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原作修正、身体を張って頑張ります2

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「てかさぁ、もう用ないなら帰ってくんない?俺これからお楽しみがあるんだけど」

「ッ!!だから!貴方がそうやって原作をめちゃくちゃにするから!わざわざ僕が来るハメになったんですよ!」

そう言われて先ほどマシューの部屋を訪れた時に強引に引っ張ぱられたことへの疑問が晴れた

「さっき俺がマシューとまたヤろうとしたところで邪魔しに来たのはそういうことか」

「~~ッ!あんなことはもうしてはいけません!記憶の改ざんの魔法は凄く疲れるんですから!」

「記憶…?なにしたの?」

「貴方がしでかしたことの尻拭いですよ!起こった事は変えられないので…全部夢だったと思わせる魔法をかけたんです」

「夢…?あぁだからどこもかしこも綺麗になってたのか」

よく考えると、先ほどまでの義父や義兄弟のぎこちない態度にも納得がいった

「じゃあアイツらは俺に掘られる夢を見てあんな気まずそうにしてるってコト?何それ、超興奮するんだけど」

「ちょっと!ダメですよ!貴方は舞踏会に行き、お姫様と結婚して幸せになるんです!」

俺は目の前のフード男が発した"お姫様”と言うワードに酷く動揺した

シンデレラに出てくるのは王子様だったはずだから

「は…?姫…?…そうか、性別が逆転してるし、そっちが女になるのか…それは…ちょっと…」

ブツブツと独り言を言う俺に、フードの男はしまったと言わんばかりにおどおどと挙動が不審になる

「俺、ぜってー舞踏会なんか行かねえし、なんならここで一生幸せに暮らすオチとかでも良いんだけど」

思った通りの事を言われたと急に焦り出すフード男が俺の前に跪く

「だッだめです!それだと僕が進行役に怒られちゃうんですから!舞踏会には行ってください!」

近くで聞けば聞くほどやっぱり聞き覚えのある声で俺は目の前に座るフードを被る男の正体が気になり始めた

「てかそれ取ってよ、顔見せて」

フードに手を伸ばして顔を拝もうとしたら、ペシンと手で弾かれた

「それはできません!まだ僕はここで出てくる番じゃないんですから、顔を出すのは禁止です!」

そう言って男はフードを更に深く被り頑なに身を構える

「なんだよ、つまんねえな」

シンデレラは床に胡座を掻いて不貞腐れる

フード男はそんな俺を見て焦るような素振りを見せたが、続けて話だした

「…い、良いですか、貴方はこのままあと二日後に行われる舞踏会に行ってお姫様と結婚してハッピーエンドを迎えてこの物語を終えるんですよ。それまであの家族に手を出すのは許しませんから!」

「許さないって…てかヤッた後にあんたがまた記憶消せばいーんじゃん?」

「そんなに都合よく何度も同じ手は使えませんよ!」

なんだか顔の見えないフード男の身振り態度が必死過ぎて可愛いとまで思い始めたシンデレラは、目の前に座る男に更に興味を持ち始める

「じゃあアンタが代わりに俺の相手してよ、ケツ貸してくれるだけで良いからさ」

「なっ!?何バカなこと…!絶対イヤです!僕はもうここから退場しますが、常に見張ってますからね!」

「おー怖い、せいぜい頑張って」

「ちょっと!ちゃんと分かってるん…ぅわッ!!」

立ちあがろうとしたフードの男が、身丈に合わない大きなローブに足を引っ掛け、そのままシンデレラの座る方へバランスを崩して無様に転けてしまう

「いって…お前どんくさ過ぎ…」

「あっ…す…すみませんっ」

倒れてくるコイツを受け止めた勢いで思わず目を瞑ってしまった為、うっすらと見上げると俺の上に被さるように倒れた男の顔が目の前にあった

フードの中の顔とバチっと目が合う

「あッ…あッダメです!まだ見ちゃいけません…!」

そそくさと俺の上から立ち退こうとするフード男の背中に手を伸ばし、身動きを取れなくさせる

「ちょっと!?何して…!離して下さい!」

ジタバタとフード男が俺の上で暴れ出す

シンデレラは何ともないといった様子で、男のフードを強引に外した

「あっ!だめ!!」

「なーんか聞き覚えのある声だと思ったら、先輩だったんだあ」

シンデレラが嬉しそうに不敵に微笑む

それを見たフード男がギョッとしながら肩をすくめた

「な、何を言ってるんですか…!?離してっ…」

目の前のフードを被った男の正体は、やはり俺の現世での知っている人物で、学校の先輩であり、生徒会長をしている佐久間哲平さくまてっぺいだった

俺はこう見えて風紀委員(勿論それもやましい意味でなった)だったので、生徒会長とは勿論面識がある

垂れ目気味で、地毛の茶髪にふわふわのくせっ毛で肌も白くて背も小さいこの男は、パッと見はやはり小学生か中学生そこらに見える

頭脳以外は。

生徒会長の佐久間哲平はそれを補うように頭がめちゃくちゃに良かった

しかし物凄く鈍臭いので、いつも何もない所でこけたり、壁にぶつかったりと忙しなかったのも覚えている

そんな中やはり当時の俺も、そんな彼にやましい劣情を馳せていた

こんな風に、うっかりこけて俺の上に飛び込んで来てくれないかな、なんてラッキースケベな展開を

「ちょっ!?どこ触ってるんですか!!」

背中を押さえつけていた片手を先輩の尻に這わせる

ぷりんとして弾力のある柔尻がローブの上からでも分かる

「なぁ、魔法使いさん、このまま俺とイイコトしようや」

「~ッ!!?しまッせん!てばぁ!…えい!!」

先輩がいつの間にか懐から取り出した謎の棒みたいなのを俺に向かって振り回す

すると全身に電流が走ったようにビリビリと痺れ始めた

「いぃ!?ってぇ!!」

その痛みで咄嗟に抑えていた両手を解くと隙を見てローブ男はそそくさと距離を取った

「す…すみません……ッと、とにかく!僕はこれで退場しますが、今後いまみたいな行動を起こすとまたビリビリする魔法をかけますので!大人しく自分の役目を全うして下さい!」

そう言ってまた深くフードを被り、消えるように煙が立ってローブ男はいなくなってしまった

やっと痺れが収まった俺は、呆然と大の字に寝転がり天井を見た

「なーんか色々と面倒な事になったな~」

それでもむくりと起き上がり、何事も無かったようにまた屋根裏部屋を降りていく


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