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魔力譲渡
308. わからない
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ルー視点①を3話目の後に、
ヨル視点①を13話目の後に追加しました。
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雪乃がいなくなって3日ほど経過した。そして今日土を混ぜる作業も終わり、作業員たちにお礼のお菓子を渡しマリジアナの町へと帰ってもらった。
「リョータ様何かお手伝いすることはありますか?」
「ノノさんっ もう体は大丈夫なのか?」
「はい、迷惑をおかけしまして…何か仕事をしていないと落ち着かないのです」
ノノさんは雪乃がいなくなった日の夜目を覚ました。ちょっと長めに体を横にしていたため動きにくそうだったが、それ以外に異常はなさそうで安心した。
「仕事か~ ちょっと思いつくものがないから、エルナとミイの店の手伝いでもしててよ」
「わかりました」
今の所やることが無いのでノノさんには2人を手伝ってもらうことにした。まあそれほど手伝うこともないと思うんだけどね。
さて、災害? に見舞われたドワーフの町はすっかりと金属が無くなり綺麗な町へと変わった。だけどまだたけが目を覚ましていないので何が起こったのかはっきりとしていない。それにたくさんもらった金属でたくさんガチャを引いたが未だに魔力譲渡が手に入っていないのも困ったものだ。土は出来上がったのにスキルが無いのでまだ御神木様を植えることができない。
『りょーちゃん! たけちゃんが目を覚ましたよっ』
『今行く!』
今から何をしたらいいのか困っていたところに響子から連絡が入る。どうやらたけが目を覚ましたらしい。急いで家へと戻りたけに使ってもらっていた部屋へと向かった。
「あ~まだねみぃ~…」
「え~もう沢山ねたんだからいい加減起きないとぉ~」
部屋に入るといきなり気が抜ける会話が耳に入る。
「お前なあ…丸っと2日寝てたんだぞ?」
「は? まじか…じゃあこれは寝疲れってやつかっ」
俺の言葉にたけがゆっくりと体を起こす。
「…で、俺なんで寝てたんだ?」
「なんでって…覚えていないのか?」
「あれだよ、何が現実で何が夢なのかわからん感じかな」
なるほど、余程夢の中で楽しいことかいやなことがあったのかもしれんな。まあそんなことは聞きたくないので俺は少し誘導してやることに。
「ほらドワーフの町で一緒に金属を拾い集めただろうが。2つ目の町な?」
「あーそういえばそんなことしてたっけ」
「で、雪乃と2人でたけは町の中回っていただろう? それで中央広場の所に行ったことは覚えているか?
」
俺が聞きたいのはこの先だ。そこまでの過程に何があったかは知らないがたけが見つかったのは中央広場だった。だから2人でそこまではむかったはずなんだ。
「そうそう雪乃とくだらない話しながら金属を拾いながらあの詰みあがった金属があるところに言ったわ。それで…あっ 雪乃! 雪乃はどうした!?」
たけが俺につかみかかってきた。
「なんで雪乃が気になる?」
「いやさあ~ なんか俺怒らせちまったみたいで、あいつ話の途中で魔法撃ってきやがってよ」
「雪ちゃん…」
響子が不安そうに雪乃の名前を呼ぶ。だけどそんなことを気にしていては話が進まない。
「何を話していたんだ?」
「ほら、この間良太に言われただろう? 雪乃とどうやって知り合ったかってやつ。バカな話だよなーと思ってさ、直接雪乃に聞いてたら魔法撃ち込まれたんだよ」
「りょーちゃんなんの話なの??」
そういえば響子に話していなかったな。子供のころからお姉さんみたいに~ってやつ。で、その話をたけがしたら魔法を撃ってきた…か。
「雪乃が子供のころから老けていたってたけが言うから怒られたんだよ」
「たけちゃんそんなこと言ったの? 怒られるに決まってるじゃな~い」
「ちょっ…そんな直接的な言葉は俺使ってな…」
「そういう問題じゃないよ?」
…響子とたけがじゃれあっている。それを横目に置きながら俺は考えていた。きっとそんな理由でいなくなったわけじゃない。魔法を撃つだなんて下手したら大怪我してしまう。それでも雪乃はたけに魔法を向けた。次に姿を見た時は敵として警戒をしなければいけないだろう。なぜなのか理由はわからないままだが…
ヨル視点①を13話目の後に追加しました。
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雪乃がいなくなって3日ほど経過した。そして今日土を混ぜる作業も終わり、作業員たちにお礼のお菓子を渡しマリジアナの町へと帰ってもらった。
「リョータ様何かお手伝いすることはありますか?」
「ノノさんっ もう体は大丈夫なのか?」
「はい、迷惑をおかけしまして…何か仕事をしていないと落ち着かないのです」
ノノさんは雪乃がいなくなった日の夜目を覚ました。ちょっと長めに体を横にしていたため動きにくそうだったが、それ以外に異常はなさそうで安心した。
「仕事か~ ちょっと思いつくものがないから、エルナとミイの店の手伝いでもしててよ」
「わかりました」
今の所やることが無いのでノノさんには2人を手伝ってもらうことにした。まあそれほど手伝うこともないと思うんだけどね。
さて、災害? に見舞われたドワーフの町はすっかりと金属が無くなり綺麗な町へと変わった。だけどまだたけが目を覚ましていないので何が起こったのかはっきりとしていない。それにたくさんもらった金属でたくさんガチャを引いたが未だに魔力譲渡が手に入っていないのも困ったものだ。土は出来上がったのにスキルが無いのでまだ御神木様を植えることができない。
『りょーちゃん! たけちゃんが目を覚ましたよっ』
『今行く!』
今から何をしたらいいのか困っていたところに響子から連絡が入る。どうやらたけが目を覚ましたらしい。急いで家へと戻りたけに使ってもらっていた部屋へと向かった。
「あ~まだねみぃ~…」
「え~もう沢山ねたんだからいい加減起きないとぉ~」
部屋に入るといきなり気が抜ける会話が耳に入る。
「お前なあ…丸っと2日寝てたんだぞ?」
「は? まじか…じゃあこれは寝疲れってやつかっ」
俺の言葉にたけがゆっくりと体を起こす。
「…で、俺なんで寝てたんだ?」
「なんでって…覚えていないのか?」
「あれだよ、何が現実で何が夢なのかわからん感じかな」
なるほど、余程夢の中で楽しいことかいやなことがあったのかもしれんな。まあそんなことは聞きたくないので俺は少し誘導してやることに。
「ほらドワーフの町で一緒に金属を拾い集めただろうが。2つ目の町な?」
「あーそういえばそんなことしてたっけ」
「で、雪乃と2人でたけは町の中回っていただろう? それで中央広場の所に行ったことは覚えているか?
」
俺が聞きたいのはこの先だ。そこまでの過程に何があったかは知らないがたけが見つかったのは中央広場だった。だから2人でそこまではむかったはずなんだ。
「そうそう雪乃とくだらない話しながら金属を拾いながらあの詰みあがった金属があるところに言ったわ。それで…あっ 雪乃! 雪乃はどうした!?」
たけが俺につかみかかってきた。
「なんで雪乃が気になる?」
「いやさあ~ なんか俺怒らせちまったみたいで、あいつ話の途中で魔法撃ってきやがってよ」
「雪ちゃん…」
響子が不安そうに雪乃の名前を呼ぶ。だけどそんなことを気にしていては話が進まない。
「何を話していたんだ?」
「ほら、この間良太に言われただろう? 雪乃とどうやって知り合ったかってやつ。バカな話だよなーと思ってさ、直接雪乃に聞いてたら魔法撃ち込まれたんだよ」
「りょーちゃんなんの話なの??」
そういえば響子に話していなかったな。子供のころからお姉さんみたいに~ってやつ。で、その話をたけがしたら魔法を撃ってきた…か。
「雪乃が子供のころから老けていたってたけが言うから怒られたんだよ」
「たけちゃんそんなこと言ったの? 怒られるに決まってるじゃな~い」
「ちょっ…そんな直接的な言葉は俺使ってな…」
「そういう問題じゃないよ?」
…響子とたけがじゃれあっている。それを横目に置きながら俺は考えていた。きっとそんな理由でいなくなったわけじゃない。魔法を撃つだなんて下手したら大怪我してしまう。それでも雪乃はたけに魔法を向けた。次に姿を見た時は敵として警戒をしなければいけないだろう。なぜなのか理由はわからないままだが…
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