隠された、剥き出しの執着。 「奥さん」という禁断の呼び名だけが、二人の歪な関係を繋ぎ止める唯一の証だった。
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