放課後、月の裏で逢いましょう

現代の私立校・月影(つきかげ)学園。
ごく普通の学園生活を送る高校二年生・和泉しずくには、ひとつだけ誰にも言えない秘密があった。
――人に触れると、その人の“心の欠片(記憶や感情)”が流れ込んでくる体質。

新学期、学園に転入してきた少年・朝凪 恒一。
初めて会ったはずの彼に触れた瞬間、しずくの中に流れ込んできたのは「満月の夜」「夜の校舎」「交わした約束」という、決して知らないはずの記憶だった。

やがてしずくは知る。
月影学園は満月の夜だけ“世界の裏側”と重なり、学園そのものが結界として機能していること。
そして朝凪は、その境界に縛られた存在であり、約束を果たすたびに――この世界から少しずつ消えていく運命にあることを。

放課後の図書室、屋上、文化祭、月灯りに照らされた校舎裏。
甘く近づく距離とは裏腹に、触れ合うほど切なさが募っていくふたり。

「守るために、離れる」
「それでも、恋を選びたい」

世界の理と恋心の狭間で揺れながら、しずくは選択を迫られる。
――彼をこの世界に繋ぎ止める代償は、自分自身の“何か”を失うこと。

満月の放課後、月の裏側で交わされる最後の約束。
これは、甘くて切ない、「会ってはいけない放課後」から始まる恋の物語。










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