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~番外編~
前伯爵夫人の独白
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風が靡いて木々が揺れる音、小鳥の囀ずる音。
誰もいない静かな空間で一人、毎日、毎日、狂いそうなほど同じ音を聞いている。
朝、昼、晩に一度ずつ様子を見にくる医師がいるだけ。見舞いにくる家族はおろか、隣近所の部屋には誰も入居してこない為、私は永遠にも等しく感じる時間を一人で過ごしていた。
「どうして私はこんな所にいるのかしら」
嘘。全部失った今ならわかっているでしょ?
全ては自業自得。
ジュリエッタの言う通り、私は見たくない現実から逃げ続けてきたのよ。
アルバートがあんな行動を起こしてしまったのもきっと私のせいだもの。
だって私は気づいていたもの。
仕事で屋敷にはあまり居なかったテオとは違って私はあの子の近くに居たから。
アルバートがあまり良い子ではない事も、婚約者の令嬢に興味が無くなっていたのも知ってた。
アルバートは私と同じ。
取り繕うのが上手いだけの凡人。
責任や努力なんてのは嫌いで常に楽できる方法を探してしまう弱い人間なのよ。
だからアルバートに当主は無理だって私にはすぐにわかった。甘やかしてくれる女にすがりついて楽な道を選んでしまうのではないかと懸念してた。
……でもそれって誰になら相談できたのかしら?
あの頃のアルバートは完璧で優秀で誰もが次期伯爵だと認める人間だったのよ?
テオだってジュリエッタだってアルバートの裏の顔を気付いていなかったもの。
あれは成るべくしてなった不幸な出来事。
私のせいなんかじゃないわ。
だって私に何が出来たっていうの?
アルバートに何て言えばよかったの?
私はアルバートと同類。
あの子の気持ちはわかっても改心させる事なんて出来ない。だって私は自分でさえも変えられないのに何を伝えればいいの。
私には無理だったのよ。
何も出来なかった。
悲劇が起きるのをわかっていて見ていただけ。
何もしなかっただけ。
仕方がなかった。
私は悪くないわ。だって仕方がなかったんですもの。
そう自分に言い聞かせた。
何度も、何度も言い聞かせた。
でも何故か心が痛むの。
泣き崩れているカナリア様の表情が忘れられなかった。
テオやジュリエッタと顔をあわせる事が出来なくなってしまった。
傷ついている二人にどんな顔をすればいいのかわからないのよ。私のせいではないけど辛いのよ。
やっぱり私はアルバートと同類。
嫌な事から全て逃げて部屋に引きこもってしまったわ。
ジュリエッタが……娘が……あんなにも幼い娘が世間の厳しさに立ち向かっているのに私は手を差し伸べなかった。
あの子の生き方が眩しくて私には一緒にいる自信がなかった。
優しかったテオがどんどん変わっていく。
前回顔をあわせてのはいつ? 声を聞いたのは?
外であの人は何をしているの?
知りたい。でも知りたくない。怖い。
逃げてばかりいる私やアルバートをどう思っているのか知りたくない。
寂しい、辛い、怖い、悲しい……
苦しい気持ちが毎日私へと襲いかかってくる。
今はそんな時ではないとわかっていても側にいてくれないテオやジュリエッタを恨めしく思ってしまう。
会いたくなんてないくせに矛盾してる。
だって私がこんなにも苦しい気持ちになっているのに二人は外で楽しく生きているのよ? 許せないのも当然じゃない。
イザベラなんかを屋敷に招いてジュリエッタの世話をさせるなんて何を考えているの? 私の代わりなの? 私の代わりなんているの? ……本物がこんなにすぐ近くにいるのに?
許せない……イザベラも……テオも……ジュリエッタも……許せない……私を裏切る酷い人達……
あの時の私は全部自分で決めてこの部屋に引きこもっている事を忘れ、怒りに支配されていた。
だからテオにも会いたくなかった。
病気になったって聞いても部屋から出ていかないと決めた。
でも……それでもやっぱりテオを愛しているから心配だったの。だから誰にもバレないよう夜中にこっそりとテオの部屋に向かったの。でも扉には鍵がかかっていて私がどんなに声をかけてもテオは返事一つしてくれなかった。
……きっと具合が悪いだけ。
そう思って次の日も、その次の日も、何度も夜中に一人でテオの部屋に向かったわ。でもテオは最後の瞬間まで一度も私と会おうとはしなかった。
そしてテオはジュリエッタに看取られて旅立っていた。
わかってたわ。
テオが私に愛想を尽かしていたって事は。
あの人は真面目な人。私みたいに責任を放棄する人間は一番嫌いなのよ。
でもだったらどうしたらよかったの?
アルバートの事を話せばよかった?
そんなこと出来る訳がない。
私が何もしなかった事を知れば、テオは絶対に私を許さない。
どちらにせよ結果は同じだったのよ。
ジュリエッタが当主になってからは本当に息苦しい毎日だったわ。テオが居なくなっただけでも辛いというのに、あの天真爛漫で泣き虫だったジュリエッタがイザベラのような女になっていたのよ?
冷たく凍りつくような笑顔で人を攻撃する悪女。
私の娘が別人になってしまった。
私は夫だけでなく娘までも失ってしまった。
伯爵家はジュリエッタを中心に回り、私は前伯爵夫人と呼ばれるようになった。
逃げ出したかった義務から解放された筈なのに心がポッカリと穴が空いたような気持ちになっていた。
何処までも理不尽で自分勝手な私は捨てたかった物が今度は欲しくなっていたのだ。
ーー幸せだった家族
ーー誰もが憧れる伯爵夫人
もう無理だと内心わかっていたが、どうしても諦められなかった。諦めたら何かが終わってしまうような気がしていたのよ。
だからアルバートがやってきた時は天が私に味方してくれたのだと思ったわ。あの頃となにも変わらない良い子じゃないアルバートの存在は私の救いだった。
同類だったあの子とだけはまともに目を合わせられた。話が出来た。もう一度楽しい気持ちで笑う事が出来た。
手放したくなかった、あの感覚や感情を。
唯一私に残された希望を失いたくなかった。
だけどやっぱり真面目なテオに似たジュリエッタは私とは違い、正しい選択をした。
同じ家族とは思えないような、冷たくて厳しくて残酷な言葉に私は打ちのめされた。
ジュリエッタではなくアルバートを選ぶのならお前はいらない。そう言われた気がした。
しかもジュリエッタの後ろにはテオの影が見えた。
ーーロブゾ家の役に立てないなら消えろ。お前なんていらない。
そう言われた気がした。
それからはあまりよく覚えてない。
色々と感情に任せて暴走していた気がする。
イザベラに何か色々と言われた気もするし、ジュリエッタにも嫌な事を沢山言って、言われた気がする。
きっと聞き逃しちゃいけない大切な事だったと思う。
最後の最後にジュリエッタが与えてくれたチャンス。
だけど私はそれからも逃げた。
辛いことは全部人のせいにして向きあわなければならないものから逃げた。
最後に見たジュリエッタの顔さえよく思い出せない。
怒っていたのか、泣いていたのか、苦しんでいたのか、それとも面倒な母親が居なくなって笑っていたのか、全てから逃げてしまった私には何一つわからなかった。
そして私は何もない静か過ぎる此処へとやってきた。
私は此処で毎日色んな事を考えている。
そしてわかった事がある。
ずっと無視して此処まできてしまったけど、私の中には二つの矛盾した感情があった。
『全ては私の弱さが引き起こした自業自得だというもの』と『私は何もしてない。悪くない』という正反対な感情がせめぎあっていた。
感情が高ぶると全てから逃げ出して私は悪くないという感情に支配され、全てを人のせいにしたくなる。
だけど一人になって落ち着くと、弱くてちっぽけな私が心の中で泣いて謝っているのがわかる。
『ごめんなさい、こんな人間で……言い訳ばかりする弱い人間で本当にごめんなさい……ごめんなさい……』
今、私はずっと逃げて放置してしまった二つの自分と向き合ってる。
時間はかかるかもしれないし、ずっと向き合い続ける事なんて出来ないかもしれない。
でも……それでも……死ぬ瞬間まで後悔したくない。
全てを失ってたった一人になってしまったけど、壊れかけの自分まで失いたくない。
……だからお母様、頑張るわ。
今更かもしれないけどやってみる。
だからいつか会えるその時まで……さよなら、ジュリエッタ……さよなら、アルバート……そしてさよなら、テオ……私が愛した最愛達……
誰もいない静かな空間で一人、毎日、毎日、狂いそうなほど同じ音を聞いている。
朝、昼、晩に一度ずつ様子を見にくる医師がいるだけ。見舞いにくる家族はおろか、隣近所の部屋には誰も入居してこない為、私は永遠にも等しく感じる時間を一人で過ごしていた。
「どうして私はこんな所にいるのかしら」
嘘。全部失った今ならわかっているでしょ?
全ては自業自得。
ジュリエッタの言う通り、私は見たくない現実から逃げ続けてきたのよ。
アルバートがあんな行動を起こしてしまったのもきっと私のせいだもの。
だって私は気づいていたもの。
仕事で屋敷にはあまり居なかったテオとは違って私はあの子の近くに居たから。
アルバートがあまり良い子ではない事も、婚約者の令嬢に興味が無くなっていたのも知ってた。
アルバートは私と同じ。
取り繕うのが上手いだけの凡人。
責任や努力なんてのは嫌いで常に楽できる方法を探してしまう弱い人間なのよ。
だからアルバートに当主は無理だって私にはすぐにわかった。甘やかしてくれる女にすがりついて楽な道を選んでしまうのではないかと懸念してた。
……でもそれって誰になら相談できたのかしら?
あの頃のアルバートは完璧で優秀で誰もが次期伯爵だと認める人間だったのよ?
テオだってジュリエッタだってアルバートの裏の顔を気付いていなかったもの。
あれは成るべくしてなった不幸な出来事。
私のせいなんかじゃないわ。
だって私に何が出来たっていうの?
アルバートに何て言えばよかったの?
私はアルバートと同類。
あの子の気持ちはわかっても改心させる事なんて出来ない。だって私は自分でさえも変えられないのに何を伝えればいいの。
私には無理だったのよ。
何も出来なかった。
悲劇が起きるのをわかっていて見ていただけ。
何もしなかっただけ。
仕方がなかった。
私は悪くないわ。だって仕方がなかったんですもの。
そう自分に言い聞かせた。
何度も、何度も言い聞かせた。
でも何故か心が痛むの。
泣き崩れているカナリア様の表情が忘れられなかった。
テオやジュリエッタと顔をあわせる事が出来なくなってしまった。
傷ついている二人にどんな顔をすればいいのかわからないのよ。私のせいではないけど辛いのよ。
やっぱり私はアルバートと同類。
嫌な事から全て逃げて部屋に引きこもってしまったわ。
ジュリエッタが……娘が……あんなにも幼い娘が世間の厳しさに立ち向かっているのに私は手を差し伸べなかった。
あの子の生き方が眩しくて私には一緒にいる自信がなかった。
優しかったテオがどんどん変わっていく。
前回顔をあわせてのはいつ? 声を聞いたのは?
外であの人は何をしているの?
知りたい。でも知りたくない。怖い。
逃げてばかりいる私やアルバートをどう思っているのか知りたくない。
寂しい、辛い、怖い、悲しい……
苦しい気持ちが毎日私へと襲いかかってくる。
今はそんな時ではないとわかっていても側にいてくれないテオやジュリエッタを恨めしく思ってしまう。
会いたくなんてないくせに矛盾してる。
だって私がこんなにも苦しい気持ちになっているのに二人は外で楽しく生きているのよ? 許せないのも当然じゃない。
イザベラなんかを屋敷に招いてジュリエッタの世話をさせるなんて何を考えているの? 私の代わりなの? 私の代わりなんているの? ……本物がこんなにすぐ近くにいるのに?
許せない……イザベラも……テオも……ジュリエッタも……許せない……私を裏切る酷い人達……
あの時の私は全部自分で決めてこの部屋に引きこもっている事を忘れ、怒りに支配されていた。
だからテオにも会いたくなかった。
病気になったって聞いても部屋から出ていかないと決めた。
でも……それでもやっぱりテオを愛しているから心配だったの。だから誰にもバレないよう夜中にこっそりとテオの部屋に向かったの。でも扉には鍵がかかっていて私がどんなに声をかけてもテオは返事一つしてくれなかった。
……きっと具合が悪いだけ。
そう思って次の日も、その次の日も、何度も夜中に一人でテオの部屋に向かったわ。でもテオは最後の瞬間まで一度も私と会おうとはしなかった。
そしてテオはジュリエッタに看取られて旅立っていた。
わかってたわ。
テオが私に愛想を尽かしていたって事は。
あの人は真面目な人。私みたいに責任を放棄する人間は一番嫌いなのよ。
でもだったらどうしたらよかったの?
アルバートの事を話せばよかった?
そんなこと出来る訳がない。
私が何もしなかった事を知れば、テオは絶対に私を許さない。
どちらにせよ結果は同じだったのよ。
ジュリエッタが当主になってからは本当に息苦しい毎日だったわ。テオが居なくなっただけでも辛いというのに、あの天真爛漫で泣き虫だったジュリエッタがイザベラのような女になっていたのよ?
冷たく凍りつくような笑顔で人を攻撃する悪女。
私の娘が別人になってしまった。
私は夫だけでなく娘までも失ってしまった。
伯爵家はジュリエッタを中心に回り、私は前伯爵夫人と呼ばれるようになった。
逃げ出したかった義務から解放された筈なのに心がポッカリと穴が空いたような気持ちになっていた。
何処までも理不尽で自分勝手な私は捨てたかった物が今度は欲しくなっていたのだ。
ーー幸せだった家族
ーー誰もが憧れる伯爵夫人
もう無理だと内心わかっていたが、どうしても諦められなかった。諦めたら何かが終わってしまうような気がしていたのよ。
だからアルバートがやってきた時は天が私に味方してくれたのだと思ったわ。あの頃となにも変わらない良い子じゃないアルバートの存在は私の救いだった。
同類だったあの子とだけはまともに目を合わせられた。話が出来た。もう一度楽しい気持ちで笑う事が出来た。
手放したくなかった、あの感覚や感情を。
唯一私に残された希望を失いたくなかった。
だけどやっぱり真面目なテオに似たジュリエッタは私とは違い、正しい選択をした。
同じ家族とは思えないような、冷たくて厳しくて残酷な言葉に私は打ちのめされた。
ジュリエッタではなくアルバートを選ぶのならお前はいらない。そう言われた気がした。
しかもジュリエッタの後ろにはテオの影が見えた。
ーーロブゾ家の役に立てないなら消えろ。お前なんていらない。
そう言われた気がした。
それからはあまりよく覚えてない。
色々と感情に任せて暴走していた気がする。
イザベラに何か色々と言われた気もするし、ジュリエッタにも嫌な事を沢山言って、言われた気がする。
きっと聞き逃しちゃいけない大切な事だったと思う。
最後の最後にジュリエッタが与えてくれたチャンス。
だけど私はそれからも逃げた。
辛いことは全部人のせいにして向きあわなければならないものから逃げた。
最後に見たジュリエッタの顔さえよく思い出せない。
怒っていたのか、泣いていたのか、苦しんでいたのか、それとも面倒な母親が居なくなって笑っていたのか、全てから逃げてしまった私には何一つわからなかった。
そして私は何もない静か過ぎる此処へとやってきた。
私は此処で毎日色んな事を考えている。
そしてわかった事がある。
ずっと無視して此処まできてしまったけど、私の中には二つの矛盾した感情があった。
『全ては私の弱さが引き起こした自業自得だというもの』と『私は何もしてない。悪くない』という正反対な感情がせめぎあっていた。
感情が高ぶると全てから逃げ出して私は悪くないという感情に支配され、全てを人のせいにしたくなる。
だけど一人になって落ち着くと、弱くてちっぽけな私が心の中で泣いて謝っているのがわかる。
『ごめんなさい、こんな人間で……言い訳ばかりする弱い人間で本当にごめんなさい……ごめんなさい……』
今、私はずっと逃げて放置してしまった二つの自分と向き合ってる。
時間はかかるかもしれないし、ずっと向き合い続ける事なんて出来ないかもしれない。
でも……それでも……死ぬ瞬間まで後悔したくない。
全てを失ってたった一人になってしまったけど、壊れかけの自分まで失いたくない。
……だからお母様、頑張るわ。
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