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目が覚めたら、蝿になっていた。
ブラック企業に勤めるごく普通の会社員、黒瀬悠真は、ある日突然命を落とす。
そして転生した先は、剣と魔法が存在する異世界。
勇者? 違う。
ドラゴン? 違う。
スライム? 惜しくもない。
「……って、蝿じゃねぇかぁぁぁ!!」
六本の脚、小さな羽、無駄に高性能な複眼。
魔物どころか、人間のハエ叩き一発で死にかねない最弱の存在だった。
しかし、そんな彼には本人すら知らない秘密があった。
その魂に宿っていたのは、かつて魔界を支配した七大魔王の一柱。
暴食の魔王――蝿王《ベルゼブブ》。
腐敗を操り、あらゆる存在を喰らい、やがて神々すら恐れさせた災厄の王だった。
ところが本人は、そんな事情など知る由もなく……。
「魔王とかどうでもいいから、とりあえず人間に戻してくれ!!」
これは、世界最弱の羽虫に転生した男が、仲間を増やし、眷属を従え、やがて魔界の頂点へと成り上がっていく物語。
ただし、本人の希望は平穏な生活である。
文字数 11,898
最終更新日 2026.10.15
登録日 2026.10.15
高校二年生の水瀬日和は、恋愛に興味がない。
友達とのおしゃべりも好き。
放課後に寄り道するのも好き。
漫画を読んだり、くだらないことで笑ったり。
それだけで毎日は十分楽しい。
「好きな人とかいないの?」
そう聞かれるたびに、
「いないよ。別に欲しくもないし」
そう答えていた。
――あの日、彼が隣の席に来るまでは。
季節外れの転校生、雨宮蒼真。
無口で、どこか人を避けるような彼には、誰にも言えない秘密があった。
彼には、人の気持ちが“色”になって見える。
喜び。
悲しみ。
嫉妬。
怒り。
そして――恋心。
どれだけ笑顔で隠しても、蒼真には本当の感情が見えてしまう。
だから彼は、人と関わることをやめた。
誰かを信じることも。
誰かに期待することも。
誰かを好きになることも。
そんな蒼真が、転校初日に隣の席の日和を見た瞬間――初めて足を止めた。
彼女の感情は、今まで見た誰とも違っていた。
澄んでいて。
穏やかで。
どこまでも真っ直ぐで。
「……変なやつ」
それが、二人の始まりだった。
恋を知らない少女と、
人の恋が見えてしまう少年。
少しずつ近づいていく二人の距離。
けれど日和は知らない。
自分の中に生まれ始めた小さな感情を――
自分より先に、蒼真だけが見つけてしまうことを。
これは、
「好き」が見える少年と、
「好き」を知らない少女が、
初めて誰かを大切に想うまでの物語。
そしていつか――
君の“好き”が、見えた日の物語。
文字数 120,284
最終更新日 2026.10.09
登録日 2026.10.05
三年前に亡くなった元恋人が、ある雨の夜――幽霊になって帰ってきた。
大学生の神崎悠真が自室で再会したのは、かつて愛した少女・雨宮澪。
「久しぶり、悠真」
昔と変わらない笑顔。
昔と変わらない声。
ただし彼女はもう、この世の人間ではなかった。
しかも澪は、自分が死ぬ直前一週間の記憶を失っている。
「ねえ。私たちって、なんで別れたんだっけ?」
答えられない悠真をよそに、幽霊になっても相変わらず自由奔放な澪との奇妙な共同生活が始まった。
勝手にスマホを覗こうとする。
大学で女の子と話せば横から睨んでくる。
壁抜けを試して普通に失敗する。
「お前、本当に幽霊か?」
「失礼な。ちゃんと死んでますー」
――こうして始まった、少し騒がしくて、少し懐かしい日々。
二人で思い出の場所を巡るたび、澪は失われた記憶を少しずつ取り戻していく。
なぜ二人は別れたのか。
なぜ澪は死んだのか。
そして――なぜ彼女は、三年経った今になって悠真の前へ現れたのか。
もう一度、彼女を好きになってしまった。
けれど、彼女の記憶が戻るたびに、
二人に残された時間は少しずつ減っていく。
これは、終わってしまったはずの恋をもう一度始める物語。
そして――
今度こそ、ちゃんと「さよなら」をするための物語。
文字数 25,504
最終更新日 2026.10.09
登録日 2026.10.07
地方情報誌の記者・榊原慎司は、仕事で結果を出せずにいた。
記事はボツ続き。
取材も空回り。
編集長からも、次に結果を出せなければ担当を外すと告げられている。
そんな彼のもとへ、ひとつの事件が持ち込まれる。
心霊や都市伝説を扱う動画クリエイター5人組「VOID WALKER」。
彼らは山中にある一軒の廃墟を訪れ、その夜――3人が行方不明となった。
生還した男女2人は、血と泥にまみれ、ひどく錯乱していたという。
しかし、慎司が事件を調べ始めると、奇妙な食い違いが次々と見つかる。
「三人が消えた」
そう証言する男。
一方、女は何度も繰り返していた。
「違う。四人いなくなった」
5人で向かい、2人が生還したのなら、消えたのは3人のはず。
だが警察の記録に残された行方不明者は、なぜか2人だけ。
さらに「VOID WALKER」の過去動画を調べても、“5人目”に関する記録だけが不自然なほど曖昧だった。
そして彼らが訪れた廃墟には、古くから奇妙な噂が残されていた。
――家の中で人数を数えてはいけない。
――名前を呼ばれても、姿を見るまで返事をしてはいけない。
――家を出るとき、最後尾を振り返ってはいけない。
家の奥には、かつて災いを封じるために祀られたという小さな祠。
地元の人間は、それをただ、
「タタリガミ」
と呼んでいた。
仕事を立て直したい。
そして、食い違う証言の真相を確かめたい。
慎司は回収された映像、音声記録、関係者への取材を重ね――やがて自ら、事件の起きた廃墟へ向かうことを決意する。
だが、その家へ足を踏み入れてから。
慎司の取材記録にも、説明のつかない“誰か”が混ざり始める。
録音した覚えのない声。
撮影した覚えのない写真。
そして、自分一人で行ったはずの取材に残された――
もう一人分の記録。
彼らは、本当に5人であの家へ入ったのか。
消えたのは誰だったのか。
そして慎司は――
本当に、一人であの家へ向かったのか。
これは、とある廃墟で起きた失踪事件と、
その真相を追った一人の記者が残した、
“人数の合わない”取材記録である。
文字数 18,675
最終更新日 2026.10.07
登録日 2026.10.06
人間だけが、この世に生きているわけじゃない。
妖狐。人魚。鬼。餓者髑髏。
古くから語られてきた妖怪たちは、今もなお人間社会の陰でひっそりと暮らしている。
白狐の妖怪――シキ。
現代社会に慣れず、面倒事を嫌いながらも、困っている者を見捨てることのできない青年。
そんな彼には、自身さえ知らない“もう一つの妖狐”が眠っていた。
シキと行動を共にするのは、軽口ばかり叩く餓者髑髏のシガナと、元人間でありながら人魚となった、女の子からモテまくる男――ミズキ。
そして三人をまとめるのは、地獄から現世へ派遣された鬼、ダンサイ。
妖怪を監視し、時には取り締まり、そして――守る。
もっとも当の本人は、
「まぁ、なんとかなるだろ」
が口癖の、恐ろしく適当な師匠なのだが。
人間を襲う妖怪。
妖怪を憎む人間。
現代に生まれた新たな怪異。
そして、人と妖の争いを裏で操る謎の存在――。
人間でも、妖怪でも。
生きる場所くらい、自分で決めていい。
これは、現代の街を舞台に、
白狐と餓者髑髏と人魚と鬼が繰り広げる――
人と妖怪が共に生きるための、現代妖怪アクションファンタジー。
笑って、喧嘩して、時々命懸け。
今日も彼らは、
人知れずこの街の“境界”を守っている。
文字数 7,424
最終更新日 2026.10.06
登録日 2026.10.06
とある匿名掲示板に立てられた、一つのスレッド。
スレッド名は――
『伝書鳩の会』
そこには、古びたホームページへと繋がるURLが貼られていた。
「見るだけなら何も起きない」
そんな書き込みに釣られ、何人もの利用者がサイトを訪れる。
白い背景。
一羽の鳩。
そして、たった一つの問い。
『あなたは、誰かの言葉を届けることができますか?』
サイトを見るだけなら、何も起こらない。
だが――
“入会”してしまった者には、やがて奇妙な「配達依頼」が届くという。
知らない住所。
意味の分からない一文。
決して会ったことのない受取人。
最初は、ただ言葉を届けるだけだった。
しかし配達を重ねるたび、依頼は少しずつ異常になっていく。
そしてある日、届いた次の配達先は――
自分自身の住所だった。
『伝書鳩の会』とは何なのか。
誰が言葉を送っているのか。
そして、“鳩”と呼ばれる会員たちは、いったい何を届けさせられているのか。
これは、匿名掲示板に残された書き込み、メール、記録、証言をもとに再構成された物語。
もしあなたが、
「伝書鳩の会」
という名前のサイトを見つけても――
見るだけにしてください。
決して、入会してはいけません。
文字数 68,057
最終更新日 2026.10.05
登録日 2026.10.05
2000年秋。
家庭用パソコンとインターネットが、少しずつ一般家庭へ広まり始めた頃。
高校二年生の黒瀬直人は、深夜の匿名掲示板で奇妙な噂を目にする。
「最後まで見たら、変なポップアップが出るサイトがある」
興味本位で貼られていたURLを開いた直人。
黒い背景。
意味のない数字。
壊れた画像。
誰が作ったのかも分からない古びたウェブサイト。
そして、ページを閉じようとした瞬間。
画面中央に小さなウィンドウが表示された。
かならず実行してください。
そこにあるのは、
[はい][いいえ]
二つのボタンだけ。
「いいえ」を押せば、前のページへ戻される。
何度押しても。
何度閉じようとしても。
最後に直人は、苛立ち半分、好奇心半分で――
「はい」
をクリックしてしまう。
翌朝、デスクトップには見覚えのないテキストファイルが作られていた。
午前2時17分までに
部屋のカーテンを閉めてください。
かならず実行してください。
これは警告なのか。
命令なのか。
それとも――
何かを完成させるための「手順」なのか。
インターネット黎明期に存在したと噂される、記録の残らないウェブサイト。
そのページを最後まで見てしまった人間には、今日も「実行項目」が届けられる。
文字数 20,875
最終更新日 2026.10.03
登録日 2026.10.03
異世界へ召喚された青年、久遠廻。
召喚者たちが《剣聖》《大賢者》《聖女》などの強力な能力を授かるなか、廻が手に入れたのは、魔晶石を消費してさまざまなものを召喚する《万象ガチャ》だった。
武器も魔法も、頼れる仲間さえ手に入る――はずだった。
しかし、何度回しても出てくるのは、欠けた木剣、腐りかけの薬草、穴の空いた鍋、最弱のスライム、戦う力を持たない獣人少女など、最低レアリティのハズレばかり。
役立たずと見なされた廻は勇者一行から追放され、凶悪な魔物が棲む辺境へ置き去りにされてしまう。
だが、絶体絶命の状況で《万象ガチャ》に隠された能力が解放される。
――《重複統合》。
同じものを集め、重ね合わせることで、より上位の存在へ進化させる力。
百本の木の棒は《世界樹の神杖》へ。
千枚の薬草は《不死王の霊薬》へ。
そして最弱のスライムは、やがて神さえ喰らう魔物へと進化していく。
それでも廻は、ガチャから現れた仲間だけは素材にしなかった。
「お前たちはハズレなんかじゃない。俺にとって、大切な仲間だ」
その選択が、本来存在しないはずの特別な進化を引き起こす。
最低レアの仲間たちと荒れ果てた土地を開拓し、村を築き、国を育て、やがて勇者や魔王、さらには神々すら凌駕していく――。
これはハズレばかりを引き続けた男が、誰にも必要とされなかった者たちとともに、世界最高の居場所を作り上げる物語。
文字数 199,204
最終更新日 2026.08.21
登録日 2026.08.09
新作ゲーム『ジュエル・オブ・ドラゴン』を始めようとした瞬間、主人公・神代レンは、気づけばそのゲームそっくりの異世界に立っていた。
そこは、人がドラゴンと契約し、共に戦い、共に暮らす世界。ドラゴンには**F級から伝説級L(レジェンド)**までの厳格なレア度が存在し、すべての力は“ガチャ”によって左右される。
だが、この世界でレンに与えられたのは、クエスト達成報酬でしか引けない特殊なガチャシステムだけ。
最初に手にしたのは、誰もがハズレと笑うF級の小型ドラゴン。
攻撃力も低い、見た目も頼りない、周囲からは完全に底辺扱い――のはずだった。
しかし、そのF級ドラゴンは、戦いと育成、そしてガチャで引き当てるスキル珠によって、常識外れの進化を遂げる特異個体だった。
火力特化、超速再生、広域殲滅、さらには上位竜種の力すら喰らって成長する規格外の能力。
レン自身もまた、ハンターとしてクエストをこなし、報酬を積み上げ、新たなドラゴンやレアスキルを引き当てるたびに一気に強くなっていく。
「次は何が出る?」
「この一回で、全部ひっくり返るかもしれない」
ガチャを引くたびに運命が激変し、最弱のはずの手札が最強へと化ける。
バカにしてきたライバル、理不尽な上級ハンター、凶悪な魔獣の群れ――そのすべてを、レンは“報酬ガチャ”で手に入れた力と、相棒ドラゴンとの絆で圧倒していく。
これは、ハズレ枠から始まった少年が、クエスト報酬ガチャで仲間と力を揃え、やがて世界最強の竜騎ハンターへと成り上がる物語。
毎回のガチャが戦局を変え、引き当てた一手が無双の引き金になる、爽快成り上がりファンタジー!
文字数 398,138
最終更新日 2026.04.22
登録日 2026.04.01
9
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