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第2章 境界の外側
エピソード6 王と呼ばれた日
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ゴブリンの村に、人間が三人加わった。
それだけで、空気は変わる。
だが――
混乱は、思ったよりも小さかった。
理由は単純だ。
ここには、決まりがある。
⸻
最初に動いたのは、剣士の少年――アルトだった。
「俺、力仕事やります」
年若く、技量も低い。
だが、逃げない。
グルクは腕を組み、短く言った。
「なら、見張りと柵の補強だ」
「はい!」
アルトは、ゴブリンの戦士と並び、
槍の持ち方から叩き込まれた。
傷だらけになりながらも、
毎日、立ち続ける。
その背中を、誰も笑わなかった。
⸻
回復役の少女――ミリアは、
最初は怯えていた。
だが、怪我人の多さに気づいた瞬間、
迷いが消えた。
「……治療、させてください」
小さな光。
弱いが、確かな癒し。
ゴブリンたちは最初こそ警戒したが、
痛みが引くと、すぐに態度が変わる。
「ヒトの魔法、悪くないな」
その一言で、ミリアは泣いた。
⸻
見習い魔術師のフェンは、
自分が一番役に立たないと理解していた。
だから、知ろうとした。
「……罠、教えてもらえますか」
魔法理論と、ゴブリンの狩猟知識。
組み合わせれば、使えるものは多い。
小さな火球で合図を出し、
影と罠を連動させる。
フェンの目は、日ごとに変わっていった。
⸻
俺は、それを見ているだけだった。
指示はする。
だが、強制はしない。
決まりが、彼らを動かしていた。
ある日の夕暮れ。
村の中央で、グルクが声を上げた。
「ノクス」
全員の視線が集まる。
「この村は、変わった」
短い言葉。
だが、重い。
「強いからじゃない。
殺さないからでもない」
グルクは、槍を地面に突く。
「続くからだ」
沈黙の後、
誰かが呟いた。
「……王だ」
ゴブリンの若者だった。
ざわ、と空気が揺れる。
「王……?」
「支配する王じゃない」
「決まりを守る王だ」
視線が、俺に集まる。
俺は、少しだけ息を吐いた。
「その呼び方は、まだ早い」
だが――否定はしなかった。
この場で、
初めて俺は理解した。
国とは、呼ばれた瞬間に始まる。
⸻
――勇者失踪について
王都近郊の神殿。
重苦しい空気の中、司祭が報告する。
「勇者候補三名――
アルト、ミリア、フェン」
「消息、断絶」
騎士団長が眉をひそめる。
「死体は?」
「見つかっていません」
沈黙。
「……森だな」
誰かが言った。
「最近、妙な噂が多い」
「ゴブリンが、集落を作っている」
「人型の影が、統率している」
司祭は、低く呟く。
「勇者が消えた場所と、重なる……」
騎士団長が、剣の柄に手を置く。
「確認が必要だな」
それが――
次の衝突の、始まりだった。
⸻
影の村では、
今日も火が灯る。
ゴブリンと人間が、同じ鍋を囲む。
誰も、王冠など見ていない。
だが、確かにそこには――
王がいた。
数日が、穏やかに過ぎた。
ゴブリンの村は、以前よりも静かで、
以前よりも忙しい。
柵は高くなり、
畑は増え、
見張りの交代も、きちんと決まった。
――だが、その朝だけは違った。
「……行くのか」
俺の言葉に、アルトは頷いた。
「はい」
剣はまだ頼りない。
腕も、村の戦士には及ばない。
それでも、彼の目は逃げていなかった。
「ここで守ってもらうだけじゃ、駄目なんです」
ミリアが、小さく頭を下げる。
「私たち……勇者って呼ばれたまま、
何も知らないままじゃ、嫌で」
フェンは、少し照れたように笑った。
「外を見て、
この村の“異常さ”がどれだけ危険か、
知っておきたいんです」
正しい判断だ。
この村は、まだ小さい。
そして――狙われやすい。
「無理はするな」
それだけ言った。
命令はしない。
引き止めもしない。
彼らは、もう“村の客”じゃない。
選ぶ者だ。
「必ず、戻ります」
アルトはそう言って、
三人で森の奥へ消えていった。
ゴブリンたちは、何も言わなかった。
ただ、見送った。
⸻
夜。
焚き火が落ち、
村が眠りに入る頃。
俺は、違和感を覚えた。
(……来る)
影が、自然と外へ伸びる。
数ではない。
質でもない。
意思だ。
森の奥から、
はっきりと“考えている気配”が近づいてくる。
やがて、闇の中から声がした。
「――噂は、本当らしいな」
低く、濁った声。
だが、確実に“言葉”だった。
木々の間から現れたのは、
異形の魔獣たち。
狼に似たもの。
昆虫の外殻を持つもの。
骨が露出した獣。
共通しているのは――
目に理性があること。
「ゴブリンが秩序を持ったと聞いた」
先頭に立つ魔獣が、一歩踏み出す。
巨大な体躯。
角と牙。
だが、無駄な殺気はない。
「人間の真似事をしている、ともな」
ゴブリンの見張りが、息を呑む。
俺は、影を人型へと整え、前に出た。
「名を聞こう」
魔獣は、口角を歪めた。
「ヴァルガ=ルゥ」
群れ長の名だ。
「我らは、意思を持つ魔獣。
人間にも、下等魔物にも属さぬ者たち」
その言葉に、寒気が走る。
俺と、同じ立場。
「目的は?」
短く問う。
ヴァルガ=ルゥは、
村を見渡した。
「この場所だ」
静かな声。
「弱い魔物が集まり、
守られ、
増えている」
一瞬の沈黙。
「……許せん」
はっきりとした敵意。
「弱者が守られる世界など、
いずれ人間に喰われるだけだ」
ゴブリンたちが、ざわつく。
「だから――」
魔獣の目が、俺を射抜いた。
「我らが喰う。
その前に」
交渉は、まだ終わっていない。
だが――
始まってしまった。
意思ある魔獣たちは、
ゆっくりと包囲を広げる。
数は、十を超える。
夜風が止み、
焚き火が、揺れた。
(……なるほど)
人間だけじゃない。
魔物の世界にも、
この村を許さない存在がいる。
俺は、影を深く広げた。
「ここは、喰わせない」
静かな宣言。
王冠も、玉座もない。
だが――
守ると決めた場所が、そこにある。
その夜、
ゴブリンの村は初めて、
“選ばれて狙われた”。
それだけで、空気は変わる。
だが――
混乱は、思ったよりも小さかった。
理由は単純だ。
ここには、決まりがある。
⸻
最初に動いたのは、剣士の少年――アルトだった。
「俺、力仕事やります」
年若く、技量も低い。
だが、逃げない。
グルクは腕を組み、短く言った。
「なら、見張りと柵の補強だ」
「はい!」
アルトは、ゴブリンの戦士と並び、
槍の持ち方から叩き込まれた。
傷だらけになりながらも、
毎日、立ち続ける。
その背中を、誰も笑わなかった。
⸻
回復役の少女――ミリアは、
最初は怯えていた。
だが、怪我人の多さに気づいた瞬間、
迷いが消えた。
「……治療、させてください」
小さな光。
弱いが、確かな癒し。
ゴブリンたちは最初こそ警戒したが、
痛みが引くと、すぐに態度が変わる。
「ヒトの魔法、悪くないな」
その一言で、ミリアは泣いた。
⸻
見習い魔術師のフェンは、
自分が一番役に立たないと理解していた。
だから、知ろうとした。
「……罠、教えてもらえますか」
魔法理論と、ゴブリンの狩猟知識。
組み合わせれば、使えるものは多い。
小さな火球で合図を出し、
影と罠を連動させる。
フェンの目は、日ごとに変わっていった。
⸻
俺は、それを見ているだけだった。
指示はする。
だが、強制はしない。
決まりが、彼らを動かしていた。
ある日の夕暮れ。
村の中央で、グルクが声を上げた。
「ノクス」
全員の視線が集まる。
「この村は、変わった」
短い言葉。
だが、重い。
「強いからじゃない。
殺さないからでもない」
グルクは、槍を地面に突く。
「続くからだ」
沈黙の後、
誰かが呟いた。
「……王だ」
ゴブリンの若者だった。
ざわ、と空気が揺れる。
「王……?」
「支配する王じゃない」
「決まりを守る王だ」
視線が、俺に集まる。
俺は、少しだけ息を吐いた。
「その呼び方は、まだ早い」
だが――否定はしなかった。
この場で、
初めて俺は理解した。
国とは、呼ばれた瞬間に始まる。
⸻
――勇者失踪について
王都近郊の神殿。
重苦しい空気の中、司祭が報告する。
「勇者候補三名――
アルト、ミリア、フェン」
「消息、断絶」
騎士団長が眉をひそめる。
「死体は?」
「見つかっていません」
沈黙。
「……森だな」
誰かが言った。
「最近、妙な噂が多い」
「ゴブリンが、集落を作っている」
「人型の影が、統率している」
司祭は、低く呟く。
「勇者が消えた場所と、重なる……」
騎士団長が、剣の柄に手を置く。
「確認が必要だな」
それが――
次の衝突の、始まりだった。
⸻
影の村では、
今日も火が灯る。
ゴブリンと人間が、同じ鍋を囲む。
誰も、王冠など見ていない。
だが、確かにそこには――
王がいた。
数日が、穏やかに過ぎた。
ゴブリンの村は、以前よりも静かで、
以前よりも忙しい。
柵は高くなり、
畑は増え、
見張りの交代も、きちんと決まった。
――だが、その朝だけは違った。
「……行くのか」
俺の言葉に、アルトは頷いた。
「はい」
剣はまだ頼りない。
腕も、村の戦士には及ばない。
それでも、彼の目は逃げていなかった。
「ここで守ってもらうだけじゃ、駄目なんです」
ミリアが、小さく頭を下げる。
「私たち……勇者って呼ばれたまま、
何も知らないままじゃ、嫌で」
フェンは、少し照れたように笑った。
「外を見て、
この村の“異常さ”がどれだけ危険か、
知っておきたいんです」
正しい判断だ。
この村は、まだ小さい。
そして――狙われやすい。
「無理はするな」
それだけ言った。
命令はしない。
引き止めもしない。
彼らは、もう“村の客”じゃない。
選ぶ者だ。
「必ず、戻ります」
アルトはそう言って、
三人で森の奥へ消えていった。
ゴブリンたちは、何も言わなかった。
ただ、見送った。
⸻
夜。
焚き火が落ち、
村が眠りに入る頃。
俺は、違和感を覚えた。
(……来る)
影が、自然と外へ伸びる。
数ではない。
質でもない。
意思だ。
森の奥から、
はっきりと“考えている気配”が近づいてくる。
やがて、闇の中から声がした。
「――噂は、本当らしいな」
低く、濁った声。
だが、確実に“言葉”だった。
木々の間から現れたのは、
異形の魔獣たち。
狼に似たもの。
昆虫の外殻を持つもの。
骨が露出した獣。
共通しているのは――
目に理性があること。
「ゴブリンが秩序を持ったと聞いた」
先頭に立つ魔獣が、一歩踏み出す。
巨大な体躯。
角と牙。
だが、無駄な殺気はない。
「人間の真似事をしている、ともな」
ゴブリンの見張りが、息を呑む。
俺は、影を人型へと整え、前に出た。
「名を聞こう」
魔獣は、口角を歪めた。
「ヴァルガ=ルゥ」
群れ長の名だ。
「我らは、意思を持つ魔獣。
人間にも、下等魔物にも属さぬ者たち」
その言葉に、寒気が走る。
俺と、同じ立場。
「目的は?」
短く問う。
ヴァルガ=ルゥは、
村を見渡した。
「この場所だ」
静かな声。
「弱い魔物が集まり、
守られ、
増えている」
一瞬の沈黙。
「……許せん」
はっきりとした敵意。
「弱者が守られる世界など、
いずれ人間に喰われるだけだ」
ゴブリンたちが、ざわつく。
「だから――」
魔獣の目が、俺を射抜いた。
「我らが喰う。
その前に」
交渉は、まだ終わっていない。
だが――
始まってしまった。
意思ある魔獣たちは、
ゆっくりと包囲を広げる。
数は、十を超える。
夜風が止み、
焚き火が、揺れた。
(……なるほど)
人間だけじゃない。
魔物の世界にも、
この村を許さない存在がいる。
俺は、影を深く広げた。
「ここは、喰わせない」
静かな宣言。
王冠も、玉座もない。
だが――
守ると決めた場所が、そこにある。
その夜、
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