[完結]頭の中の泣き虫な私へ

仲 奈華 (nakanaka)

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第四部 生活を回す

料理がしんどいのは、やる気の問題ではなかった|私の料理分析と、ASD特性に合わせた攻略法

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はじめに

私は、料理はできる方だと思っていました

そもそも料理を始めたのは、まだ中学生の頃です。

当時、家族が作ってくれた料理が、どうしても耐えられないことがあり、少しずつ自分で作り始めました。

特に印象的なのは、カレーです。

夕食の時間、大きな鍋からカレーをご飯の入った器によそおうとした時、私は違和感を覚えました。

なんだか、色が薄い気がする。

気のせいかと思い、そのままカレーをよそって食べました。

そして、吐き出しました。

何じゃ!! こりゃ!!

明らかに味がおかしいのです。

見た目はカレーでした。じゃがいも、にんじん、肉も入っています。

でも、そこにあったのは、生臭くて、茶色い香辛料たっぷりの何かでした。

周囲の家族は普通に食べています。

私は確認しました。

「このカレー、何か変。何を入れたの?」

すると祖母が言いました。

「ああ、牛乳を入れたよ。テレビで隠し味にいいって言っていたから。栄養があるから全部食べ」

……

手が震えました。

めちゃくちゃ臭い。とても食べられそうにありません。

でも、残して怒られるのが嫌で、私は無理やり口の中に詰め込みました。

そして後で、こっそり吐き出しました。

酷い目に合いました。

その後も、祖母のカレーは変化を続けます。

見た目は一緒なのに、中身だけが変わる。

ある時は、もやし入り。

ある時は、チョコレート入り。

ある時は、ケチャップ入り。

食べられたものではありませんでした。

特に嫌だったのは、何が入っているのかが分からないことです。

当時の私は、学校の給食が大好きでした。

必ず見本や材料を確認してから食べていました。

何が入っているのか、はっきり分かるからです。

それが自宅だと、分からない。

見た目は同じでも、中身が違う。

何が入っているのか分からない。

その不確実さが、とてもつらかったのだと思います。

学校の調理実習で料理を習った私は、自宅でもそれを再現するようになりました。

手順通りに作る。

調味料も同じにする。

余分なものは入れない。

すると、とてもおいしくて、安心できる味になりました。

特に大きかったのは、何が入っているのか、自分で確実に分かることでした。

自分で作るから、知らないものが勝手に入らない。

思っていた味と大きくずれない。

そのことが、私にはとても大きかったのだと思います。

そうして、少しずつ作れるものが増えていきました。

ただ、料理をする時には自分なりのルールがありました。

〇 必ず一人でする

料理をし始めた私を見て、家族が「一緒にやろう」と声をかけてくることがありました。

でも私は、いつも断っていました。

話しながら料理をする。

分担しながら料理をする。

どうしてもできそうにありませんでした。

一度にたくさんのことをするのが苦手だと、自分でも分かっていたからです。

〇 静かな環境を作る

テレビを消して、他の人がいない時間に料理をするようにしていました。

気が散ると危ない。

そう感じていたからです。

〇 完璧にできないことを自覚する

日によって味にムラがありました。

おいしい日と、おいしくない日がある。

たぶん精神的な体調に左右されていたのだと思います。

味を確かめながら、自分のメンタルを確認する。

そんな感覚もありました。

私は作っていました。

できていました。

一人で。

静かで。

完成度にムラがある状態なら。

かなり料理をしてきたと思います。

でも、全てが崩れていったのは、結婚してからでした。

料理中に家族から声をかけられる。

それだけで、全部が崩れるようになりました。

話しかけられると、手が止まる。

何をしていたのか分からなくなる。

料理中にパニックに近い状態になります。

危ないから話しかけないでほしい。

料理している時は返事ができない。

そう伝えても、相手にはなかなか理解されませんでした。

逆に、こちらがおかしいと責められることもありました。

換気扇をつけない。

火を消し忘れる。

味がおかしい。

毎日のように指摘されました。

そうして、どんどん違和感が増え、ストレスが増え、できなくなっていきました。

そこで初めて、私は考えるようになりました。

私が「できる」と思っていた料理とは、何だったのか。

学生の頃から作ってきて、経験があると思っていた料理とは、何だったのか。

たぶん私は、「どんな状況でもできる料理」ができていたわけではありませんでした。

一人で、静かで、手順通りに進められる時だけ成立する料理を、できていると思っていたのだと思います。

そしてその条件が崩れた時、初めて私は、料理という作業の中にどれだけ多くの負荷があるのかに気づきました。



1. 料理は「作るだけ」では終わらない

料理は、かなり工程の多い作業だった

私の中では、料理はだいたい次の流れです。

作るものを決める

栄養バランスを考える

材料、調味料の確認

下準備(米をとぐ、材料を切る、解凍する、わかめを戻す)

焼く、煮る、蒸す、炒める

味付けをする

皿に盛る

食卓へ運ぶ

食べる

片付けをする

こうして並べると、料理はかなり長いです。

しかもこの中には、

何を作るか決める判断

材料の在庫把握

包丁や火を使う危険作業

音、匂い、熱などの感覚刺激

複数工程の同時進行

食べるまでの体力維持

片付けまで含めた後処理

が全部入っています。

だから私は、料理がしんどい時に「料理が嫌い」なのではなく、

料理という作業全体の負荷が高いのだと思っています。

2. ASD特性があると、料理のどこで困るのか

料理は「その場で何とかする」が難しい

私が料理で困りやすいのは、主に次のような点です。

〇材料があると思ったのに、なかった時に止まる
自宅にあると思っていた材料や調味料が、実際にはない。

その瞬間に予定が崩れて、頭が止まることがあります。

代替案をその場で考えられればいいのですが、疲れている時ほど難しい。

「作るものは決めたのに、そこから進めない」が起こります。

〇そもそも何を作ればいいのか分からない
食べたい物が思い浮かばない。

食べる意欲が低い。

感覚過敏が強くて、味や匂いを考えるだけでしんどい。

そうなると、「何を作るか決める」段階で止まりやすいです。

食べたくない時は、当然、作りたくもなくなります。

一品しか思い浮かばない
野菜炒めだけ。

焼くだけ。

蒸すだけ。

その一品以外がそもそも思い浮かばないことがあります。

主菜、副菜、汁物のような複数構成を一度に考えるのが重い。

結果として、一品だけで終わることが多いです。

〇炊飯器のスイッチを押し忘れる
米をといで、セットして、「やったつもり」で終わる。

後で開けてみて炊けていないと、かなりがっかりします。

〇刺激が多いと、危険になる
調理中に話しかけられる。

大きな音に驚く。

別のことに意識が向く。

その瞬間に身体の制御が崩れやすいです。

すると、

包丁を落とす

手を切る

火傷する

ということが起こりやすくなります。

かなり危険ですが、周囲に悪意があるわけではない。

だからこそ説明しづらいのですが、実際には大きな負担です。

〇換気扇を使えないことがある
火を使う時に換気扇が必要だと分かっていても、

つけた後にいつの間にか消していたり、弱くしていたりすることがあります。

聴覚過敏が強い時ほど起こりやすいです。

換気扇の音がつらい。

でも本当は必要。

この矛盾がかなりしんどいです。

〇調理中に他のことをしてしまい、忘れる
火をつけて煮込んでいる間。

下ごしらえの途中。

ふと思いついたことや、話しかけられたことに意識が向く。

すると、料理をしていたこと自体を忘れることがあります。

これはかなり危険です。

〇味付けが安定しない
味付けを忘れる。

薄すぎる。

濃すぎる。

体調によって味覚の感じ方が変わる。

過敏が強い時は、そもそも味付けをしたくなくなります。

逆に、別のことを考えていたり、話しかけられたりすると、入れすぎることがあります。

〇盛り付ける頃には、脳が限界に近い
料理が完成した頃には、かなり消耗しています。

盛り付けようとしてこぼす。

食卓に運ぼうとして落とす。

そこで初めて「まだ終わっていなかった」と気づいて、しんどくなります。

〇作った後、食べられないことがある
これはかなりつらいです。

せっかく作ったのに、

自分で作った料理を見て気持ち悪くなる

ことがあります。

調理中の匂い、熱、疲労、感覚過負荷が全部たまっていて、

食べる段階ではもう限界に近い。

ここでリタイアして、暗い部屋に避難することもあります。

〇最後の片付けまで終わらない
料理が終わっても、片付けがあります。

食器を洗う音が耳に響く。

手についた油が気持ち悪い。

イライラしすぎて雑になる。

後で汚れが残っていることに気づいて、再び洗う

さらに、



フライパン

炊飯器

机拭き

キッチン拭き

コンロ掃除

と、タスクが山のようにあります。

ここまで来ると、終わらない感じが強くなります。


3. 料理は頑張るより、負荷を減らしたほうが回る

私の対策は「料理を上達させる」ではなく「料理の負荷を減らす」こと

私がしている対策は、基本的に

料理を頑張ることではなく、

料理に含まれる負荷を減らすことです。

〇買い物後に、調理スケジュールまで作る
買い物をした後に、調理スケジュールを作ります。

材料もセットで書いておくと、当日の混乱が減ります。

「何を作るか」だけでなく、

「何が必要か」

まで決まっているとかなり楽です。

〇家電や調理済み食材を導入する
これはかなり大きいです。

過敏・注意対策

水が冷たい → 食器洗い乾燥機

換気扇が苦手 → 電気圧力鍋、電子レンジ調理、トースター

包丁が危ない → カット野菜、カット済み肉

味覚対策→惣菜の素、ソース、ドレッシング

味付けを一から頑張らなくてもいいようにしておくと、かなり助かります。

〇料理を捨てる
疲れている時に、できない時に料理をする必要はありません。

家族に頼る

支援者に頼る

惣菜

レトルト

冷凍食品

コンビニ

出前館

を使っていい。

つまり、

「自分で料理しない」

という選択肢を最初から持っておくことです。

食べられない時は無理しない
これも大事です。

〇食べられない時は、無理して普通の食事を目指さなくていい。

栄養補助食品を常備しておく。

私個人は、調子が悪い時ほど

自分で作った物しか食べられない

ことがあります。

逆に、何が入っているか分からない物、想像と違う味の物には強い拒否感が出ることがあります。

一時期は、料理はするけれど自分は食べない、という時期もありました。

外食に連れて行かれても食べられず、かなり体重が減りました。

だからこそ、

食べられそうにない時に、口にできる物を確保しておく

ことが大事だと思っています。




4. 家電・惣菜・支援、何を使うと楽になるのか


料理の負荷を減らすための手段には、それぞれ向き不向きがある。


〇電気圧力鍋 

メリット

材料と調味料を入れたら自動で料理してくれる

圧力鍋なので柔らかくなりやすく、おいしい

換気扇や火を使わなくてよいのでリスクが減る

デメリット

機種によってはおしゃべり機能があり、うるさく感じる

場所の確保が必要

コンセントが足りないことがある

圧力がかかっている間は蓋を開けられない

簡単な煮物でも1時間ほどかかる



〇食器洗い乾燥機

メリット

食器洗いの時短になる

軽く流して入れれば、乾燥までしてくれる

デメリット

定期的なメンテナンスが必要

残菜処理や清掃が必要

結局軽く洗ってから入れることも多い

スイッチを押し忘れることがある

家族が途中で開けて止まり、そのまま忘れることがある

洗えていないとストレスになる




〇電子レンジ調理
メリット

簡単で時短

火を使わないので比較的安全

デメリット

一人分には向くが、大人数には向かないことがある

電子レンジを使ったこと自体を忘れて、中に放置してしまうことがある




〇カット野菜・カット済み肉

メリット

すぐ使える

包丁を使う工程を減らせる

下準備の負荷をかなり減らせる

デメリット

やや割高

鮮度が気になる



〇惣菜

メリット

すぐ食べられる

調理しなくてよい

デメリット

味が濃くて気持ち悪くなることがある

買いに行く手間がかかる



〇レトルト・冷凍食品

メリット
電子レンジや湯煎調理で食べれる

簡単で美味しい

デメリット

少人数用。複数人数の場合は何度もレンチン必要

ストックする場所の確保が必要

味が濃い。好みが分かれる場合がある

温めムラあり




〇コンビニ

メリット

見た目がきれい

すぐ買える

少量で済ませやすい

デメリット

味が濃くて気持ち悪くなることがある

割高



〇出前館
メリット

クーポンがある時は安い

自宅まで運んでくれる

できたてで比較的美味しい

デメリット

クーポンがないと割高

商品が限定される

地域差が大きい



〇家族・支援者の料理
メリット

他の家族が食べられる料理がある

自分で作らなくてよい

デメリット

自分は食べられないことがある

何が入っているか分からず怖い

確認すればいいのに、その一言を出すこと自体がストレス

その結果、

「こんなにストレスなら食べなくてもいい」

「やっぱり自分で作る」

になりがちです。

〇食べられない時は、無理しなくていい
栄養補助食品やゼリーを常備しておく

食べられない時は、無理に普通の食事を目指さなくていいと思っています。



料理も無理。

惣菜も無理。

外食も無理。

という時でも、

とりあえず口にできる物がある

だけで違います。



おわりに

料理の攻略は、「ちゃんと作ること」ではなく「負荷を減らして、生き延びること」だった
料理がしんどい時、私はずっと、自分が上手くできていないのだと思っていました。

でも今は、そう単純ではなかったのだと思っています。

料理は、

何を作るか決めるところから始まり、

材料確認、下準備、加熱、味付け、盛り付け、食べる、片付けるまで、

かなり長い工程があります。

しかもその中には、

感覚刺激

注意の分散

危険作業

判断

同時進行

後片付け

が全部入っています。

だからこそ、気合いで何とかするより、

負荷を減らすこと、

手段を選ぶこと、

料理しない選択肢を持つこと

のほうが大事だったのだと思います。

私にとって料理の攻略は、

「ちゃんと作ること」ではなく、

食べられる形で、生き延びること

だったのだと思います。












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