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1章

レオside

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俺はこの日天使を見つけた。



街の見回りをし終え城へ報告し、カスミソウ畑の前を通って騎士団の寮へ帰ろうとしたとき、何やら光るものが見えた。



なんだあれは…?
そう思い俺は剣を構えて少しずつ近寄ってみた。


すると、誰かが倒れている。


しかしただ倒れているだけでなく体から真っ白い光を放っていた。



俺は思わず目を奪われた。


さらさらとした漆黒の髪にそれと同じ色の睫毛が目の縁を囲み、ほんのりとピンク色に色づいているほっぺ、日焼け知らずの色白の肌、ぷるぷるの控えめな唇。



この世界には黒髪は全く生まれない。


染めることは出来るがここまで綺麗な黒髪は初めて見た。



髪の色でもしかして…と思ったがそれは伝説のような話だったので確証が持てず、とりあえず連れ帰って様子を見ようと考えた。



寮に連れて帰るためにおんぶしようと抱き上げた所光が消えていった。それよりも思ったよりすごく軽くて驚いた。もしかして、ちゃんと食べれていないのか?



話を聞いた後ご飯もたくさん食べさせてやらないとな。


そんなことを考えながら寮までの道をおんぶして帰って行った。



ベッドに寝かせて俺は一旦部屋から出た。


倒れているあいつのために胃に優しいお粥をつくろうと思い材料を見ると肉しかなかった。


それに実を言うと俺は料理が出来ないんだ。肉を焼くことしかしない。やれば出来るかと思ったがまぁ無理だな。



これは誰かに頼んで作ってもらった方がいいな。

そう思い、後で副団長のジオンに話をつけようと考えた。



とりあえず部屋で様子を見る。


こいつ全く動かないがもしかして死んでないよな…?
いや、息はあったし大丈夫だろう。


そんなことを考えているとモゾモゾと動き出した。


「おっ、やっと目が覚めたか?」


声をかけると眩しそうに目を開けて、俺を見るとひどく驚いてあわあわしていた。



こいつ行動が小動物みたいだし、可愛すぎないか!?


名前がユラだと知り、ユラは転生者であるということを知った俺は絶対にユラを守ってみせると心に誓ったのだった。

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